絶版文庫書誌集成

文春文庫
【く】


草柳 大蔵 (くさやなぎだいぞう)
「特攻の思想 ― 大西滝治郎伝」
 (とっこうのしそう)


*カバー装画・村越襄
(画像拡大不可)

*285頁
*発行 1983年

*カバー文
特攻生みの親は大西中将だとされている。が、たった一人の思想、心情だけで、このかつてない自殺戦術を決行できたはずはない。これまで、若者の特攻出撃させた側を描いたものはなかった。「特攻」誕生の背景には、いかなる戦況の変化、軍内部の動きがあり、それは日本人の精神構造とどう関係するのか。

*解説頁・鶴田浩二


郡司 勝義 (ぐんじかつよし)
「小林秀雄の思ひ出」
(こばやしひでおのおもひで)
文春学藝ライブラリー


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*557頁 / 発行 2014年 / 旧仮名遣い

*カバー文
「日本最高の知性」小林秀雄。戦前から文壇にその名を轟かせた小林だが、昭和四十年代以降、その傍には郡司勝義の姿があった。作品、旅、座談を通して、溢れ出る小林秀雄の生の声を丹念に紡ぎ上げた本書は、評伝や研究といった枠を超えた、第一級の「小林秀雄論」となっている。

*目次
はじめに
藤の花のころ
その周辺
 池田亀鑑との場合 / 水上勉との場合 / 里見クとの場合 / 大岡昇平との場合 / 柳田國男との場合 / 身体論 ─ 保田與重郎、入江泰吉との場合
士の世界
 田中美知太郎をめぐって / 河上徹太郎をめぐって / 中村光夫をめぐって
霊魂について
 晩年の世界 / 泉鏡花の世界 / 正宗白鳥の世界 / 霊魂の世界
結び
あとがき / 引用出典一覧
解説 みごとな発言録(武藤康史)