絶版文庫書誌集成

文春文庫
【つ】


辻 邦生 (つじくにお)
「時の扉」
 (ときのとびら)


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*554頁
*発行 1986年
*カバー絵・福本章 AD・中島かほる

*カバー文
一度だけ私を愛して下さい―この切なる求めも拒み、心の美しい女を自殺へと追いやった男は、自己制裁の煉獄の苦しみを抱え、罪をきよめる旅に出た。そして旅路の果て、炎熱のシリア砂漠で見たものは……。人間性への深い洞察と清冽な抒情で、愛のエゴイズムを問い、ひとびとの心を豊かに潤す〈詩〉の復権を希う長篇恋愛小説

都筑 道夫 (つづきみちお)
「チャンバラもどき」


*カバー・和田誠
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*268頁 / 発行 1988年

*カバー文
前人未到のパロディ連作もついに最終巻。完結にあたっての、著者の仕掛けた入念な工夫をたっぷりお楽しみ下さい。さて本巻は大正昭和の作家が創造したヒーローを幕末・明治に再生させて…という趣向。鞍馬天狗、座頭市、丹下左膳、木枯紋次郎、眠狂四郎、藤枝梅安が大活躍! 江戸東京遊所案内のおまけつきです。

*目次
鞍馬天狗もどき
座頭市もどき
丹下左膳もどき
紋次郎もどき
眠狂四郎もどき
梅安もどき
 解説 矢田省作


都筑 道夫 (つづきみちお)
「捕物帳もどき」 (とりものちょうもどき)


*カバー、目次、本文イラスト・和田誠
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*253頁 / 発行 1984年

*カバー文
江戸は吉原の大店、唐琴屋の若旦那は、色恋の大本山に生まれ育ちながらご婦人にはほとんど興味をしめさず、捕物ごっこがお道楽。銭形平次にむっつり右門、人形佐七に若さま侍、顎十郎に三河町の半七と、捕物名人もどきで大活躍!登場人物の性格模写だけでなく文体模写も楽しい、名探偵パロディ・シリーズPART2

*目次
平次もどき
右門もどき
佐七もどき
若様もどき
顎十郎もどき
半七もどき
 解説・田口実


都筑 道夫 (つづきみちお)
「べらぼう村正 ― 女泣川ものがたり」
 (べらぼうむらまさ おなきがわものがたり)


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*253頁 / 発行 1988年
*カバー・三井永一

*カバー文
隠し売女・お関の「どうせ地獄なら、鬼のいない地獄を作りたい」という言葉に惚れて、旗本の若隠居・左文字小弥太は地獄宿の用心棒となった…。天保改革後の江戸は深川、小名木川近くの十二軒長屋を舞台に、竹光ながら滅法強い“べらぼう村正”を振って売女たちの夢を守る新しいヒーロー・左文字小弥太の誕生!

*目次
べらぼう村正 / 泣かぬお北 / おばけ燈篭 / 六間堀しぐれ / 舌だし三番叟 / 玉屋でござい / 解説 北村一男


都筑 道夫 (つづきみちお)
「名探偵もどき」 
(めいたんていもどき)


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*269頁 / 発行 1983年
*カバー・和田誠

*カバー文
あるときキザなヴェルヴェット、あるときもじゃもじゃ金田一、そして、ポアロ、ホームズ、コロンボ、マーロウと……うちの旦那さまはルパンもあわてる変装の名人、メグレも目をまわす名探偵! 原典をあまり知らない人にもおもしろく、知りつくしている人にはもっとおもしろい、名探偵パロディ・シリーズの1.解説・内藤陳

*目次
ヴェルヴェットもどき / ポアロもどき / ホームズもどき / マーロウもどき / コロンボもどき / 金田一もどき / ルパンもどき / メグレもどき / 解説 内藤陳


坪内 裕三 (つぼうちゆうぞう)
「一九七二 ― 『はじまりのおわり』と『おわりのはじまり』」
 (せんきゅうひゃくななじゅうに)


*カバー・鶴丈二
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*487頁 / 発行 2006年

*カバー文
連合赤軍があさま山荘にたてこもり、宮の森シャンツェに3本の日の丸が揚がった年は、今太閤が列島改造を叫び、ニクソンが突如北京に赴いた年でもあった。高度成長期の生真面目さとエンタテインメント志向の萌芽が交錯する奇妙な季節。3億円事件を知らない世代に熱い時代の息吹を伝える、新感覚の文化評論。

*目次
第一回 なぜ、この年なのか
第二回 ポルノ解禁前夜
第三回 日活ロマンポルノ摘発される
第四回 ストリップショーと「四畳半襖の下張」
第五回 連合赤軍事件と性意識
第六回 赤軍派と革命左派の女性観の違い
第七回 それは「水筒問題」からはじまった
第八回 永田洋子の期待と失望
第九回 遠山美枝子のしていた指輪
第十回 榛名ベースでの新党結成と意識の落差
第十一回 南沙織が紅白に初出場した夜に
第十二回 二人の「兵士」の二十数年振りの「帰還」
第十三回 十四歳の少年が大盛堂の地下で目にしたもの
第十四回 奥崎謙三の『ヤマザキ、天皇を撃て!』
第十五回 札幌オリンピックとニクソンの中国訪問
第十六回 テレビの画面が映し出していったもの
第十七回 坂口弘が「あさま山荘」のテレビで目にしたショッキングな光景
第十八回 「あさま山荘」の制圧とCCRの来日コンサート
第十九回 箱根アフロディーテとフジ・ロック・フェスの間に
第二十回 雷雨の後楽園球場でのグランド・ファンク・レイルロード
第二十一回 「はっぴいえんど」の松本隆青年のイラ立ち
第二十二回 頭脳警察の「うた」を必要とした若者たち
第二十三回 キャロルとロキシー・ミュージックが交差した瞬間
第二十四回 若者音楽がビッグビジネスとなって行く
第二十五回 ローリング・ストーンズの「幻の初来日」
第二十六回 TVメディアが作る新たなアイドルの登場
第二十七回 「危険な十四歳」と「子供を殺す母」たち
第二十八回 金曜日夜八時の「日本プロレス」中継終了と『太陽にほえろ!』の放映の開始
第二十九回 『ぴあ』の創刊と情報誌的世界の登場
第三十回 『ぴあ』の「帝国主義的」拡大路線への転換と混乱
第三十一回 「大相撲ダイジェスト」と山陽新幹線
第三十二回 田中角栄が「今太閤」として支持されていた頃
最終回 二〇〇二年十月に読む『世界』一九七二年十二月号
 あとがき
 解説 時代格闘家・坪内祐三  泉麻人