絶版文庫書誌集成

現代教養文庫 【き】

菊地 貞夫 (きくちさだお)
「浮世絵 庶民の芸術」
(うきよえ)


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*140頁 / 発行 1959年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
緒言
浮世絵 目次
一 江戸の女性たち
 遊里と遊女 / 青楼十二時 / 岡場所と芸者 / 水茶屋と看板女 / 最低の売笑婦夜鷹 / 一般婦女風俗 / 恋愛 / 娘日時計 / 労働する女性風俗 / 流行 / 化粧 / 母性愛 / 行楽と遊び
二 芝居と役者
 劇場 / 舞台と客席 / 芝居看板 / 芝居の楽屋 / 歌舞伎十八番 / 所作事 / 鳥居派の絵 / 役者似顔絵 / 東洲斎写楽 / 幕末歌川派の役者絵 / 役者の風俗画
三 風景と花と鳥
 初期の名所絵 / 浮絵 / 葛飾北斎の富嶽 / 国芳と英泉の風景版画 / 広重の東海道 / 浮世絵と印象派 / 初期の花鳥 / 北斎の写生的花鳥画 / 俳味豊かな広重の花鳥画 / 漫画と諷刺画
四 浮世絵版画のできるまで
 版画製作の過程 / 彫師と摺師 / 浮世絵師の生活 / 浮世絵師の苦心 / 春信と春重 / 盗作のこと / 複製画
 結語 / あとがき


菊村 紀彦 (きくむらのりひこ)
「親鸞 ― その人と思想 〈新版〉」
(しんらん)


*カバー画・吉武節子
 デザイン・平昌司
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*385頁 / 発行 1997年

*カバー文
 親鸞聖人の時代は、日本史上稀にみる悲惨な歴史の連続であった。源平合戦をはじめ、無数の戦乱に明け暮れ、台風と地震、洪水と飢饉に、疫病が複合された地獄図絵が九十年の生涯をなぞった。元号が三十六回かわったというほどの暗黒がつづいたのである。
 そんななか、流罪や禁令などの公的弾圧を受けながらも、念仏をすすめて、庶民の心をやすらげ、はげましたのは、まさにこの師であった。いま、時代を超え、聖人の人間像を探り、わたし自身の生きざまを追求したいものと思う。   ――著者のことば

*目次
 現代に生きる親鸞 ―― 序にかえて
第一章 日野の里 ―― 親鸞誕生の周辺
第二章 悲惨な都 ―― 出家の背景
第三章 比叡山 ―― 荒野に叫ぶ
第四章 六角堂 ―― 青年の日の懊悩
第五章 吉水 ―― 選択の宗教
第六章 京洛 ―― 断罪の日
第七章 越後 ―― 流浪の群萌と
第八章 上野佐貫 ―― 経を読む心
第九章 常陸稲田 ―― 『教行信証』
第十章 京洛五條西洞院 ―― 『歎異抄』の世界
第十一章 押小路南 万里小路東 ―― 浄土に還る
 参考文献
 親鸞年譜
 あとがき ―― 親鸞聖人の時代


菊村 紀彦 (きくむらのりひこ)
「日蓮 その生涯とこころ」
(にちれん)


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*240頁
*発行 1971年

*目録文
現代なお相なかばする評価の下に、現代人の心の拠りどころとなっている日蓮の生涯を辿りながら、史実と内面的世界から肉迫した。


菊村 紀彦 (きくむらのりひこ)
「蓮如 乱世に生きたオルガナイザー」
(れんにょ)


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*221頁 / 発行 1997年

*紹介文
日本仏教の雄峯、親鸞聖人はたぐい稀な思考で念仏を芽生えさせた。が、その後閑古鳥の鳴いていた本願寺を一躍本邦最大の教団に盛り上げ……当時合戦に明け暮れ、天変地異に襲われ、飢餓にあえいでいた民衆の心をやわらげ、やすらげたのは八世蓮如上人であった。波瀾を超えたこの師の英姿はいま現代人に必須のオアシスであり、見ならうべきすぐれたオルガナイザーであろう。

*目次
第一章 親鸞思想の荒廃のなかに / 第二章 風雪の人生 / 第三章 オルガナイザーとコミュニケーション / 第四章 女性観の精神革命 / 第五章 親鸞と蓮如 / 蓮如に関する著作表 / 蓮如略年表


北川 冬彦 (きたがわふゆひこ)
「シナリオの魅力」
(しなりおのみりょく)


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*290頁 / 発行 1953年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
1 シナリオとその可能性
シナリオの文章 / 文芸作品の映画化 / シナリオの現状と将来 / シナリオ作家 / 久板栄二郎 / 八住利雄 / 新藤兼人 / シナリオ文学運動の将来性 / シナリオの新人に望む / 長篇叙事詩と映画
2 シナリオの研究
シナリオ詮議 / シナリオ文学運動について / シナリオの散文構成 / シナリオ構成の急所 / シナリオの研究 / シナリオと映画作品 / シナリオの芸術的価値 / オリジナル・シナリオの出発 / シナリオと演出 / 「阿Q正伝」のシナリオ化
3 シナリオ「阿Q正伝」
あとがき


北沢 洋子 (きたざわようこ)
「私のなかのアフリカ 反アパルトヘイトの旅」
(わたしのなかのあふりか)


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*318頁 / 発行 1988年

*目録文
経済大国日本といわれる裏で、対南ア貿易は米国を抜いて首位を占めた。利益追求が差別と暴力を生む構造を告発する。解説・西川潤

*目次
序章 私のなかの南北問題
1 アフリカの年
 旅立ち / アフリカの年 / 繁栄の日本へ帰る
2 ブラックネスへの目覚め
 アパルトヘイトの国 / 侵略の歴史 / 復権を目指す黒人たち
3 国際連帯のために
 人種差別の共犯者 / 日本と南アフリカ
終章 世界を揺るがす南アフリカの黒人闘争


北原 白秋著・木俣 修編著 (きたはらはくしゅう・きまたおさむ)
「白秋のうた」
(はくしゅうのうた)


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*257頁 / 発行 1966年

*目次
T 邪宗門・思ひ出
『邪宗門』 / 『思ひ出』 / 『桐の花』 / 『白秋小唄集』 / 『東京景物詩』
U 白金之独楽・雲母集
『白金之独楽』 / 『印度更紗』 / 『畑の祭』 / 『雲母集』
IV 雀の卵・水墨集
『雀の卵』 / 『水墨集』
IW 蜻蛉の眼玉
『蜻蛉の眼玉』 / 『兎の電報』 / 『花咲爺さん』 / 『子供の村』 / 『月と胡桃』 / 劇中歌 / 『風隠集』 / 『海阪』
X 海豹と雲・白南風
『海豹と雲』 / 『白南風』 / 『夢殿』 / 『溪流唱』 / 『橡』 / 地方民謡
Y 新頌・黒檜
『新頌』 / 『黒檜』 / 『牡丹の木』 / 『白秋のうた』のなりたち
白秋年譜


北村 一夫 (きたむらかずお)
「落語人物事典 上下」 (らくごじんぶつじてん)


*カバー・デザイン / 平昌司
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*上289頁・下313頁 / 発行 1978年

*カバー文
 江戸時代から今日に至るまで、笑いの芸術として私たちの生活を楽しませ、庶民的共感に支えられてきた落語も、社会的生活の変化の中で歴史と伝統をいかに継承するか、様々の試みがなされている。
 本書は、落語をより親しみ深く味うために約五〇〇余篇の落語に登場する二九〇余名の実在人物と七八〇余名の架空人名を取り上げ、それぞれに短い解説、逸話を付し、更に今日分りにくい風俗、習慣等を解説、演題を添え収録した画期的事典であり、落語愛好家必読の書として編まれた。

*目次
上巻
 例言
ア行〜サ行

下巻
タ行〜ワ行
 参考文献 / あとがき / 索引


北村 一夫 (きたむらかずお)
「落語地名事典」 (らくごちめいじてん)


*カバー・デザイン / 平昌司
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*414頁 / 発行 1978年

*カバー文
 江戸時代から今日に至るまで、笑いの芸術として私たちの生活を楽しませ、庶民的共感に支えられてきた落語も、社会的生活の変化の中で歴史と伝統をいかに継承するか、様々の試みがなされている。
 本書は、落語をより親しみ深く味うために約五〇〇余篇の落語に登場する五七〇余ヶ所の地名を地域ごとに分類、その由来、その地であった事件、居住の人物等に短い解説、逸話を付し、演題を添え収録した画期的事典であり、落語愛好家必読の書として編まれた。

*目次
 例言 / 文京区 / 台東区 / 墨田区 / 江東区 / 城北八区 / 千代田区 / 中央区 / 港区 / 城南三区および川崎 / 西部三区および三鷹 / 附
 参考文献 / あとがき / 索引


北村 一夫 (きたむらかずお)
「落語風俗事典 上下」 
(らくごふうぞくじてん)




*カバー・デザイン / 平昌司
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*上・433頁 / 下・468頁
*発行 1978年

*カバー文
 江戸時代から今日に至るまで、笑いの芸術として私たちの生活を楽しませ、庶民的共感に支えられてきた落語も、社会的生活の変化の中で歴史と伝統をいかに継承するか、様々の試みがなされている。
 本書は、落語をより親しみ深く味うために主として古典落語の中にあらわれた江戸・明治期の諸風俗を“落語をして風俗を語らしむる”ことに重点を置いて、ほぼ一四〇〇項目に分類し、演題を添え収録した画期的事典であり、落語愛好家必読の書として編まれた。

*目次

 例言
町の生活
 1 四季の行事 / 2 時刻の話 / 3 金銭の勘定 / 4 町屋住まい
諸業・諸職
 1 商売あれこれ / 2 髪結 / 3 湯屋 / 4 火消 / 5 舟と船宿 / 6 乗り物と宿場 / 7 盲人 / 8  医者と病気
廓と花街
 1 花の吉原 / 2 岡場所と盛り場
俗語あれこれ


 例言
芝居と音曲
 1 演目・曲目 / 2 諸芸
故事巷説
寺社と信仰
 1 社寺  東京都 / 府県
 2 信心さまざま
武家
 1 身分 / 2 諸侯 / 3 諸役 / 4 屋敷 / 5 女性 / 6 武芸 / 7 奉行 / 8 刑罰
 参考文献 / あとがき / 索引


喜多村 浩 (きたむらひろし)
「ケインズと現代の経済学」
(けいんずとげんだいのけいざいがく)


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*221頁 / 発行 1955年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
はじめに
第一章 現代の経済思潮とケインズ
一 現代からの反省
二 「自由による経済の秩序」 ── そのよいところとわるいところ
三 自由放任の時代はおわった ── ケインズの社会哲学
四 資本主義から社会主義へ? ── イギリスの労働党の考え方
五 現代に自由主義が生きる条件は?
第二章 ケインズ以前の経済学
一 ケインズ以前の経済学はどういう性格をもっていたか(その一) ── 価格中心の考え方
二 ケインズ以前の経済学はどういう性格をもっていたか(その二) ── 微視的経済学の自由放任の立場
三 ケインズ以前の経済学はどんな理論構成をもっていたか ── 価格分析の意味
四 「古典学派」のパラメター組織
第三章 ケインズの経済学
一 ケインズの経済学はどんな性格をもっているか
二 「古典学派」のパラメター組織の批判(その一) ── 価格の考え方
三 「古典学派」のパラメター組織の批判(その二) ── 賃金と雇用
四 「古典学派」のパラメター組織の批判(その三) ── 利子と流動性選好
五 ケインズ理論の積極的内容 ── 所得はどうしてきまるか
第四章 ケインズ以後の経済学
一 ケインズの忘れもの ── 貨幣不安に眼をつけたが、貨幣と価格のほんとうの意味は?
二 デフレ・ギャップとインフレ・ギャップ ── 完全雇用以後の問題はそれ以前にもある
三 景気の波をどう説明するか? ── うごいている経済をつかむには
四 経済の成長・停滞・老衰 ── 経済は生きものである
五 逆立ちした経済学 ── 真に一般的な理論へ
あとがき


鬼頭 仁三郎 (きとうにさぶろう)
「ケインズ経済学解説」
(けいんずけいざいがくかいせつ)


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*144頁 / 発行 1953年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
序文
一、ケインズ理論の性格 その理論はいかなる意味において「一般的」であるか
 (一) まえおき
 (二) 新ヘ徒となつたケインズ
 (三)蓄積の作用に關する二つの?
  (A)蓄積と生産力 / (B)蓄積と失業
 (四) 綜合としての基本方程式
  (A)第一基本方程式 / (B)右の圖解 / (C)第二基本方程式 / (D)貯蓄の生産性
 (五)雇傭水準と無數の均衡?態
  (A)基本方程式の問題 / (B)經濟の安定と現?の維持 / (C)完全雇傭の想定
二、「一般的理論」の梗?
 (一) 有効需要の原理
  (A)消費需要と投資需要 / (B)雇傭の均衡水準 / (C)正統派の見解
 (二) 消費性向と乘數の理論
  (A)所得の第一次揄チ / (B)投資と所得との關係 / (C)種々の場合 / (D)投資と貯蓄の均衡
 (三) 投資の誘因
  (A)資本の限界能率 / (B)利子率に關する通? / (C)流動性の選好 / (D)投機的動機の作用 / (E)安全率の縮少と雇傭
三、「一般的理論」の問題點
 (一) 三つの特徴
 (二) 完全雇傭・全部雇傭・過少雇傭
  (A)戰後完全雇傭の問題 / (B)均衡と完全雇傭 / (C)全部雇傭と過少雇傭 / (D)雇傭の揄チと生産能率 / (E)失業の問題と生産力の問題
 (三) 豫想の作用
  (A)企業と投機
  (B)市場の心理
  (C)數量?批判
   (一) 物とかねとのアンバランス / (二) 投機取引の影響 / (三) 日銀券の膨脹と物價 / (四)通貨昵「と生?の彈力性
  (D)長期豫想と短期豫想
 (四) 關係の理論と全體的觀察
  (A)貨幣經濟理論への要請 / (B)均衡?念の擴充 / (C)景氣の理論的把握 / (D)移動均衡と過程の分析
 (五) 結語
  (A)國家による資本の限界能率の引下 / (B)個人主義と計畫經濟
年譜


木村 重信 (きむらしげのぶ)
「洞窟の美術 美の誕生をめぐって」
(どうくつのびじゅつ)


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*110頁 / 発行 1960年 / 社会思想研究会出版部名義

*目録文
四・五万年以前に描かれた古代人の洞窟の壁画を、豊富な写真で解説し原始人の生活の真相を鮮やかに再現する古代美術の入門

*目次
はじめに / 一、洞壁絵画の発見 / 二、懐疑論者の悔悟 / 三、トナカイの道 / 四、呪術師 / 五、先史時代のアトリエ / 六、ラスコーの動物たち / 七、線と色彩と / 八、原始人の芸術観 / 九、氷河の溶解 / 註 / あとがき / 洞窟美術遺跡一覧表 / 洞窟美術遺跡地図 / 別表 / 編年表 / 別表


木村 迪夫 (きむらみちお)
「収集車『人民服務号』 農民のみる消費と環境破壊」
(しゅうしゅうしゃじんみんふくむごう)


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*286頁 / 発行 1993年

*目録文
大量消費で膨大なゴミを出す社会と、そこに蠢く人間の生態を活写した「新編ゴミ屋の記」。

*目次
ゴミ屋以前 / ゴミ屋開業 / 役人と民衆の谷間 / ゴミの中の思想 / 続・ゴミ屋の記


木村 弓子 (きむらゆみこ)
「美しい装い」
(うつくしいよそおい)


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*276頁 / 発行 1961年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
すいせんのことば
1 洋服の種類・その一(用途の上から)
2 洋服の種類・その二(形の上から)
3 下着
4 アクセサリー
5 洋服地の話
6 服飾デザインの基礎
7 上手な既製品の買いかた・注文のしかた
8 被服管理
9 お化粧の話
10 紳士服の知識
11 20世紀・服装の変遷
あとがき


キャプテン・クック著 荒 正人訳 (Captain Cook あらまさひと)
「太平洋航海記」
(たいへいようこうかいき)


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*301頁
*発行 1971年

*目録文
ハワイ諸島で悲惨な最後をとげた偉大な探検家クックの生いたちから、「発見航海」の輝かしい冒険と航海の様子を余すことなく伝える。



京都市立美術大芸術研究室編 (きょうとしりつびじゅつだいげじゅつけんきゅうしつ)
「京都の名宝 鑑賞と案内」
(きょうとのめいほう)


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*229頁
*発行 1965年

*目録文
京都の名所旧蹟の数多くの名宝のなかから百余点を厳選し、道順は無論のこと、存分に鑑賞できるように豊富な写真と解説を付し紹介

*目次
序 / カラー / 名宝所在地略図 / 名宝の巡路 / 京都の名宝 / あとがき