絶版文庫書誌集成

文春文庫
【よ】


横尾 忠則 (よこおただのり)
「波乱へ!! 横尾忠則自伝」
(はらんへ)


*カバー・横尾忠則
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*506頁 / 発行 1998年

*カバー文
「不思議なことが重なり、偶然が偶然を呼び、思いもよらない事物や人が自然に集まって願望が達成してしまう。しかし願望が実現するまでのプロセスといったら、天国と地獄の間で往復運動が繰り返されるみたいで、スリルに満ちている」 ── 明日は何が起こるかわからない、波乱が日常の横尾忠則的’60~’80年代満載。

*目次
上京、日本デザインセンター入社 / 胎動の日々 / 表現の可能性を求めて / フリーランス宣言 / 憧れの三島由紀夫 / ぼく自身のための広告 / 「横尾忠則」というメディア / ニューヨークの仲間たち / 映画『新宿泥棒日記』に主演 / ぼくの身辺に不思議なことが…… / 休業宣言 / 三島由紀夫との別れ / レノンとヨーコと柴田錬三郎 / 神秘体験の連続 / インドの衝撃 / 尼僧・瀬戸内寂聴の水着 / 荒廃したニューヨーク / ピカソ展の啓示 / 死への畏れ / 美輪明宏の「予言」 / 裸のパフォーマンス / ロス個展制作日記 / 狂気のビデオ演出 / 天国か地獄かメキシコ旅行
あとがき / 文庫版のためのあとがき / 解説 荒俣宏


吉田 俊雄 (よしだとしお)
「海軍参謀」
 (かいぐんさんぼう)


*表紙写真撮影・宮島径
 デザイン・山口純寛

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*389頁 / 発行 1992年

*カバー文
企業は「環境の変化に適応して自己変革するシステム」といえる。日本海軍もまたそのひとつであったはずなのに、その指揮官たちはついに自己変革できないままに終り、帝国海軍は崩壊した。海軍大学校のエリート教育が生んだ十人の代表的参謀を俎上にのせ、彼らの失敗を今日的視点で検証して明らかにする「幹部の条件」。

*目次
第一章 海軍参謀とは
 一 戦いは人なり
 二 海軍参謀はカゲの人
 三 参謀はどう作られたか
  (一) 教育 / (二) 兵術思想 / (三) 「海戦要務令」 / (四) 人事
 四 参謀の職務と実務
第二章 海軍参謀像
 一 黒島亀人 / 二 宇垣纒 / 三 福留繁 / 四 富岡定俊 / 五 神重徳 / 六 草鹿龍之介 / 七 源田実 / 八 石川信吾 / 九 沢本頼雄と井上成美
終章 失敗の教訓
 一 失敗の教訓
  (一) やはり現実的なポリシーが必要だった / (二) やはりマニュアルが必要だった / (三) 歴史の読み方がたりなかった / (四) 人事と教育を二重構造にした
 二 陸軍参謀と海軍参謀
  (一) 体質の違い / (二) 参謀の性格の違い
 あとがき


吉田 満 / 原 勝洋 (よしだみつる / はらかつひろ)
「ドキュメント戦艦大和」 (どきゅめんとせんかんやまと)


*カバー写真・菅原千代志
 AD・矢次勝博

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*358頁 / 発行 1986年

*カバー文
テレビカメラが捉えた海底の巨大戦艦大和の艦姿……。かつて世界最強を謳われ、連合国に「幻の大戦艦」と恐れられた巨艦に何が起ったのか。名著『戦艦大和ノ最期』の著者吉田満と大和研究の第一人者原勝洋が、日米資料を駆使し、昭和20年春の沖縄大和特攻作戦を再現する。NHK特集「戦艦大和探索」の資料原本。

*目次
作戦準備
作戦発動
米攻撃隊来襲
戦艦大和沈む
戦いのあとに
 解説 吉田俊雄


吉村 昭 繪・永田 力 (よしむらあきら・ながたりき)
「東京の下町」
 (とうきょうのしたまち)


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*233頁
*発行 1989年
*カバー題字・原理 / カバー・森玲子

*カバー文
回想の下町、興趣あふれる風物詩
夏祭り、映画館、火事、物売り、正月、演芸、大相撲、さまざまな食物、町の事件あれこれ……。昭和二年生れの著者が幼少年期を過した、大都会の中のなつかしいふるさと、日暮里。そこで紡いだ想い出の数々を愛惜の念をこめて綴ると共に、戦前の庶民の生活を生き生きと描き出した好エッセイ。


萬 眞智子編 佐伯 義勝写真 (よろずまちこ さえきよしかつ)
「作家のかくし味」
 (さっかのかくしあじ)
文春文庫ビジュアル版



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*229頁 / 発行 1995年

*カバー文
当代人気作家忘れがたき文学の巨匠総勢36名の文豪がこだわった料理や菓子を作品・レシピつきで再現。

*目次
第T章 現代作家のもうひとつの味わい方
第U章 文豪をとろけさせた老舗の菓子
第V章 名作を彩る不朽の美味