絶版文庫書誌集成

富士見書房・時代小説文庫 【お】


長部 日出雄 (おさべひでお)
「津軽風雲録」 
(つがるふううんろく)


*カバー装画・村上豊
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*275頁 / 発行 昭和63年

*カバー文
 天正初め、主家の南部に反旗を翻した大浦弥四郎 ― 津軽為信は、北畠顕村の苛政に苦しんでいた民衆の心を巧みにつかんだ。百姓、武装士民、野伏り、追剥ぎ、野盗等 ― 戦国の悪党と無頼漢の群れを使い謀略と奇襲戦法によって、南部の支城を次々と攻め落としていく。さらに秀吉が北条氏討伐の小田原出陣の際は、権謀術数の限りをつくし、津軽の領主たる事を認めさせる。
 戦国から江戸時代の初めにかけ、東北を舞台にくりひろげられた津軽統一の痛快歴史物語。

*目次
第一部 ならず者は盆に集う
第二部 ならず者軍団西へ走る
第三部 ならず者は野に向かう
 解説 武蔵野次郎


長部 日出雄 (おさべひでお)
「源義経」
(みなもとのよしつね)

*289頁 / 発行 1990年
*カバー画像はありません。

*目録文
―― そうか、われは源氏の子か。いくさの神の八幡太郎義家の血がわが体の中に……。母・常盤の口から思わずもれた本当の父の名を知り、義経は源氏再興の決意を固めた。意表をつく奇襲、大胆な決断、稲妻のような速攻で中世のヒーローとなり兄・頼朝に追われた義経の波乱にみちた悲運の生涯を奥州と謎の義経伝説に迫る! (武蔵野次郎)



大佛 次郎 (おさらぎじろう)
「赤穂浪士 (上下)」
(あこうろうし)

*上537頁・下544頁 / 発行 1981年

*目録文
「覚えたか!」大喝一声、浅野内匠頭は吉良上野介めがけて斬りつけた。元禄十四年江戸城内のことである。即日切腹・領地没収、将軍綱吉の過酷な措置い主君の怨みをすすぐべく起った家老大石内蔵助ら赤穂四十七士。仇討阻止を図る米沢藩家老千坂兵部、虚無の剣士堀田隼人などを配し、独自の史観で描く「忠臣蔵」。

*解説頁・河盛好蔵