絶版文庫書誌集成

富士見書房・時代小説文庫 【や】


山田 風太郎 (やまだふうたろう)
「伊賀忍法帖」
(いがにんぽうちょう)


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*347頁
*発行 1990年

*目録文
戦国の梟雄松永弾正は主筋の三好義興の妻女右京太夫に邪恋を拘いた。自分の想いを遂げるため、幻術師・果心居士配下の根来僧7人に催淫剤を作るべき美女狩りを命じた。堺の色街一の美女篝火を妻に得て故郷に帰る若き伊賀忍者・笛吹城太郎は最愛の妻を殺され、復讐に燃える! 奇想天外な忍法合戦の決定版。 (縄田一男)


山田 風太郎 (やまだふうたろう)
「海鳴り忍法帖」 (うみなりにんぽうちょう)


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*443頁 / 発行 1992年

*目録文
宣教師フロイスは怖ろしい日本の魔術を見た ―― 公方・足利義輝の剣術師範、上泉伊勢守の弟子と松永弾正配下の根来忍者の試合を! 「公方様、勝った方に何でも与えるお約束の履行を。奥方様か、お方のいずれかを……。」舌なめずりをして弾正は言った。堺の町を織田軍がからみ、美少年厨子丸の復讐が始まる! (縄田一男)


山田 風太郎 (やまだふうたろう)
「江戸忍法帖」 (えどにんぽうちょう)


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*368頁
*発行 1990年

*目録文
四代将軍家綱には中揩ィ丸の方が生んだ葵悠太郎が秘かに育てられていた。愛妾おさめの方を綱吉に献じ、将軍の子を自分の長子としていた柳沢吉保はその事実を知り、甲賀七忍衆に命じ悠太郎の暗殺を命ず。六代将軍の座をめぐって吉保、悠太郎、水戸黄門、忍者らの死闘と愛がくりひろげられる! 好評忍法帖第三弾!(清原康正)


山田 風太郎 (やまだふうたろう)
「甲賀忍法帖」
(こうがにんぽうちょう)


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*337頁
*発行 1993年

*目録文
甲賀弦之介と朧は白刃をひっさげじっと向い合った。朧の刀が弦之介の胸まであがった。と、この時、思いがけない事が起った。……阿福の顔色が一変した。「だれが弦之介を討ってたも。」朧が敗れた! それは竹千代の敗れた事であった。徳川三代将軍の座をめぐり甲賀と伊賀忍者十人がくりひろげる凄絶な死と愛! 代表作。(北上次郎)


山田 風太郎 (やまだふうたろう)
「忍法忠臣蔵」
(にんぽうちゅうしんぐら)

*297頁 / 発行 1990年

*目録文
「忠の一字は守らねばなりませぬ。どうぞお許しください」 ―― 思わぬ許婚の言葉に大奥御座敷の伊賀者・無明綱太郎は怒り、初伽の時、おゆりを活造りにして綱吉に呈した。女の忠義を憎む綱太郎の前に現われた上杉家の国家老息女織江。ひょんな事から赤穂浪士の仇討ち騒動に巻き込まれた綱太郎の行く手には……!? (平岡正明)


山田 風太郎 (やまだふうたろう)
「風来忍法帖」 (ふうらいにんぽうちょう)

*610頁 / 発行 1991年

*目録文
天正十八年、北条方の小田原城は秀吉の軍に包囲されていた。武州・忍城の留守を石田三成の水攻めから守る太田三楽斎の孫娘・麻也姫! 麻也姫を助ける香具師七人。そのリーダーの悪源太に激しい愛執を覚える女忍者、風摩組等の機知、詐術、秘密が入り乱れる忍法合戦の果てにあるものは!?


山田 風太郎 (やまだふうたろう)
「武蔵野水滸伝 (上)」 
(むさしのすいこでん)


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* 314頁
* 発行 1993年
*カバー装画・百鬼丸 カバーデザイン・熊谷博人

*カバー文
 天保年間、関八州取締役に任ぜられた北町奉行の子息・遠山銀五郎は南町奉行の息女・お耀と共に坂東一円の遊侠の取締りに乗り出す。
 「人間が人間らしく生きるのは乱世においてこそ…」と語る怪美童・南無扇子丸(ナンセンスマル)の妖術・知行散乱の忍法にはまり、千葉周作、島田虎之助、平手造酒等の名だたる剣客と国定忠次、清水次郎長、笹川繁蔵等の侠客が魔人と化し、地獄絵図がくり開げられる!
 幻の大伝奇小説、風太郎忍法帖の集大成ともいうべき傑作、遂に文庫で登場!


山田 風太郎 (やまだふうたろう)
「柳生忍法帖 (上・江戸花地獄篇 / 下・会津雪地獄篇)」
(やぎゅうにんぽうちょう)


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*上440頁・下425頁
*発行 1990年

*目録文
会津四十万石加藤明成は淫虐の魔王ともいうべき大名。家老の堀主水は毎々諫言をするが、ついに主家を見限って退転し一族の女を鎌倉の東慶寺に託し高野山に入る。怒り狂った明成は幻法を操る会津七本槍を使い女達を捕えようとする。沢庵と柳生十兵衛に助けられ、芦名一族に復讐する女達。忍法対剣法! 一級の忍法帖。(磯貝勝太郎)


山手 樹一郎 (やまてきいちろう)
「恋風街道(上下)」
(こいかぜかいどう)

*上319頁・下368頁 / 発行 1989年
*カバー画像はありません。

*目録文
公儀直参の高梨三郎左衛門の嫡子・雄太郎は尊攘浪士のむれに入り、和泉雄介と名を変え、西郷隆盛の密命を受けて江戸潜入をはかる。雄太郎の後を追う美しい許嫁・露! 露に想いをよせる範之介、七変化のさかえ大夫・お栄らが織りなす人間模様。主義のために生きる男と女の愛を描いた爽快時代長篇! (永岡慶之助)



山手 樹一郎 (やまてきいちろう)
「素浪人日和(上下)」
(すろうにんびより)


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*上319頁・下321頁
*発行 1982年

*目録文
宮津藩七万石京極家の落胤阿蘇猪太郎は、藩の江戸家老にお胤と認知されず、一介の素浪人として世を忍ぶ。折しも京極家では、これまた落胤で主君高忠の側用人中津川要が、藩政を自らの手中にせんと画策していた。猪太郎を慕う踊りの師匠志賀山久、金太らを従えて国もとへ急ぐ猪太郎は、腹黒い実兄要と対峙する……。

*解説頁・水野泰治


山手 樹一郎 (やまてきいちろう)
「青雲燃える(上中下)」
(せいうんもえる)

*上290頁 / 中259頁 / 下293頁
*発行 1990年

*目録文
宮津藩十万石香極家の若殿・綱四郎に、魔薬をなじませて、お家乗っ取りをたくらむ御用人・那智弦三郎はまず乳母の滝川と魔薬によって内通した。滝川を通じて綱四郎を魔薬のとりこにして廃人にしようとするのだ。そうはさせじと忠義の美女・美和と正義の味方・日下部大伍の活躍ぶりで、息もつかせぬ娯楽長篇! (郡準史)


山手 樹一郎 (やまてきいちろう)
「鉄火奉行」
(てっかぶぎょう)


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*382 / 発行 1982年

*目録文
仲秋八月十五日深川八幡の宵宮、悪用心棒馬場陣十郎と争うやくざ姿の男に小平太は味方する。北町の与力を父に持つ小平太は蘭学会の事件がもとで家を捨て無頼の生活を送っていたのだが、やくざ姿に身を変えて凶賊五人組を追う北町奉行遠山の金さんに協力するうち小平太はいつしか金さんに心をひかれてめざめていく。 (郡順史)


山手 樹一郎 (やまてきいちろう)
「遠山の金さん(上下)」
(とおやまのきんさん)


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*上343頁・下323頁 / 発行 1989年

*目録文
旗本御大身三千石の遠山左衛門尉の次男・金四郎は腕がたって、おっとりとしたいい男。腹違いの病弱な兄に家をつがせたいため、家を出て遊び人に身をやつしている。江戸八百八町を舞台に、ご存知、桜吹雪の入墨も鮮やかな“遠山の金さん”が難事件を次々と見事に解決! 元祖決定版! 全二十二話収録。 (石井富士弥)


山手 樹一郎 (やまてきいちろう)
「はだか大名(上下)」
(はだかだいみょう)


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*上324頁・下299頁
*発行 1982年

*目録文
明石十万石の若殿松平直之助は、逆臣の隠謀で若隠居となり、屋敷を飛び出し浪人浮世捨三郎と名乗る。辰巳芸者小稲、義賊油屋伝次らの加勢を得て、決然とお家騒動に立ち向かう捨三郎! だが暴君の兄斉信の悪行やまず、国元では百姓一揆にまで発展するが……。人間の機微を巧みに織り込んだ痛快な時代小説。


山手樹一郎 (やまてきいちろう)
「又四郎行状記 (全四巻)」
(またしろうぎょうじょうき)


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*(一)296頁・(二)294頁・(三)271頁・(四)306頁
*発行 1989年

*目録文
磐城平、内藤家の息女多恵姫は先代の殿様の子で鬼姫とよばれるジャジャ馬。先代の殿様の遺言で多恵姫に養子を迎え家督を渡すことになっていた。が、婿殿に決まった松平源三郎、単なるタネ馬はまっぴらと浪人に身を変え市井に姿を消す ―― 。お家騒動にまき込まれた笹井又四郎とは一体何者? 巨匠の代表的傑作! (尾崎秀樹)


山手 樹一郎 (やまてきいちろう)
「桃太郎侍(上下)」
(ももたろうざむらい)

*上304頁・下302頁 / 発行 1989年

*目録文
気はやさしくて力持ち。年は二十五歳の美男子、桃太郎侍こと右田新二郎がひょんな事から助けた美しい娘百合は丸亀城の江戸家老神島伊織の娘。毒を盛られ身体の動かなくなった若殿に似た桃太郎侍を若殿に仕立てて、お家乗っ取りを計る一味に対抗する神島伊織。又、桃太郎侍の意外な秘密とは? 代表作。(武蔵野次郎)


山手 樹一郎 (やまてきいちろう)
「若殿ばんざい」
(わかどのばんざい)


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*252頁
*発行 1982年

*目録文
屋敷を抜けだした桑名藩十一万石の若殿松平千代三郎は、新大橋の袂で北条美濃守の先代の息女鶴姫とめぐり合う。お互いに身分を明かさず二人は将来を誓いあうが、北条家では鶴姫の婚姻をめぐって策謀が深まっていた。ひょんな事から家来になったお松・浅吉と千代三郎は化物屋敷に迫るが、そこに待ちうけていたものは……。(松永義弘)


山手 樹一郎 (やまてきいちろう)
「わんぱく公子(上下)」
(わんぱくこうし)


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*上310頁・下315頁
*発行 昭和57年

*目録文
徳川第十一代将軍家斉の落胤鶴七郎は、自ら望み五千石の旗本となり、浜長に屋敷を構える短筒の名手。両国橋で、信州上田藩士前川房之助が悪家老の横暴を訴えに来て阻止されるのを助ける。房之助に惚れた女軽業師つばめを始め清太郎らを供に、上田へ急ぐ鶴七郎・房之助の行く先には奇怪な出来事が待っていた……。

*解説頁・一条明