絶版文庫書誌集成

現代教養文庫 【う】

植田 一豊・三輪 正弘・近藤 正一 (うえだかずとよ・みわまさひろ・こんどうしょういち)
「新しい住宅 生活と設計」
(あたらしいじゅうたく)


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*234頁 / 発行 1962年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
はしがき
T モダンリビングの常識
 1 モダンなスタイル 住宅は流行を追いかける / 2 新しいすまいの広さ 住むためにはどれだけの広さがいるか / 3 オープンキチン 家の中心にでた台所 / 4 HEATING 新しい生活は暖房から / 5 個室をまもろう! まずプライバシー / 6 リビングルーム 板の間再検討 / 7 箱の性能 木造の欠陥について / 8 ゾーニング 親と子の生活圏 / 9 コア 窓のない浴室と便所 / 10 アクティビティーズ 家事労働の合理化について
U 古い住宅を見なおす
 1 何人でも生活できる ゆうずうむげの間取り / 2 茶の間の話 たたみ・丹前・晩酌 / 3 床の間のある部屋 正室はほろびず / 4 個人の生活はまもられてきたか ふすまごしのひめごと / 5 応接間論 よそゆきの生活とふだん着の生活 / 6 冠婚葬祭 見うしなわれた儀式 / 7 売れるということ 財産としての住宅 / 8 暖まらない がまんと風流 / 9 ついのすみか 日本人の自然観 / 10 時間のない部屋 無をもとめる心
V 親と子供とあなたたち
 1 完全なる個室 あなたのとびらに鍵を / 2 ふたりのベッドルーム 夫婦のセックスをまもれ / 3 核家族の確立 若夫婦と年寄り / 4 子供室不用論 自由な子供たち / 5 勉強部屋 どう考えてやるか / 6 子供との協約 狭さを生かそう / 7 家族室誕生 おとなの世界・子供の世界 / 8 嫁をむかえるとき 増改築の問題 / 9 嫁入道具 たんすのおき場所 / 10 二世代住宅 同じ敷地の中で
W つかれと夢
 1 東部劇 住宅の環境 / 2 もち家不用論 永遠の住宅をもとめて / 3 大きいスペース なにもおかないぜいたく / 4 どこの家にもピアノ 追いつめられた親たち / 5 現代版井戸端会議 かせぐママたち / 6 凝る すまいの中のマニヤたち / 7 かくれ穴ぐら 原始への逃亡 / 8 二つめの部屋 いたるところすまい / 9 流行におくれるな! ほこりをかぶったバーベキュー / 10 二つめの住宅 海も山もバンガロー
X レジャーを生むすまい
 1 キャビンへのあこがれ 機械に弱い人々 / 2 パーティ 新しい接客法 / 3 TV時代 テレビをおく場所 / 4 談話コーナー 話すことのたのしみ / 5 入浴のたのしみ 日本のレジャー / 6 バスユニット 洋風化の実験 / 7 装備のよい台所 食生活は変わらない / 8 食事というレジャー クッキングとダイニングの演出 / 9 リバイバルたたみ見参! / 10 ステレオ 文化指数
あとがき


植田 祐次 訳 (うえだゆうじ)
「フランス幻想民話集」 (ふらんすげんぞうみんわしゅう)



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* 222頁
*発行 1981年
*カバー絵 ベルナール・ルエダン

*カバー文
「けものが話し、石が歩いていたころのこと、不仕合せな者に思いやりのある一人の美しい仙女がいた ― 」(「仙女の恋」より)
 なんと奔放で、詩情にあふれた書き出しであろうか! 読者は否応なく、無限にひろがるファンタジーの世界に誘い込まれてしまう。
 本書は、フランスの各地で、人々によって語りつがれた民話の中から、幻想的なはなしを拾い、まとめたもの。あなたを、怖ろしくも美しい夢の国へご招待いたします。


植田 裕次訳編 (うえだゆうじ)
「フランス妖精民話集」
 (ふらんすようせいみんわしゅう)


*カバー絵 ベルナール・ルエダン
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*251頁 / 発行 1981年

*カバー文
 ……一瞬のうちに老婆は、目もさめるほどの見事な真珠の首飾りをつけ、黄金の刺繍をほどこされた、青色とばら色の素晴らしいドレスをまとった、美しい仙女に変身していた。
「なにをお望みだね。わたしには魔力がある。願いごとをいえば、叶えてあげよう」 ― 本文より

 せめてひととき、超自然の力をもつ美しい妖精たちとたわむれてみませんか。あなたはもう、妖しく眩いあこがれの世界の虜です。

*目次
『変身譚』
 雌猪 / 変身 / 二十日鼠になった王女 / 小指の童女
『愛』
 王女の指輪 / 醜男のジャン / 真珠の涙
『嫉妬』
 マリウッチャラの三つのりんご / 手のない少女 / 青い鳥
『試練』
 ばら色の水の泉 / 王女マリ / 黄金牛の貴人 / 七足の鉄の靴と三本の木の棒
『不思議な動物』
 黒猫 / 雌羊 / 狼のミサ / 十三匹の蠅
『妖精』
 双子の二人の妖精 / マリと三つのオレンジ / 魔法の指輪 / 黄金の指輪
『プシュケ神話』
 鍋男 / マルグリットの国 / 信義の人イウァン・ケルメヌー
 あとがき


上野 英信 (うえのひでのぶ)
「出ニッポン記 ベスト・ノンフィクション」
(しゅつにっぱんき)


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*605頁
*発行 1995年

*目次
さよなら三池 / 迎え歌 / 岸のない楽土 / ああ人海戦線 / 砂の墓 / 緑の大海原を行く / 幻のポルト・エスペランサ / ピラポ河のほとりで / 悲田と修羅 / アマゾンの俄か百姓 ほか


植野 明磧・画と文 (うえのめいせき)
「良寛さん」
(りょうかんさん)


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*248頁 / 発行 2001年

*出版社内容情報
今の時代に贈る 次の時代に贈る「良寛絵本」
心温まる笑いを万人に与える。

この良寛和尚の逸話集が、お互いの生活のなかに、いくらかでも、人間らしい本当の笑いを、人間にふさわしい笑いを呼び返せ、お互いの心を温め、お互いの心を豊かにする奇縁ともなってくれるなら、私の喜びは、これに過ぎるものがありません。 (植野明磧)

*目次
花びらを拾う / ひとの習い残しを習う / かくれんぼ / 涙のわらじ / 忘れっぽい良寛さん / 銭を拾う / 人を拝む / 月の兎 / 障子に書く / 川に落ちる / 馬鹿正直 / 馬子と良寛さん / 賢愚を超える / 良寛禅師戒語 / 喜びも悲しみも / 『し』の字 / 自然と語る / 清貧 / 賭け碁 / お布施の催促 / 柿もぎ / しらみと遊ぶ / 字を書かぬ良寛さん / 手まりつき / 良寛さま、一かーん / 愛の行者 / 月と泥棒 / 何でも食う / 勘当された周蔵 / 百まで生きる法 / 床屋と良寛さん / 貞心尼の訪れ / 良寛さんの死 / 良寛さんの生涯 / 良寛さんを求めて


臼井 喜之介 (うすいきのすけ)
「京都 カメラと詩歌」
(きょうと)


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*271頁 / 発行 1961年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
嵯峨野めぐり
洛北秀景
東山三十六峯
洛中ところどころ
洛南佳景
京都歳時記
あとがき


内田 清之助 (うちだせいのすけ)
「野鳥物語」
(やしょうものがたり)


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*174頁 / 発行 1957年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
1 鳶と鴉の話(一月)
鳶と鴉は鳥仲間の異常生活者 / ロンドン塔のカラス / カラスの肉鳶の愛嬌話
2 鶯と目白の話(二月)
鶯の初音 / 鳥の聴做し / メジロの食物と舌 / メジロと俳句
3 雲雀の話(三月)
挙げヒバリ / ヒバリと英詩 / 奇妙なヒバリの巣 / ヒバリを食べる話
4 燕の話(四月)
今昔物語の燕の話 / 燕の標識試験 / 燕の貞操 / 燕の冬越し / 燕の寄生虫
5 駒鳥とロビンの話(五月)
駒鳥の囀り / 飼鳥是非 / ロビンと駒鳥 / 奇抜なロビンの巣 / アメリカのロビン
6 カワセミの話(六月)
カハセミの語源 / ハルシオンデースの伝説 / カハセミの種類 / カハセミの習性
7 鷺の話(七月)
白鷺の蓑羽 / 白サギの種類 / 鷺山の話 / 小泉八雲の紋所 / お化け鷺
8 椋鳥の話(八月)
桜島、馬鹿鳥、豊年鳥 / 椋鳥の渡り / 椋鳥と農薬 / 八哥鳥の??
9 モズの話(九月)
モズの磔 / モズの巣から鷹が生れる / モズは害鳥か益鳥か / モズはなぜ磔を作るか
10 ツグミの話(十月)
?鳥のこと / 日本の鳥の種類 / ツグミの種類 / ツグミの渡り / 英国のツグミ
11 雀の話(十一月)
舌切雀 / 鳥の舌 / 雀の害益 / ニウナイスズメ
12 千鳥の話(十二月)
淡路島通う千鳥 / 千鳥の産卵実験 / ナイル河のセグロチドリ / 鳥の声 / 鳥の発声器官 / 声の進化 / 鳥の声のいろいろ / 仏法僧の正体 / 仏法僧の話 / 仏法僧放送の回顧 / 仏法僧問題の経緯 / 仏法僧後日譚
あとがき


内橋 克人 (うちはし かつと)
「日本資本主義の群像 内橋克人クロニクル・ノンフィクション」
(にほんしほんしゅぎのぐんぞう)


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*209頁 / 発行 1993年

*目次
宴会で情報収集した第一次大戦後の船成金 山下亀三郎
他人の目の前で現金決済した大正の買占め王 石井定七
国中の資源を大浪費した吝嗇家のヒコーキ王 中島知久平
無頼気質「脇差をさした」明治の甲州商人 雨宮敬次郎
鉄砲屋から一大財閥を築いた御用商人 大倉喜八郎
情婦20人に稼がせた牛鍋チェーン創始者 木村荘平
性力と廃物利用で城郭を築いたセメント王 浅野総一郎
地底からのし上り馬賊芸者と遊んだ石炭大尽 貝島太助
「千人斬り」の要領でビールを売った粋人 馬越恭平
黄金の棺に自らを葬った九州の金山王 成清博愛
力士から叩き上げたニューオータニ創立者 大谷米太郎
金力で自分の世界を変えようとした男 久原房之助
貞奴との浮名をPRに使った塾祖の婿 福沢桃介
心ならずも巨財を空費した高利貸 乾新兵衛
天狗煙草の猛宣伝で世間を煙に巻いた男 岩谷松平
“待ちの政治”で出世したサラリーマン経営者 団琢磨
巨財を蕩尽して「写真」を遺した豪商2代目 光村利藻
ストライキに敗れた東雲楼の一代男 中島茂七


内村 直也 (うちむらなおや)
「新劇の話」
(しんげきのはなし)


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*237頁 / 発行 1958年 / 社会思想研究会出版部名義 

*目次
一 新劇を見る楽しさ
 はじめに / 観客 / 新劇の特長 / 戯曲 / 俳優 / 演出・装置 / 結びに
二 新劇とはなにか
 ―― その歴史をふりかえって
三 新劇の現状
 ギリシア / アクロポリスの丘に立ちて / 名優と観客 / フランスの演劇 / ガストン・バチイの死 / ルイ・ジュベと恋人 / 宿の小母さん / バロオのパントマイム / シモーヌ・バレル / 新鋭ダニエル・デローム / 古典劇の新しさ / 宗教劇 / 諷刺喜劇 / マリヤ・カザレス / ポケット劇場 / イギリスの演劇 / 変らぬ風景 / ラティガンの新作 / 推理劇 / エムリン・ウィリアムスの朗読 / 新進クレア・ブルーム / アメリカの演劇 / ニューヨークに着いて / ヘレン・ヘイズの名演技 / 新人ジェラルディン・ページ / 旧人シャーリー・ブース / 「欲望という名の電車」 / ミュージカル・プレイ / 俳優学校 / ドイツ・イタリー・ベルギーの演劇・その他 / 稽古のしかた / メイクアップと女の化粧
四 新劇の将来
 ―― 新しい演劇の確立
五 脚本の鑑賞
 A 脚本の分析 ―― 「セールスマンの死」を中心に / B 劇の構成 ―― 「人形の家」を中心に
  1 ドラマ / 2 事件 / 3 ドラマトゥルギー
六 作家と俳優
 1 ヘンリック・イプセン / 2 ピランデルロ / 3 ジロドゥ / 4 ノエル・カワード / 5 岸田国士 / 6 阪中正夫 / 7 加藤道夫 / 8 杉村春子 / 9 田村秋子
世界の演劇五十選


内村 直也 (うちむらなおや)
「ラジオドラマの話」
(らじおどらまのはなし)


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*210頁 / 発行 1957年 / 社会思想研究会出版部名義

*目次
一、 ラジオドラマ作法
 T ドラマの素材 / U オプニング / V 最初のナレーション / W 場面設定 / X 場面軽換 / Y 移動する台詞 / Z クライマックス / [ エンディング
二、 ラジオドラマとはなにか
 1 聴覚芸術としての文学 / 2 ラジオドラマの本質と将来
三、 欧米のラジオ
 1 その将来 / 2 B・B・Cを訪ねて<イギリス> / 3 パリの実験放送所<フランス> / 4 テレビに押されて<アメリカ> / 5 立体放送
四、 マイクの周辺
 ぼくの描いた青年像 / 方言と内容 / ラジオ詩劇「ミルクウッドのもとで」 / ぼくの描いた老年像 / 日本語の弱点 / 映画スターの不勉強 / 子供と放送 / ラジオドラマの再放送 / 仕事と報酬 / 言葉に魅力を / イギリスの商業放送 / 太陽族と左翼思想 / ききとれぬ言葉 / ラジオドラマの現状 / みんな仕事をしすぎる / マイクの利用 / ラジオと映画 / シェイクスピアのラジオドラマ化 / 愚劣な言葉 / 放送批評の必要 / 詩劇への期待 / ラジオニュース / テレビのない店 / 詩劇の世界 / 言葉の簡素化 / マイクルポの面白さ
五、ラジオドラマの聴き方
 ラジオドラマ用語
あとがき