*カバー装画・杉本一文 (画像はクリックで拡大します)
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*上278頁・下318頁 / 発行 昭和60年
*解説文
上(目録)
武家娘小夜が傷ついた男に託された包の中身は黒猫の死骸。その腹から現れた髑髏銭には莫大な財宝「浮田の八宝」のありかを示す手がかりが隠されていた。散在する十四枚の謎をめぐって、妖怪・怪盗・捕物名人、さらに御側用人とその娘まで加わって目まぐるしい争奪戦が展開する。小夜を救ける剣士神奈三四郎の素姓は……。
下(カバー)
髑髏銭の謎を解く鍵を記した「精撰皇朝銭譜」を奪わんと柳沢邸に潜入した念仏の仙十郎は、銅座の赤吉の奸計にかかり書庫に閉じこめられてしまう。
柳沢邸に来駕した将軍綱吉を襲った神奈三四郎は素性を明かし、政権を朝廷に返還せよと説く。綱吉と別れ逃走した三四郎は追手に囲まれ、柳沢邸から抜け出せず、意外にも檜の部屋にかくまわれる。三四郎に想いを寄せる檜と小夜。三四郎を救出せんと必死に策を練る念仏の仙十郎。
髑髏銭の謎を解いた銅座の赤吉は、用心棒と共に「浮田の八宝」を求めて旅立つが、跡を追う銭酸漿に追いつかれ、死闘を展開する。柳沢保明と密約をかわした念仏の仙十郎も跡を追うのだが……。莫大な財宝を埋蔵したと伝えられる「浮田の八宝」がその姿を現わす日は近い。
*解説頁・萱原宏一
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