絶版文庫書誌集成

富士見書房・時代小説文庫 【む】


村上 元三 (むらかみげんぞう)
「大坂城物語(上下)」
(おおさかじょうものがたり)


(画像はクリックで拡大します)

 

*上453頁・下478頁
*発行 1984年

*目録文
関ヶ原役の後も莫大な財宝を秘めて聳え立つ大坂城に、人は夢と野望を託して集まる。豊臣徳川の手切れを策してうごめく黒い影。一方には、戦いを阻止しようと画策する加藤清正の遺児小笛がいた。小笛の下知に従って働く同志を次々と襲う集団との死闘が展開され、やがて同志殺害を指揮する「謎の男」の姿が浮かび上がる。(武蔵野次郎)


村上 元三 (むらかみげんぞう)
「切られお富(上下)」
(きられおとみ)



(画像はクリックで拡大します)



*上350頁・下391頁 / 発行 1987年
*カバー装画・佐多芳郎

*目録文
浅草で生まれ育ったお富は、十手捕縄を仲間の讒言から返上した父親と弟の三人暮らし。通りがかりに女掏摸お栄の仕事を見咎めたお富はその後執念深い逆恨みにさらされ、ついには頬を切られる。以来切られお富と呼ばれながら、ふりかかる不幸と災難にうちかち、けなげに生きる美貌の女をめぐる愛憎と義理人情の感動巨篇。 (巖谷大四)


村上 元三 (むらかみげんぞう)
「新選組」(上中下)
(しんせんぐみ)


(画像拡大不可)

*上428頁・中440頁・下422頁
*発行 1984年

*目録文
旗本の家に生まれながら自ら浪人暮らしをする秋葉守之助は、許嫁(いいなずけ)をめぐる争いに破れ、春駒屋一座と共に京都へ行くが、老中板倉周防守の命を受け、失意の身を新選組に寄せる。新選組隊士として生き、やがて来る新しい時代に羽ばたいて行く秋葉守之助と、新選組の盛衰を、人間味豊かに描いた著者会心の歴史小説。(武蔵野次郎)


村上 元三 (むらかみげんぞう)
「戦国一切経(上中下)」
(せんごくいっさいきょう)


(画像拡大不可)

*上356・中354頁・下358頁
*発行 1984年

*目録文
豊臣・徳川の間に手切れの時期がせまる。小豆島の郷士大部十介は、加藤清正の息女小笛の下知に従い、雪川(せつせん)法師らと共に戦いを阻止し、大坂城を戦禍から守ろうとする。一方、筒井一夢の一党は城内に秘められた財宝を狙って暗躍する。大坂冬・夏の陣を舞台に、戦火の中に繰り広げる人々の活躍を描いた華麗な戦国絵巻。(武蔵野次郎)


村上 元三 (むらかみげんぞう)
「虹の女」 
(にじのおんな)


(画像はクリックで拡大します)

* 254頁
* 発行 1987年
*カバー装画・佐多芳郎

*カバー文
 幕末から明治開化期の江戸と横浜を舞台に、愛と事業に命をかける能州屋お雪。彼女をめぐる個性豊かな人物たち――異母妹お絹、その恋人で旗本の長男麻生八十郎、青年蘭医鈴木与之助、町奉行同心の加田三七、悪徳業者信濃屋小三郎などが、愛憎と明暗をおりまぜながら激動の時代をきりひらいてゆく。変革期の多彩な青春群像をみずみずしく描いた著者快心の意欲作。

*解説頁・武蔵野次郎


村上 元三 (むらかみげんぞう)
「松平長七郎江戸日記」
(まつながちょうしちろうえどにっき)

*278頁 / 発行 1988年
*カバー画像はありません。

*目録文
駿河大納言忠長の遺子、三代将軍家光の甥にあたる松平長七郎は三千石の捨扶持を貰って織田家で悠々と閑日月を送っている長身の貴公子。黒田家の依姫と見合いの日、依姫は何者かにさらわれた。見え隠れする五三の桐の影。女賊のおれんの手助けで難事件を次々と決解していく。テレビ化された痛快無比な傑作!

*目次

変幻五三の桐 / 山王死人祭 / 明月あづま歌 / 馬斬り三千両 / 敵討当り狂言 / 怪盗みだれ囃子 / 風流春雨剣法 / 鬼斬り念仏 / 風流編笠節 / 解説 武蔵野次郎


村上 元三 (むらかみげんぞう)
「松平長七郎 京・大坂日記」
(まつだいらちょうしちろうきょうおおさかにっき)


(画像はクリックで拡大します)

*188頁
*発行 1989年
*カバー装画・佐多芳郎

*カバー文
伯父の家光に気さんじに旅をと、ていのいい江戸払いをされ、長七郎は江戸を出立京に上った。清水の桜を楽しむ長七郎に、琉球王族伊野波家の莫大な財宝のありかをめぐって、江戸幕府転覆をはかる六条行平卿と道阿弥の策略がおそいかかる……。お馴なじみ長身の貴公子、長七郎の活躍が小気味良いシリーズ第三弾!


村上 元三 (むらかみげんぞう)
「松平長七郎東海日記」
(まつながちょうしちろとうかいにっき)

*225頁 / 発行 1988年
*カバー画像はありません。

*目録文
駿河大納言忠長の遺子・家光の甥で新陰流の達人、白皙長身の貴公子の松平長七郎は家来二人を連れ、江戸を出立した。紀州大納言頼宣の後を追って東海道を下るが、道中、京の公卿、五条中納言為信の美しい息女伊会曾姫をめぐって、魔の手がのびる。そして背後には幕府転覆の隠謀が……。痛快な活躍が楽しい江戸日記に続く長七郎シリーズ第二弾!


村上 元三 (むらかみげんぞう)
「松平長七郎長崎日記」
(まつだいらちょうしちろうながさきにっき)


(画像拡大不可)

*244頁
*発行 1990年
*カバー装画・佐多芳郎

*目録文
大坂の旅籠浪花屋で長七郎は長崎勤番の勤めを終え江戸に帰る途中の柿沢惣之進と久しぶりに出会った。
旧交を暖めようとする矢先、惣之進の紙入れと印籠を盗まれ、惣之進は殺された! 印籠の中の茶色の粉は一体何なのか? 事件の核心を追って、長七郎一行は長崎に向かう。そこに恐るべき陰謀が……。貴公子長七郎の痛快道中記完結!