絶版文庫書誌集成

未分類絶版文庫 【う】

上野 千鶴子 (うえのちずこ)
「対話篇 性愛論」 (たいわへんせいあいろん)


*カバー装幀・鈴木成一
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*271頁 / 発行 1994年

*カバー文
性愛をめぐる女の性に関する神話も、男の性に関する神話もほぼ解体された今、身体とセクシュアリティは「本能」と「自然」から切り離され、歴史と文化の対象となった。「関係の技術」としての性愛、「他者とつながりたい欲望」としての性愛をいかなる言葉で語るべきか。近世から近代、戦後から現代、そして近未来まで、六人の知性と語りつくした性愛をめぐる対話篇。

*目次
遊女と地女[江戸の性愛考] ― guest 田中優子
女と文明[女性と家族の地殻変動論] ― guest 梅棹忠夫
性の境界領域へ[現代の病理とナルシシズム] ― guest 木村敏
男を捨てよう[日本の女と男はどこへ行くのか] ― guest 石川好
性愛のディスクール[受動性の快楽の行方] ― guest 植島啓司
見果てぬ夢[対幻想をめぐって] ― guest 森崎和江
メタ・ディスクール=性愛論
 あとがき


内田 百 (うちだひゃっけん)
「芥川龍之介雑記帖」
 (あくたがわりゅうのすけざっきちょう)


*カバー装幀・巌谷純介
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*190頁 / 発行 1986年

*カバー文
生涯の師・漱石先生を通して知り合った芥川。早くに百閧フ文学に注目した芥川。友情を結び援助を惜しまなかった芥川。夭逝した芥川を偲び、生涯にわたりその知られざる面影を伝え続けた追憶と鎮魂の絶妙の交友録 ― 他に、豊島与志雄,鈴木三重吉、菊池寛、田山花袋など先輩、友人文士等の様々のエピソードを収める。芥川による百閭Xケッチ三点、百關書z二篇を併録したユニークな魂の交響曲!

*目次
竹杖記
湖南の扇
河童忌
猪の昼寝
官命出張旅行
門衛
芥川教官の思ひ出
白濱会
亀鳴くや
  *
黒い緋鯉―豊島与志雄君の断片
四谷左門町
「百鬼園日記帖」より 〔私の文章道の恩人〕
薦文二篇 〔天才的の存在〕
花袋追慕
非常汽笛
鈴木三重吉氏の事
花袋忌の雨
大朝顔「鬼苑漫筆」より
狗に類する 抄
ノコりノコらず
  *
内田百闔=@芥川龍之介
冥途 芥川龍之介
ペン画スケッチ 百關謳カ邂逅百關謳カ図 / 百關謳カ白日夢図 / 百關謳カ懼菊花図
編集者のあとがき 平山三郎


内田 百 (うちだひゃっけん)
「漱石先生雑記帖」 (そうせきせんせいざっきちょう)


*カバー装幀・巖谷純介
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*268頁 / 発行 昭和61年

*カバー文
毎週木曜日、漱石の書斎に門下生が集う木曜会 ―― 錚々たる学者文人が揃う仲で最も若いメムバーとして漱石に愛された百閧ヘ、.生涯を通して師への敬愛を語り続けた。愛読者となった中学時代の挿話から、文通、初めての出逢い、門下生としての交流、漱石の臨終まで、深い哀惜にユーモアをこめて綴られた漱石追憶の本書は、百閧フ代表的エッセイであり、また人間漱石を浮彫りにする名著である。

*目次
明石の漱石先生 / 漱石遺毛 / 虎の尾 / 掻痒記 / 貧凍の記 / 漱石先生臨終記 / 漱石先生の思ひ出拾遺 / 十三号室 / 漱石先生の書き潰し原稿 / 漱石先生の来訪 / 漱石蓄音器 / 漱石山房の元旦 / 紹介状 / 漱石断片 / 紅茶 / 机 / 寺田寅彦博士 / インキ・ペン・原稿用紙 / 「百鬼園日記帖」より / 漱石全集推薦文二篇
 *
漱石雑話 講演筆記 / 漱石山房の夜の文鳥 / 正月の稲妻 / 前掛けと漱石先生 / 新本 / 「つはぶきの記」より / 九日会 / 「失敬申候へ共」 / 薤露蒿里の歌 / 漱石遺毛その後
編纂者のあとがき 平山三郎


内田 良平 (うちだりょうへい)
「みんな笑ってる 内田良平詩集」
(みんなわらってる)


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*184頁
*発行 1984年

*目録文
日活黄金時代を飾った懐しきギャング・スタ―の、比類なき無垢な心が詩う、現代の大人の“わらべ唄”


宇野 信夫 (うののぶお)
「今はむかしの噺家のはなし」 (いまわむかしのはなしかのはなし)


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*256頁 / 発行 昭和61年
*カバー原画・宇野信夫 / カバー装幀・矢口茂夫 / フォーマット・粟津潔

*カバー文
名優六代目菊五郎に認められ、早くから劇作家として名をなした著者は、浅草の育ちで無類の落語ファン。生涯の友とも言うべき古今亭志ん生をはじめ、馬の助、文楽、彦六、圓生、里う馬、可楽など、十余人におよぶ有名無名の噺家たちとの心暖まる交流、数奇な人生、抱腹絶倒のエピソードを、古き良き東京下町の風俗を背景に愛惜をこめて伝える名エッセイ。会心のいきな小ばなし百十六話を併録。

*目次
夜釣り妻 / 金車亭 / 酒乱の客 / 昔の寄席 / 正月の寄席 / 旅のポマード / 新進四人会 / 年の瀬の寄席 / 「しみじみ」と「うまさかな」 / 志ん生とあんか / 路地の痴話 / 三匹の犬とあるじと / 縁の下の人 / 長いコート / 黒い蝶 / 遺言 / 前座 / はしば会 / 文治と勲章 / 倒された案山子 / 塙保己一と桂文楽 / 考える今輔 / 百面相 / 志ん生の恩人