絶版文庫書誌集成

河出文庫 【と】
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戸板 康二 (といたやすじ)
「才女の喪服」
 (さいじょのもふく)


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*232頁
*発行 昭和62年
*カバー装丁・荒川じんぺい

*カバー文
ぼくが君の秘密を知っていながら、黙っていた人の悪さを許してくれたまえ――。詩人として華々しくビデューした、若く美しい女教師に隠された秘密。遠い過去にさかのぼる複雑に絡み合った人間関係。東京郊外の明るい女子学園と、旧地主の古い屋敷を背景に“赤いポスト”の謎がはらむ危険は、いつか惨劇を招き寄せて行く……。人間心理への深い洞察から生み出された、巨匠の傑作長篇ミステリー!

*解説頁・山前譲


ドーマウス協会 / 桑原 茂夫
「アリスのティーパーティ」


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*221頁 / 発行 昭和61年
*本文/カバーデザイン 渋川育由
 カバー・口絵写真 映画『ドリームチャイルド』より
 (C)THORN EMI FILM FINANCE PLC1985
 (東北新社=松竹富士クラシック/松竹富士 共同配給)

*カバー文
1862年7月4日。夏の陽がきらめく午後、川に浮かべたボートの上で、アリスは不思議な国のおかしなおかしな物語を聞いた。
3年後、その物語は『不思議の国のアリス』という本になった。以来、超ロングセラーとなり、いまだに世界中の子どもたちの好奇心を刺激しつづけている。
本書は、物語の各シーンごとに群しく、わかりやすい解説をして、『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』の面白さをじっくり味わおうという趣向のアリス・ガイドブックである。

*目次
これはおかしなティーパーティ ― はじめに / アリスの『不思議の国』へ / アリスの『鏡の国』へ / キャロルのティーパーティ / やはりおかしなティーパーティ ― おわりに / アリスとキャロルの書棚 ― 書誌


トム・ジョーンズ著・岸本 佐知子訳 (Thom Jones・きしもとさちこ)
「拳闘士の休息」
(けんとうしのきゅうそく)


*カバーデザイン・加藤賢策(東京ピストル)
 カバー写真・田中雄一郎
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*342頁 / 発行 2009年

*カバー文
暴力と、苦難と、生命の安さが当たり前のギリギリの場所で、心身の痛みが“生”そのものであるような、どこかこわれた人間たち。絶望の淵、一歩手前で彼らが垣間見る澄明な「救い」とは ── 。〈カーヴァ―以来最も力強く衝撃的!〉と評され、アップダイクも絶賛した鮮烈なデビュー短編集。ベトナム戦争が舞台の表題作、進行性のガンに蝕まれた女性の切実な語りによる「わたしは生きたい!」ほか、十編を収録。

*目次
PartT
 拳闘士の休息 / ブレーク・オン・スルー / 黒い光
PartU
 ワイプアウト / 蚊 / アンチェイン・マイ・ハート
PartV
 “七月六日以降、当方自らの債務以外、一切責任負いません” / シルエット / わたしは生きたい!
PartW
 白い馬 / ロケット・マン
  訳者あとがき / 文庫版へのあとがき