絶版文庫書誌集成

富士見書房・時代小説文庫 【こ】


郡 順史 (こおり じゅんし)
「怪盗暗闇吉三 ― 松平右近事件帳(一)」
(かいとうくらやみきちざ ― まつだいらうこんじけんちょう)


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*285頁 / 発行 1982年

*目録文
旗本屋敷の銘刀を狙う怪盗暗闇吉三。その噂で持ち切りの神田佐久間町の小料理屋たちばなに盲目の浪人夫婦が現れる。藩の銘刀を盗賊に奪われ、切腹を数日後に控えた元丸亀藩士平林信之助だった。藩の失態を自ら背負った男に加担し、紀伊五十五万石の御落胤松平右近が破邪の剣を振って難事件を解決する。他五編。


郡 順史 (こおり じゅんし)
「はぐれ鳥の唄 ― 松平右近事件帳(二)」
(はぐれどりのうた ― まつだいらうこんじけんちょう)


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*269頁 / 発行 1982年

*目録文
相次いでおこる錺(かざり)職人の変死から贋金造りの存在を知る松平右近。一方掏り取った小判を持って女主人おさよへの仕返しに、小料理屋「たちばな」へ乗りこむむささびのおらん。その小判が贋金であったことから川越藩乗っ取りの陰謀にまきこまれ、命をねらわれるはすっぱ娘おらんが、右近らの善意で可愛い町娘に変身する表題作他五編。


郡 順史 (こおりじゅんし)
「忍法水戸漫遊記」
(にんぽうみとまんゆうき)


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*266頁
*発行 1990年

*紹介文
「助三郎さま ―― 」堂の裏手、つまり二人の姿が完全に街道から見られなくなった時、鈴江は自分もわざと声をはずませ、切なげにして助三郎の胸へとすがりついていった。むろん握った男の指は離しはしない。「ああ、鈴江さん、ど、どうなされたのです。あなたは用、用があってここへ ―― 」助三郎はあえぎながら言った。前の副将軍、水戸光国は家を綱条にゆずって悠々と隠居生活を楽しんでいた。が、江戸では将軍の跡継問題をめぐって甲府の綱豊と紀州の綱教との間で争いが起きていた。政道と正さんと江戸へ出立した黄門のお命頂載と、老中柳沢吉保の命を受けた拓植忍者が暗躍する。面白さ満載のオリジナル活劇。