絶版文庫書誌集成

現代教養文庫 【ひ】

日影 丈吉 (ひかげじょうきち)
「かむなぎうた 日影丈吉傑作選1」


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*334頁
*発行 1978年
*装幀=建石修志

*目次(収録作品)
かむなぎうた / 飾燈 / 時代 / 月夜蟹 / 吉備津の釜 / 饅頭軍団 / 東天紅 / ふかい穴 / 人形つかい / 粉屋の猫 / 男の城
 解説 中島河太郎


日影 丈吉 (ひかげじょうきち)
「猫の泉
日影丈吉傑作選2」 (ねこのいずみ)


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*315頁
*発行 1978年
*装幀・建石修志

*目次(収録作品)
猫の泉 / 大きな鳥のいる汽車 / 彼岸まいり / 変身 / 大統領の高級秘書 / 崩壊 / 鵺の来歴 / 綴方教室 / ねじれた輪 / 月あかり / ねずみ / 吸血鬼
 翳の観察者(中井英夫)


光 俊明 (ひかりとしあき)
「七歳の捕虜 ― ある中国少年にとっての『戦争と平和』」 (ななさいのほりょ)


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*265頁 / 発行 1993年
*装幀=ローテ・リニエ

*カバー文
 日本の敗色が濃くなった昭和十九(一九四四)年に発動された「大陸打通作戦」で日本軍の捕虜となり、華北からベトナム、帯への七〇〇〇キロを歩きとおし、戦後、日本国籍をとって今日に至った、俊明少年の「戦争と平和」をたどる、ヒューマンドキュメント。

*巻末頁
 俊明と私(加地正隆)
 文庫版のためのあとがき
 解説(河田宏)


久生 十蘭 (ひさおじゅうらん)
「魔都 久生十蘭傑作選 1」 
(まと)


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*500頁
*発行 1976年
*装幀・司修

*目次
〈収録作品〉 魔都
安南秘宝のダイヤモンド“皇帝”と姿なき殺人鬼を追って狂奔する男女の暗黒絵巻。


久生 十蘭 (ひさおじゅうらん)
「黄金遁走曲 久生十蘭傑作選 2」 
(おうごんとんそうきょく)


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*327頁 / 発行 1976年
*装幀・司修

*目次(収録作品)
ノンシャラン道中記
黄金遁走曲
花束町一番地
モンテカルロの下着
 解説(岩田宏)

*編集・中井英夫


久生 十蘭 (ひさおじゅうらん)
「地底獣国 久生十蘭傑作選 3」 (ちていじゅうこく)


*装幀・司修
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*362頁 / 発行 1976年

*目次(収録作品)
地底獣国
黒い手帖
海豹島
墓地展望亭
カイゼルの白書
犂〈カラスキー〉氏の友情
月光と硫酸
レカミエー夫人
 刻鏤無形(中野美代子)

*編集・中井英夫


久生 十蘭 (ひさおじゅうらん)
「昆虫図 久生十蘭傑作選 4」
(こんちゅうず)


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*306頁
*発行 1976年
*装幀・司修

*目次(収録作品)
生霊 / 南部の鼻曲り / ハムレット / 予言 / 復活祭 / 春雪 / 野萩 / 西林図 / 姦 / 母子像 / 春の山 / 虹の橋 / 雪間 / 昆虫図 / 水草 / 骨仏 / 解説 草森紳一


久生 十蘭 (ひさおじゅうらん)
「無月物語
 久生十蘭傑作選 5」 (むげつものがたり)


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*338頁
*発行 1976年
*装幀・司修

*目次(収録作品)
遣米日記 / 犬 / 亜墨利加討 / 湖畔 / 無月物語 / 鈴木主水 / 玉取物語 / うすゆき抄 / 無惨やな / 男の海
 男ぶりの小説、女ぶりの小説(都筑道夫)
 解題(中井英夫)
 著作年表(島崎博)


菱田 安彦 (ひしだやすひこ)
「アクセサリー その魅力と知識」
(accessory)


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*167頁 / 発行 1960年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
アクセサリーについて / アクセサリーとは / ヘア・アクセサリー / イアリング / ネックレース / ブローチ / ブレスレット / ゆびわ / アクセサリーの文化史 / 人類の知恵(ブレスレット) 青銅期 / 渦巻くブロンズ(ブレスレット) 青銅期 / 線と塊りと(ブローチ、ブレスレット) 青銅期 / 花は甦がえる(胸飾り) エジプト / 金とビーズと色石と(イアリング) エジプト / ホルスの眼(ブレスレット) エジプト / 王者の胸に(ペンダント) エジプト / 文明のあけぼの(ネックレース他) メソポタミア / 古代のパリジャンヌ(ネックレース) クレタ・ミケナイ / 女神ネレイード(ペンダント) ギリシア / 流れるアカンサス(ブローチ) ギリシア / 黄色のフィビラ(ブローチ) エトルリア / バラとあざみの花(ブローチ) エトルリア / 羊牧神の歌(ネックレース) エトルリア / 神々の行列(ブレスレット) エトルリア / ミリタリズム・ローマ(ブレスレット) ローマ / 流行する「蛇」(ブレスレット) ローマ / ローマの金太郎(カメオ) ローマ / 神話は生きている(カメオ) ギリシア・ローマ / 黄金の花(ヘア・アクセサリー) ギリシア・ローマ / シーザーのゆびわ(ゆびわ) ギリシア・ローマ / 典雅・巧緻・簡素(イアリング) ギリシア・ローマ / 古代アクセサリーの部屋(ルーブル博物館) / 東と西と(ネックレース) 中世 / きざまれた獣たち(ブローチ) 中世 / ローマへの郷愁(オニックスカメオ) ルネッサンス / 道化師はうたう(ネックレース) ルネッサンス / 色彩の饗宴(ペンダント) バロック / 愛の讃歌(ペンダント他) バロック / 乱舞する真珠(ブローチ他) バロック / 十字架(ペンダント他) バロック / 輝けるダイヤ(イアリング他) ロココ / 火づくりの鉄を(ペンダント) ロココ / 満されたダイヤ(ブローチ) 十九世紀 / シルエットは語る(ゆびわ他) 十九世紀 / 現代の開幕(ペンダント) 二十世紀前半 / 誇り高き東洋文明(ネックレース他) インド / 仏陀の国ギリシア(ネックレース) インド / コンロンの宝玉(玉製品) 中国 / メソポタミア―中国(宝冠のかざり) 中国 / 日本へのかけ橋(イアリング) 朝鮮 / アクセサリー誕生(ブレスレット) 日本 / はにわ≠ムとの夢(まが玉とイアリング) 日本 / 江戸から明治へ(平打ち) 日本 / 《現代》 / 花咲けるアクセサリー(ネックレース) イタリア / 古代をデザインする(ブレスレット他) イタリア / 「嵐」という名の作品(ブローチ) イタリア / アルプスの清流(ブローチ) スイス / 計算されたデザイン(ブローチ、ゆびわ) スイス / 血とルビーと(ブローチ) スペイン / 「忘れられぬ思い出」(ブローチ) スペイン / エメラルドのマリア(ブローチ) スペイン / シックなマドモアゼル(イアリング他) フランス / 手錠のおしゃれ(ブレスレット) ドイツ / 機械と装飾(ブローチ、ゆびわ) ドイツ / スカンジナビァン・モダン(ブローチ他) デンマーク / 童話の国の空想(ブレスレット) デンマーク / 「暗い湖」の芸術(ブローチ、イアリング) スエーデン / 銀線の詩(ブローチ、イアリング) スエーデン / 日曜工芸の持ち味(ブローチ) アメリカ / アクセサリー復活(ブローチ) 日本人と伝統(イアリング、ゆびわ) 日本 / 新たなる生命の息吹き(ブローチ、ゆびわ) 日本 / アクセサリーの知識 選び方について / 使い方について / 誕生石について / あとがき


菱田 安彦・山田 礼子共著・薗部 澄撮影 (ひしだやすひこ・やまだれいこ・そのべきよし)
「宝石の魅力」
(ほうせきのみりょく)


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*171頁
*発行 1965年

*目次
宝石のはじめ / 宝石・そのデザイン / 綜合された美を / 伝統をいかして / 指輪のデザイン / 欧米のデザイン / 宝石・そのチャーム / 誕生石について / ダイヤモンドの話 / 色石の魅力 / 海の神秘 / 東の色と西の色 / 宝石のカット / 新しい宝石 / 宝石・そのエピソード / 宝石を飲んだ時代 / 禁じられたジュエリー / コハク・ロード / 王冠が生んだ物理学 / クレオパトラの真珠 / 宝石の饗宴・エリザベス時代 / 王冠ものがたり / 生きていた練金術 / 西洋の宝石と日本の陶器 / 宝石・そのガイド / 宝石とはなにか / 宝石のいろいろ / 宝石の鑑定 / 手入れと保存 / デザイン・加工の相談 / ジュエリーを創る / 宝石一覧表 / 宝石産地地図 / 付録 / 世界のダイヤ / 掲載宝石一覧表 / 索引 / あとがき


日向 康 (ひなたやすし)
「林竹二 天の仕事」 
(はやしたけじ てんのしごと)


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*382頁 / 発行 1992年

*カバー文
 第二次世界大戦に日本が敗北してから、ほとんど半世紀たった。
 半世紀の間に日本は、世界でもっとも貧しい国のひとつから、世界でもっともゆたかな国のひとつとなった。そのことは、この国の内部に生きる人びとの気分に大きなちがいをもたらした。
 長い年月、ひとりの人を見つめつづけているということはめずらしい。おなじ人に、かわらぬまざざしをむけることをとおして、その人の像が奥行きをもち、その人のもつ意味が深さを増すことは、さらにまれである。日向康による林竹ニの伝記は、うつろいやすい戦後の日本を背景としてなされた。ひとつの達成である。 ――鶴見俊輔「解説」より

*目次
はじめに
ソクラテス的生の選択……林竹二先生素描
その学問、その思想……核としてのキリスト教を中心に
教育観の根底にあったもの
  その哲学的凝縮 ― “授業”を続けるなかで
  教育・訓練・調教 ― 「その哲学的凝縮」補言
  先生の“授業”
  『教育亡国』を読む
  「仕事」と「行為」 ― 『林竹二著作集』刊行によせて
“送る”なかで
  病床の先生
  最晩年の先生
  先生の「予言」
  回想 ― 密葬の日に
  “送る”なかで
それぞれの日々
  「如月会」時代
  長谷川伸の書斎
  『思想の科学』田中正造特集経緯
  失くなった明日
  特異なコレクター
  先生の祝辞
追記
  思い出すこと ― 『林竹二 天の仕事』付記
  ハリス旧邸を訪う
  憲法の試されるとき ― 先生から学んだ眼
 あとがき
 文庫版のためのあとがき
 解説(鶴見俊輔)
 林竹二略年譜・著者一覧


日向 康 (ひなたやすし)
「非命の譜 神戸・堺浦両事件顛末」
(ひめいのふ)


(*装幀・平昌司
カットは、開国政策を引き継ぐとの、慶応4年1月15日付「国書」
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*492頁 / 発行 1994年

*目録文
維新へと時代が激動する中で、土佐藩士が仏兵を殺傷し20名に切腹が命じられた堺浦事件と、その直前の神戸事件を解明。時代に翻弄、うち捨てられた悲劇を追跡。

*カバー文
 尊王攘夷からきわめて唐突に尊王開国へと政策の大転換を行いつつ、王政復古の大号令をかけて成立した明治維新の背後に、急展開をとげる屋台の車輪の下に踏みくだかれていくかのような二つの事件がもち上がっていた。神戸・堺両事件がそれだが、歴史の狭間にうち捨てられたままになっている二つの悲劇のなかに、じつは時代区分としての明治維新という名の道路元標が埋めこまれているといってよいのである。……
  ── 井出孫六「解説」より

*目次
序章
神戸事件
堺浦事件
終章
 あとがき
 文庫版のためのあとがき
 人間への侮辱 ── 「堺事件」に向けた大岡昇平さんの怒り
 解説(井出孫六)
 付表 幕末維新期対外関係


日向 康 (ひなたやすし)
「松川事件 謎の累積」
(まつかわじけん)


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*526頁
*発行 1992年

*目録文
事件の数年後、現場を知りつくした保線係長が、「被告たちは無罪」ともらすのを聞き、著者は事件の踏査を開始。「人権感覚」の定着を問い直した問題作。


平井 新 (ひらいあらた)
「初学者のために 社会主義と共産主義」
(しょがくしゃのためにしゃかいしゅぎときょうさんしゅぎ)




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*204頁 / 発行 1956年
*社会思想研究会出版部名義

*目録文
社会主義とは何か? 共産主義とは何か? 本書は、これらの理論に関する正しい知識を広く大衆に与えるための啓蒙の書である。

*目次

第一章 社会主義の観念と共産主義の観念
第二章 社会階級
第三章 何が人を社会主義者にするか
第四章 社会主義の実現方法
第五章 マルクス主義の歴史観
第六章 社会主義の国家観
第七章 革命的サンヂカリズム
第八章 インターナショナル(国際社会党)
第九章 コミンテルンとコミンフォルム


平井 潔 (ひらいきよし)
「愛と性」
(あいとせい)


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*216頁 / 発行 1957年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
T 女であること
 1 何のために働くのか / 2 女らしさとは何か / 3 ワリカンは水くさいか
U 恋愛の中の性
 1 恋愛中の性欲をどう扱うか / 2 恋に恋してはいけないということ / 3 性の自由と愛の自由は同じではない / 4 友愛結婚という考え方 / 5 エレン・ケイの「恋愛と結婚」観 / 6 愛と性についての読書案内
V 誇りうる恋愛と結婚
 1 職場の恋愛をどう進めるか / 2 愛情に思想的一致は必要だろうか / 3 きびしい共稼ぎの苦悶 / 4 子供は生むものである / 5 新中国では恋愛と結婚をどう考えているか
W ふたたび“女であること”
 1 女ははたして劣性か / 2 目に見えない男の暴力 / 3 なぜせまい女の世界 / 4 女性とものの考え方 / 5 現代娘の発言
X 座談会・若い仲間の愛と性 ― 太陽の季節をめぐって
あとがき


平井 潔 (ひらいきよし)
「人生と愛について」
(じんせいとあいについて)


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*210頁 / 発行 1956年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
永遠の愛情ははたらく女性に ── 序にかえて / 愛情のありかをもとめて / あたらしい恋愛と結婚のために / 恋愛と友情について / 戦後の性のモラル / 恋愛至上主義から恋愛の弁証法へ / いかに生くべきか / 愛情と正義について / 働くことと耐乏生活 / イギリスの「一人息子」 / 子どもへの愛と姙娠調節 / 職場からうまれたあたらしい愛情 ── 野間宏氏、鶴見和子氏と語る / 光に向う女性たち / あたらしい女性のあゆみ / 女性の発見 / プラカードをもつ婦人たち / 革命のなかの女性像 ── レーニンの婦人論をめぐって / 解放される性へ ── 性道徳のながれ / 性のタブーはどうしてできたか ── 原始社会の近親相姦 / 一夫一婦と一夫多妻があらわれた ── ギリシャ、ローマの性関係 / いやしめられた性欲 ── キリスト教の禁欲生活 / 肉体の否定から解放まで ── ルネッサンスの性思想 / 第二次大戦を反映するすがた ── アメリカのあたらしい男女関係 / 性はどこまで解放されたか ── ソヴェトにおける性思想の発展 / 「チャタレイ公判」と一女学生の証言 ── 今日の日本人の性観念 / 女性の読書のために / 「女性に関する十二章」ほか / 「女は自由である」 / ベーベルの「婦人論」について / マリー・ストープスのこと / 女性と読書 / めざめゆく主婦のために / 女性の書いた婦人問題の本 / 婦人問題の古典 / 最近の性関係の本 / <書名索引> / あとがき


平井 忠夫 (ひらいただお)
「南近畿の旅」 (みなみきんきのたび)

*238頁 / 発行 1961年 / 社会思想研究会出版部名義

*目録文
紀勢線の開通により脚光を浴びた神話と伝説の国。紀伊半島の旅ガイド。日本の歴史とともに生き続けた紀州人の民俗と地誌とを探る

*目次
南近畿・異邦的な風土 / 南近畿の地勢 / 風土と性格 / 反体制の隠れが・熊野 / 紀北の旅 / 中紀の旅 / 熊野の旅 / 吉野の旅 / 伊勢・志摩の旅 / 民謡 / 年中行事 / あとがき


平井 昌夫 (ひらいまさお)
「文章を書く技術 なにをどう伝えるか」
(ぶんしょうをかくぎじゅつ)




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*208頁 / 発行 1963年
*新版 308頁 / 発行 1972年

*目録文
自身の感激や思想をいかにして文章に表現するか……書きコトバに内容を定着させる技術を身につけるため実際の技法を中心に解説する。

*目次
まえがき
一 文章を書くということ
 1 どのように書くか / 2 なにを書くか
二 文章の価値はどうして決まるか
 1 価値をたかめる調和 / 2 価値を低くする表現
三 文章の統一ということ
 1 主題の出し方 / 2 立場の種類
四 どう述べるか(叙述)
 1 描写の叙述 / 2 説明の叙述 / 3 議論の叙述 / 4 説得の叙述 / 5 物語る叙述
五 どうまとめるか(構想)
 1 自然の順序によるまとめ方 / 2 論理の順序によるまとめ方
六 段落をどうつけるか
 1 文章とは段落の展開である / 2 段落の展開のしかた
七 どうしたらわかりやすく書けるか
 1 わかりにくくする条件 / 2 わかりやすくする条件
八 表現の効果をどうたかめるか
 1 むつかしい語句の処置 / 2 表現を強める方法 / 3 すっきりさせる方法
九 書き始めの効果をたかめるために
 1 読まれる文章 / 2 書き始めの効果
十 書き終わりの効果をたかめるために
本文へ引用した文章の一覧表


平岡定海・山口光朔共著 (ひらおかじょうかい・やまぐちこうさく)
「東大寺」
(とうだいじ)


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*160頁 / 発行 1960年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
序 石田茂作 / 天平の創建(その一) / 天平の創建(その二) / 聖武天皇 / 大仏の鋳造 / 廬舎那仏 / 蓮弁の菩薩 / 銅燈籠 / 伎楽面 / 良弁僧正 / 三月堂(その一) / 三月堂(その二) / 天平の群像 / 不空羂索観音 / 日光と月光(その一) / 日光と月光(その二) / 吉祥天 / 執金剛神 / 戒壇院の四天王 / 二月堂と修二会 / 別火坊 / 大宿所 / 食堂作法 / 練行衆の生活 / おたいまつ / 十一面悔過 / お水取りの行法 / 牛王宝印 / だったん / 手?門(転害門) / 受戒 / 講堂と三面僧坊 / 写経 / 校倉造り / 空海と東大寺 / 戒壇の争い / 東南院と尊勝院 / 学侶と堂衆 / 荘園 / 黒田庄 / 神輿の動座 / 大仏炎上 / 俊乗坊重源 / 周防国の国司上人 / 重源と阿弥陀信仰 / 鎌倉の再建(その一) / 博朝の再建(その二) / 南大門 / 天竺様(大仏様) / 金剛力士と密迹力士 / こまいぬ / 三月堂の礼堂 / 僧形八幡神 / 東大寺と鎌倉文化(その一) / 東大寺と鎌倉文化(その二) / 華厳宗の復興 / 学侶の生活 / 宗性上人 / 凝然国師 / 元弘の変 / 三好・松永の戦い / 大仏殿の焼き討ち / 兵庫の港 / 東大寺郷 / 露座の大仏 / 元禄の再建(その一) / 元禄の再建(その二) / 現在の大仏殿 / 「勧進帳」と「良弁杉由来」 / 廃仏毀釈 / 華厳宗大本山 / 変貌する東大寺 / 東大寺略年表 / あとがき / 欧文解説


平野 長靖 (ひらのちょうせい)
「尾瀬に死す」
 (おぜにしす)
ベスト・ノンフィクション



*カバー写真=小林直樹
 装幀=ローテ・リニエ
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*318頁 / 発行 1995年

*カバー文
 一九七一年十二月、尾瀬の長蔵小屋から下山途中遭難、平野長靖の短かすぎる生涯は自然保護運動の先駆的足跡とともに語り継がれている。初代の環境庁長官に就任したばかりの大石武一長官への訴えは、長官の「蛮勇」を引き出し、三平峠に迫っていたブルドーザーを止め行政の決定を覆すという、事態の劇的転換を成し遂げた。彼の最後の言葉に、「まもる / 峠の緑の道を / 鳥たちのすみかを / みんなの尾瀬を / 人間にとって / ほんとうに大切なものを」とある。

*目次
 死を悼む ―― 序にかえて
T 四季の尾瀬
 長蔵小屋の父と子 / 四季の尾瀬 / ある出発 / わが故郷・尾瀬沼の六十年
U 沼田高校時代
 クレヨン / におい / 夜の断想 / 堀辰雄へ / 夜の思い(T) / 夜の思い(U) / “変”という言葉 / (変更でした) / (星を見あげる窓辺に) / (窓が大きくふるえて……) / (私達の道はいつも……) / 雪嶺に / 星空 / 希望 / 太陽を求めて / 二つの自己 / 人生についての断想 / 「欲望という名の電車」 / 宮沢賢治の童話を読んで / 社会主義文学への疑問 / 悔いなき一年に / 敗北者の反省
V 京都大学時代
 夜行列車で / 大学受験をめぐって / 現代学生運動への一つの提言 / 「理想の女性」についての弁解 / 断片的自画像 / ぎらりと光るダイヤのような / 『コタンの口笛』を読む / 一九五五年
W 北海道新聞時代
 (友よ) / フィクションと自己の論理 / MIRAI論ノート / 「灰とダイヤモンド」 / 土門拳写真集『筑豊のこどもたち』 / J・P・ラクロワ『出世をしない秘訣』 / ぼくらがぼくら自身であるためには / ほんとうに「手をつなぐ」ために / 「ジョン、がんばれよ」 / 鈴木夫婦への手紙 / コウリャンのおかゆ / 青年部大会に出席して / 幌見峠の吹雪 / 尾瀬に帰るべきか
X 尾瀬時代
 引き裂かれた春 / 山脈と海峡を越えて / 経営者の給与 / 山の上から / 五四―六八 / 白鳥の死 / 峠の泉が涸れる / 自然破壊の痛み / 尾瀬の車道問題につて / 大石長官への手紙 / 簡単な経過報告 / なぜ車道に反対するか / 尾瀬自動車道と反対運動の課題
いわつばめ通信
 発刊にあたって / 雪どけのころ / 苦い呼びかけ / 八月の豪雨 / 冬を迎える / 春は遠かった / 沼山峠の道 / 犬の生き方について / 山の音楽 / 北杜夫『どくとるマンボウ昆虫記』 / 石牟礼道子『苦海浄土 ― わが水俣病』 / 本多勝一『初めての山』 / 新田次郎『霧の中の子孫たち』 / みなみたえこ『南風のゴンゴ』
 生い立ちの記(平野靖子) / 復刻にさいして(平野紀子) / 解説(後藤充)


ヒルテイ著・秋山 英夫訳編 (Karl,Hilty・あきやまひでお)
「希望と幸福 ヒルテイの言葉」
(きぼうとこうふく)


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*207頁 / 発行 1961年 / 社会思想研究会出版部名義

*目録文
ヒルティ全著作の中から選び出した言葉を10項目に分け収録。若い人に愛されるヒルティの中核となる言葉のエキスを集めた。

*目次
第一部 ヒルティの言葉
 一、ささやかな喜び / 二、上からの合図 / 三、愛の種まき / 四、青春の夢 / 五、仕事と健康 / 六、友情・恋愛・結婚 / 七、人生の幸福 / 八、苦しみと悩み / 九、地の塩 / 一〇、読書とスピーチ
第二部 ヒルティの愛した言葉
 一、エピクテートスの『語録』より / 二、ジャン・ドゥ・ベルニエール=ルヴィニの手記より
 ヒルティ・アルバム / 略年譜 / あとがき


広島文学資料保全の会編 (ひろしまぶんがくしりょうほぜんのかい)
「さんげ 原爆歌人正田篠枝の愛と孤独」
(げんばくかじんしょうだしのえのあいとこどく)


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*286頁
*発行 1995年

*紹介文
あの日の原爆で運命を狂わされた女流歌人正田篠枝は、原爆による惨状を被爆直後から歌に詠み、検閲の網をくぐって「さんげ」と題して刊行した。この幻の原爆歌集「さんげ」のほか、歌人が、愛と孤独のうちに原爆症による乳がんで世を去るにいたるまでの人生の歌を、一巻に編んだのが本書である。