絶版文庫書誌集成

未分類絶版文庫 【み】

三岸 節子 (みぎしせつこ)
「黄色い手帖」
 (きいろいてちょう)
ちくま文庫



*カバー装画・三岸節子「花」
(画像はクリックで拡大します)

*304頁 / 発行 1992年

*カバー文
自らのたどった道を真摯に綴った、第一エッセイ集『花より花らしく』に続く、第二エッセイ集。
日本の油彩画黎明期より、一筋に困難な“女流画家”として生きてきた著者。 ― 画家として、妻として、嫁として、寡婦として、母親として、何役をも背負いながら、やはり画家こそが天職と信じた著者による感動の書。

*目次
第一章 若き世代に
第二章 美の秘訣
第三章 自伝千字文
あとがき
解説 画家三岸節子の誕生 三岸黄太郎


三島 由紀夫 (みしまゆきお)
「幸福号出帆」
 (こうふくごうしゅっぱん)
集英社文庫



(画像はクリックで拡大します)

*341頁
*発行 昭和53年
*カバー・毛利彰

*カバー文
“おお、そはかの人か……”歌劇カルメンのように華やかで、胸おどる冒険。イタリアのオペラ歌手を父に持ち、類い稀な美貌の混血青年敏夫と、ソプラノを唱う妹三津子との熱い愛情。東京湾に行きかう外国船を縫って走る“幸福号”の密輸アドヴェンチャー。オペラへの夢と青春の愛と冒険のロマネスクな世界を絢爛と展開する長篇。

*解説頁・磯田光一


三島 由紀夫 (みしまゆきお)
「文豪ミステリ傑作選 ― 三島由紀夫集」
 (ぶんごうみすてりけっさっくせん みしまゆきおしゅう)
河出文庫



(画像はクリックで拡大します)

*250頁 / 発行 1998年
*カバー装幀・里見恭助

*カバー文
自意識の迷路、背徳の愛、死の美学、殺人と恐怖の形而上学、そして小説の論理的な構成。 ― 優れたミステリ作品の持たねばならないあらゆるエレメントを具えた三島由紀夫の短篇小説のなかから、最もミステリアスな傑作12篇をえらび抜きました。ただ花が久遠に花であるための、彼は殺人者になったのだった。なぜ人は人を殺すのか、という永遠の問いを追求しませんか?

*目次
サーカス / 毒薬の社会的効用について / 果実 / 美神 / 花火 / 博覧会 / 復讐 / 水音 / 月澹荘綺譚 / 孔雀 / 朝の純愛 / 中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜粋 / 編者解題 井上明久


水上 勉 (みずかみつとむ)
「一休・正三・白隠 ― 高僧私記」 (いっきゅう・しょうさん・はくいん)
ちくま文庫


*カバー装画・白隠「ままの継橋」
(画像はクリックで拡大します)

*245頁 / 発行 1987年

*カバー文
一休宗純。女犯、淫酒、風狂三昧の生を赤裸々に詩にのこした伝説の禅僧。乱世に五山の権力仏教に反旗を翻し、東北から九州まで一所不在、苦難困窮の庶民と同じ地平を歩んだ。鈴木正三。武人の経験を出家生活に生かした異色の生涯。大坂夏の陣ののち感ずるところあり出家したが、武士を捨てても世は捨てず、庶民教化につくした。白隠。自在奔放な禅画で知られる臨済禅中興の祖。堕地獄から逃れるために出家、貧困と飢饉の巷でひたすらな坐禅と説法行脚に明け暮れた。 ― 矛盾と罪苦に悩み、庶民のなかで禅を極めた異端の高僧三人。その思想と生涯を共感をこめて描いた本格評伝。

*目次
一休のこと
再び一休のこと
鈴木正三
白隠
 文庫版あとがき
 解説 巷の高僧の体臭を読みとる 柳田聖山


水上 勉 (みずかみつとむ)
「私版 東京図絵」 
(わたくしばんとうきょうずえ)
朝日文庫


*カバー装幀・司 修
(画像はクリックで拡大します)

*219頁 / 発行 1999年

*カバー文
『雁の寺』『飢餓海峡』ほか数々の名著を生んだ著者が「人生と文学の修行の道場だった」という東京。文学の師・宇野浩二氏との交流、文壇作家たちへの憧憬、幸田文さんの思い出、女性遍歴…多感・無頼の苦闘時代を、駒込蓬莱町、初音町、高松町、富坂二丁目など、東京の町筋に辿る名紀行エッセイ。

*目次
蓬莱町
動坂目赤不動
柏木五丁目
神田鍛冶町
護国寺時代
富坂二丁目
初音町の家
高松町の家
成城六丁目の家
 心楽しい伴走記 村上義雄
 文庫化によせて

*写真/内藤久雄(朝日新聞東京支社写真部)


水上 勉 (みなかみつとむ)
「停車場有情」
(ていしゃばうじょう)
朝日文芸文庫


*カバー
 デザイン=司修
 絵=司修
  「青葉山中腹の分教場」(若州一滴文庫)
(画像はクリックで拡大します)


*196頁 / 発行 1996年

*カバー文
「私は大正八年三月に若狭本郷に生まれて、九歳で家を出て以来、今日も旅の途上にある」 ―― 人間を孤独なる旅行者と捉える筆者が出会ったいくつかの印象的な停車場の風景。故郷若狭を中心に、遠くは旧満州奉天駅まで、その日その時の駅と往来する人々とに自身の心模様を重ね描き上げた28編。

*目次
 暦のなかの停車場
小浜線若狭本郷駅 故郷の駅
小浜線若狭本郷駅 故郷の歳月
山陰本線丹波口駅 遊女の町
山陰本線和知駅 丹波の満月
大連港駅 暗い人のむれ
旧満州奉天駅 娼婦の駅
山陽本線下関駅 関釜連絡船の駅にて
梅小路駅 馬が来た梅小路駅
小浜線粟野駅 兄の召集
小浜線青郷駅 タカちゃんのこと
小浜線加斗駅 八月十五日の駅
篠ノ井線松本駅 宇野先生との一日
小浜線新舞鶴駅 新舞鶴蝉しぐれ
山陰本線保津峡駅 霊魂のねむる駅
北陸本線高月・虎姫駅 伊吹山のふもとで
東武線足利駅 行商の町
越美北線九頭竜湖駅 湖底に消えた村
七尾線輪島駅 能登の初雪
北陸本線敦賀駅 敦賀の小雨
山陰本線温泉津駅 浅原才市の駅
北陸本線今床駅 昔ながらの風情
湖西線近江今津駅 駅舎が姿を消す日
山陰本線綾部駅 盆地の町
丹波篠山町 駅を拒否した町
札幌空港 浜なすの花
信越本線軽井沢駅 変わる信濃路
温泉鎮 中国旅行から
 あとがき
 文庫版あとがき


水谷 準 (みずたにじゅん)
「殺人狂想曲」 名作再刊シリーズ
 (さつじんきょうそうきょく)
春陽文庫



(画像はクリックで拡大します)

*301頁 / 発行 1995年
*挿画・堅田信

*カバー文
日本に探偵文壇が成立した大正末期、江戸川乱歩に続いて多くの作家が次々と登場した。そうした一人に、『新青年』の探偵小説募集に「好敵手」で応じ入選した水谷準〈みずたにじゅん〉(一九〇四年)がいる。それは大正十一年十二月のことで、乱歩に先駆けること五ヶ月、まだ十八歳という早熟さであった(本人は二作目の「孤児」をデビュー作としている)。準は早大仏文科に入学したが昼は野球に興じ、夜は娯楽雑誌を読みふけるといった生活を過して右の投稿で知己を得、長らく編集者として活躍する傍ら創作に励み、昭和二十七年には探偵作家クラブ賞を受け、三十一年の長編『夜獣』の書下ろしまで乱歩と並走した。 ― 本書は「ファントマ」翻案作の他、「闇を呼ぶ声」「瀕死の白鳥」の大衆向きの三編!

*前説・解説山前譲


ミステリー文学資料館編 (みすてりーぶんがくしりょうかん)
「探偵小説の風景 ― トラフィック・コレクション〈下〉」 (たんていしょうせつのふうけい)
光文社文庫


*カバーデザイン・森川和洋
(画像はクリックで拡大します)

*380頁 / 発行 2009年

*カバー文
鉄道を始め、自動車、乗合バス、客船など、乗り物を事件の舞台や小道具に使ったミステリーを集めたアンソロジーの第二弾。狭い電車内で起きたトリッキーな射殺事件、霧深い夜に出会った美女とのドライブの意外な結末、極秘任務を携えた男の奇妙な船旅……など戦前に発表された探偵小説を十四編収録。往時の社会風俗を偲ばせるレトロな味わいをご堪能下さい。

*目次(アンソロジー)
 まえがき
省線電車の射撃手 … 海野十三
空を飛ぶパラソル … 夢野久作
百日紅 … 牧逸馬
白い手 … 中野圭介
隼のお正月 … 久山秀子
豆菊 … 角田喜久雄
セントルイス・ブルース … 平塚白銀
奇譚六三四一 … 光石介太郎
白妖 … 大阪圭吉
踊る影絵 … 大倉Y子
砂丘 … 水谷準
若鮎丸殺人事件 … マコ・鬼一
新聞紙の包 … 小酒井不木
鑑定料 … 城昌幸
 解説 山前譲


ミステリー文学資料館編 (みすてりーぶんがくしりょうかん)
「幻の探偵雑誌E『猟奇』傑作選」 (まぼろしのたんていざっし・りょうきけっさくせん)
光文社文庫


*カバーデザイン・丸尾靖子
(画像はクリックで拡大します)

*507頁 / 発行 2001年

*カバー文
「猟奇」は、昭和3(1928)年、関西の作家仲間で創刊された。
 創作は短編がほとんどだったが、力作をそろえ、歯に衣着せぬコラムが人気だった。江戸川乱歩は、「小粒ながらピリリとした愉快な雑誌」と評した。作家から、反発も買ったが、一目置かれる存在であり、「探偵小説雑誌」としては、5年続いた長命雑誌でもあった。
 好評シリーズ第6弾!

*目次
まえがき … ミステリー文学資料館
辛口寸評が話題を呼んだ「猟奇」 … 山前譲
瓶詰の地獄 … 夢野久作
拾った遺書 … 本田緒生
和田ホルムス君 … 角田喜久雄
ビラの犯人 … 平林タイ子
扉は語らず(又は二直線の延長に就て) … 小舟勝二
黄昏冒険 … 津志馬宗麿
きゃくちゃ … 長谷川修二
雪花殉情記 … 山口海旋風
下駄 … 岡戸武平
ペチィ・アムボス … 一条栄子
【コラム「りょうき」PARTT】
朱色の祭壇 … 山下利三郎
死人に口なし … 城昌幸
【コラム「りょうき」PARTU】
「猟奇」の再刊に際して … 国枝史郎
吹雪の夜半の惨劇 … 岸虹岐
肢に殺された話 … 西田政治
仙人掌の花 … 山本禾太郎
【コラム「りょうき」PARTV】
当時の探偵小説界と世相
「猟奇」総目次
「猟奇」作家別作品リスト


御園京平+みそのコレクション (みそのきょうへい)
「活辯時代」 (かつべんじだい)
同時代ライブラリー(岩波書店)


(画像はクリックで拡大します)

*172頁 / 発行 1990年

*カバー文
春や春、春南方のローマンス……かつて日本映画には活辯があった。つまらない活動写真をも面白く観せるために汗水たらして語りつづけた彼らは、大衆芸術のヒーローであり、映画は当時最もモダンな娯楽だった。膨大な“みそのコレクション”の精髄をカラー写真で収録した本書は、昭和初年に至る大衆文化の貴重な史料でもある。(書下し)

*目次
辯士の誕生 / 辯士の系譜 / 活辯時代 / 辯士の世界 / 辯士の退場 / 資料篇 / あとがき


三谷 博俊 (みたにひろとし)
「埴谷雄高と吉本隆明 ― 日本の作家」
(はにやゆたかとよしもとりゅうめい)
トレビ文庫(日本図書刊行会)



*カバー装幀・武井すみ江
(画像はクリックで拡大します)

*197頁 / 発行 昭和63年

*カバー文
 「共同幻想」という病原体は、遠野という隔離病棟の闇の中から発生します。そして、その核である「禁制」は、恐怖の共同性から成り立っています。人々は「出離」の恐怖と「入眠幻覚」という餌で「禁制」を育てます。そして、それは共同生活の慣習の中で媒容され、嘘に変容しながら権威を持ちます。また、そうした村落の中で生活する人々は、病原体に侵され、侵された者たちの集団は相互感染しながら「禁制」の核を堅め、病原体を強烈なものにし、病原体はまたますます「禁制」を発生、強化しているのです。そして、物質にめぐまれた現代社会が、遠野の世界とは別の所にあるという根拠はどこにもないのです。 (「『共同幻想』病原体」より。)

*目次「」
独楽の悲劇 ― 埴谷雄高と「純粋理性批判」
吉本隆明と「聖書」
思想の行く末 ― 吉本隆明の「『マチウ書試論』論」
「共同幻想」病原体(一) ― 吉本隆明の「共同幻想論」の世界
「共同幻想」病原体(二) ― 吉本隆明の「共同幻想論」の世界


三田村 鳶魚 (みたむらえんぎょ)
「江戸の女 ― 鳶魚江戸ばなし2」
(えどのおんな)
河出文庫



*カバーイラスト・鳥居清長「飛鳥山花見」(部分)
 カバーデザイン・田澤司

(画像はクリックで拡大します)

*290頁 / 発行 昭和63年

*カバー文
現代とはかたちが違っても、江戸時代の女性もたくましく暮らしていたのだ ―― 江戸城大奥や大名屋敷に仕える御殿女中たち、大江戸を彩った芸者の移り変り、商家の日常生活を支えた“おさんどん”の生態、そして水茶屋や囲われ者の女性たち……さまざまな女性の風俗実態を、古老からの伝聞や、資料の検証を通していきいきと浮彫りにする大江戸女性史。好評の「江戸ばなし」シリーズ第2弾!

*目次
御殿女中の話
芸者の変遷
下女談義
水茶屋の女
江戸末期の囲い者
解説 柴田宵曲
文庫本への解説 今井金吾


三田村 鳶魚 (みたむらえんぎょ)
「鳶魚江戸ばなし〈3〉女の世の中」 (えんぎょえどばなし おんなのよのなか)
河出文庫


(画像はクリックで拡大します)

*271頁 / 発行 1988年

*カバー文
アメリカの建国時代と同じように(?)、全国から集まった男たちに較べ、大江戸の女性の人口は圧倒的に少なかった……。さてそこで、女の世の中、カカア天下、男女不平等に対する目ざめ、風儀の崩れ、などなどが続出する実情を、鳶魚の傑出した眼力が見事にとらえます。春日局のヤキモチや女義太夫の生態まで描かれる男女・夫婦関係の面から描いた大江戸の女性風俗。好評「江戸の女」の姉妹篇。

*目次
江戸の女気質 / 結婚と夫婦 / 武家風儀の崩れ / 間男成敗 / 頽廃的傾向 / 嫉妬が名物 / 法律の方面から / 男女の道 / 春日局の焼餅競争 / お伝の方の一族 / 希有の女スパイ / 女豪竹本小伝 / 柳営最後の御狂言師 / 異人嫌いの喜遊 / 歌川豊国の娘


三田村 鳶魚 (みたむらえんぎょ)
「泥坊づくし ― 鳶魚江戸ばなし」
 (どろぼうづくし・えんぎょえどばなし)
河出文庫



(画像はクリックで拡大します)

*258頁 / 発行 昭和63年
*カバーイラスト・日本駄右衛門(白浪五人男)(資料提供=国立劇場) / カバーデザイン・田澤司

*カバー文
「火事とケンカは江戸の華」とはよくいわれるが、ここにつけ加えたいのが泥坊である。泥坊こそ大江戸の闇を彩った悪の華であった。なかには今日まで語り伝えられ、民衆の間で絶大な人気を誇る大泥坊たちも数々いるが、彼らの本当の姿は果していかなるものであったのだろうか? 江戸風俗研究の泰斗が、深い学識を傾注し、虚実の皮膜を検証する、壮大な構想による大江戸泥坊史!!

*目次
慶長前後の模様 / ラッパ、スッパ / 山賊と海賊 / 江戸廻りの泥坊 / 天和から宝永まで / 複雑になった享保 / 雲霧仁左衛門 / 日本左衛門 / 五人小僧 / 鼠小僧次郎吉 / 鬼坊主清吉 / 青木弥太郎 / 三田村鳶魚紹介 稲垣史生


光瀬 龍 (みつせりゅう)
「歌麿さま参る」
 (うたさままいる)
ハヤカワ文庫



*カバー、装幀、挿絵・石井三春
(画像はクリックで拡大します)

*275頁 / 発行 昭和51年

*カバー文
風呂敷をかかえた男が、古道具屋に持ちこんだ刀は、まぎれもない名刀だった。それも、何十年、何百年に一刀という、見る者の魂を吸いとるようなものだ。だが、不思議なことに、柄には、あきらかに最近つけられた血のしみが残されていた。――その後、あちこちで、いままで知られなかった名刀が売りに出された。刀だけでなく、謎の絵師として知られる写楽の新しい絵までもが売りに出されたのだ……。笙子、元、かもめ、3人の時間局員が活躍する代表作ほか、著者会心の時代SF集。

*目次
関ヶ原始末
三浦縦横斎異聞
ペニシリン一六一一大江戸プラス
勝軍明王まいる
紺屋町御用聞異聞
歌麿さま参る


光瀬 龍 (みつせりゅう)
「明治残侠探偵帖」
(めいじざんきょうたんていちょう)
徳間文庫



(画像はクリックで拡大します)

*282頁
*発行 1983年
*カバーイラスト・三井永一 / カバーデザイン・池田雄一

*カバー文
時は明治24年春、所は新政府の御用商人大川商会当主の大邸宅。まさにこの邸において舞踏会の宴たけなわであった。突如、客の1人が殺され、時価300万円のダイヤが消えた。ところが捜査は難航をきわめ、犯人像すら特定できない。かくして、さっそう登場したのが洋行帰りの客警視・新宮寺清之輔。無頼の秘密探偵・捨吉の協力を得て容疑者を捕えたが、取調中、その男は躍り込んだ壮漢に斬殺されてしまった!?

*解説頁・武蔵野次郎


光瀬 龍 (みつせりゅう)
「歴史そぞろ歩き」 
(れきしそぞろあるき)
大陸文庫



*カバーイラスト・依光隆
(画像はクリックで拡大します)

*294頁 / 発行 1989年

*カバー文
歴史の大きなうねりの中には、数々の秘話がひそんでいる ― 。記紀と『東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)』、武将たちの葛藤、石川五右衛門の秘密、鹿鳴館に仕えた女性…。17のエピソードを収録した、もうひとつの日本史。

*目次
漂泊(さすらい)の剣客
宮本武蔵とその周辺
義経はどこへ消えた
あわれ武士(もののふ)よ
豊臣方大名は暗殺されたのか
松平忠輝改易・正宗の影
石川五右衛門・大盗賊にされた忍者の不覚
伊賀忍者とその周辺
御三家はなぜ成立したか
真田幸隆・真田忍者の宿命
三百年の対決 ― 家康対真田昌幸・幸村親子
家康を三河へ帰せ
伊達政宗・まつろわぬ者どもの末裔
空を飛ぶ新皇の首・平将門
鳥居元忠 ― 壮烈! 伏見城の玉砕
鹿鳴館のおんな
「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」考


三橋 一夫 (みつはしかずお)
「無敵ぼっちゃん」 
(むてきぼっちゃん)
春陽文庫



(画像はクリックで拡大します)

*169頁
*発行 昭和46年
*カバー装画・木村卓

*カバー文
「おじいさんは柔剣道、槍、手裏剣、十手術、捕縄術、馬術、水泳、みな免許皆伝の腕まえだった……」と、口ぐせのように語ってきかせる父・頑蔵は、ある小さな会社の神戸支店長で、剣道二段の腕のもち主。……先祖代々、幕府講武所の武術指南役の家がらである満星家に生まれた勇之介は、武芸自慢の父・頑蔵に命じられ、幼いときから柔道を習った。
 東京の中学に通うことになった勇之介少年は、神戸から上京し、深川で暮らした。中学三年の秋、勇之介は待望の初段にになった。やがて東京本社へ転勤で父・頑蔵も、豪傑師範権田熊田郎四段も上京。勇之介の柔道修業はますますみがきがかかってきた……。
 そして、大学生となった勇之介は、初恋の美女森ルイ子嬢に再会することになった!


南方 熊楠著/責任編集・解題 中沢新一 (みなかたくまぐす/なかざわしんいち)
「南方熊楠コレクション U 南方民俗学」 (みなかたみんぞくがく)
河出文庫


*カバー装幀・奥村靫正
(画像はクリックで拡大します)

*584頁 / 発行 2009年

*カバー文
その方法はきわめて現代的で、構造人類学をつうじて、二十世紀後半の人間が手にするようになったものと、きわめて多くの共通点をもっている。熊楠はそのような方法に独力でたどりついている。…彼はマンダラの論理からヒントを得て、新しい神話学の方法を、つくりあげようとしたのだ。そのために、彼のつくりだそうとしていた方法は、いまでも新鮮な輝きを、失わない。  ― 中沢新一「解題 南方民俗学」より

*目次
解題 南方民俗学 ― 中沢新一
第一部 具体の科学としての南方民俗学 ― 論文集成
 千里眼
 平家蟹の話
 山神オコゼ魚を好むということ
 西暦九世紀の支那書の載せたるシンダレラ物語
 猫一疋の力に憑って大富となりし人の話
 人柱の話
 邪視について
 睡眠中に霊魂抜け出づとの迷信
 通り魔の俗説
 睡人および死人の魂入れ替わりし譚
 臨死の病人の魂、寺に行く話
 睡中の人を起こす法
 ダイダラホウシの足跡
 厠神
 ひだる神
 鷲石考
 燕石考
第二部 世界民俗学へ ― 柳田国男宛書簡より
 オコゼについて
 山男について、神社合祀反対の開始、その他
 粘菌の神秘について
 言語の音、幼児の言語獲得について、その他
 無鳥郷の伏翼、日本人の世界研究者、その他
 狂人になること、反進化論、その他
 剃頭した親子、盛長する石、その他
 神社合祀反対運動の終結、その他
 ルーラル・エコノミーについて、柳田批判、その他
 猥雑の肯定、その他
 民俗学雑話、山男についての結論、その他
  語注 ― 長谷川興蔵


南方 熊楠著/責任編集・解題 中沢新一 (みなかたくまぐす/なかざわしんいち)
「南方熊楠コレクション V 浄のセクソロジー」 (じょうのせくそろじー)
河出文庫


*カバー装幀・奥村靫正
(画像はクリックで拡大します)

*548頁 / 発行 1991年

*カバー文
彼は性の領域で、つねに多様で、多形的な関係の広がりを発見しようとしていたのだ、それは、ちょうど生命の領域に、彼が粘菌のような、多様で、多形的な生命形態を探求していたのと、同じ思想にもとづいている。……性の領域は、熊楠にとって、自分の生のあり方を変革する可能性をもったオペレーションにほかならなかった。  ― 中沢新一「解題 浄のセクソロジー」より

*目次
解題 浄のセクソロジー ― 中沢新一
第一部 淫書の効用 ― 論文集成
 月下氷人 ― 系図紛乱の話
 婦人(おんな)を?童(わかしゅ)に代用せしこと
 千人切りの話
 淫書の効用
 婦人の腹中の瘡を治した話
 樟柳神とは何ぞ
 「摩羅考」について
 人魚の話
 奇異の神罰
 鳥を食うて王になった話
第二部 友愛としての同性愛 ― 岩田準一宛書簡より
 浄愛と不浄愛、粘菌の生態、幻像、その他
 直江兼続と上杉景勝、大若衆のこと、その他
 カゲロウとカゲマ、御座直し、『弘法大師一巻之書』、その他
 ちご石、北条綱成、稚児の谷落とし、「思いざし」、その他
 女の後庭犯すこと、トルコ風呂、アナバの猫、その他
 口碑の猥雑さ、化け物譚、腹上死、柳田批判、その他
  語注 ― 長谷川興蔵


皆川 博子 (みながわひろこ)
「たまご猫」 (たまごねこ)
ハヤカワ文庫JA


*カバー・北見隆
(画像はクリックで拡大します)

*270頁 / 発行 1998年

*カバー文
遺書さえものこさずに自殺してしまった姉が、いたずらに鉛筆で紙に書き散らしていた“クライン・キャット”という謎めいた文字。この奇妙な言葉だけを頼りに、生前には知りえなかった姉の素顔をさぐろうとした妹を待ちうける、不可解な恐怖の正体とは? 日常生活にぽっかりとひらいた陥穽を描いた表題作「たまご猫」をはじめとして、夢とうつつの狭間に生じる不条理を題材とした、妖しくも美しい、10篇の恐怖のかたち。

*目次
たまご猫
をぐり
厨子王
春の滅び
朱の檻
おもいで・ララバイ
アズ・タイム・ゴーズ・バイ
雪物語
水の館
骨董屋
 解説/東雅夫
 皆川博子著作リスト


皆川 博子 (みながわひろこ)
「薔薇忌」 (ばらひ)
集英社文庫


*カバー・杉本典巳/AD・中島かほる
(画像はクリックで拡大します)


*249頁 / 発行 1993年

*カバー文
降りしきる薔薇のはなびらで窒息することを夢見て、縊死した劇団員を描いた「薔薇忌」、水を汲んだ桶を覗きこむと、その人のために祈ってくれているなにものかが水に映るという「祷鬼」、現実のセックスでは不感症であるが、眠りの中で濃密な性の悦びを得られるという女を描いた「紅地獄」等々、舞台芸術に生きる男と女が妖しく織りなす世界を描く短編集。柴田錬三郎賞受賞。

*目次
薔薇忌
祷鬼
紅地獄
桔梗合戦
化粧坂
化鳥
翡翠忌
 解説 石堂藍


南 伸坊 (みなみしんぼう)
「モンガイカンの美術館」 (もんがいかんのびじゅつかん)
朝日文庫


*カバー装丁・南伸坊
(画像はクリックで拡大します)

*343頁 / 発行 1997年

*カバー文
「自分にとって面白いモノとは?」という観点に立って、門外漢の立場から「ゲージュツ」の「ゲージュツ」たるゆえんを、「南伸坊コトバ」で説く異色の美術エッセイ。古今東西の名画・名作から、著者の手による名作まで図版多数収録。冗談かと思うと哲学、哲学かと思うと冗談の不思議な一冊。

*目次
まえがき / 芸術はUFOである / 芸術はウソである / 芸術は冗談である / 芸術はキチガイである / 芸術はリクツである / 芸術はヤミクモである / 芸術はタベモノである / 芸術はウンコである / 芸術はエンギモノである / 芸術は女である / 芸術はなんでもないものである / フランス美術、栄光の大売出し / ドーセぼくたち畜生道 / 岸田劉生は冬瓜を描く / 荒川修作は東洋思想か / 東郷はグレートか? / モジリアニはマストロヤンニだ / コップの底はバクハツだ! / イヴ・クラインもエライ / 不思議のメガネ / ブリジッドは不思議のキューを出す / 山口百恵はマンダラである / 梅原龍三郎を破いた人 / チャイナタウンとバンブーチルドレン / 人形はなぜ面白いのか / 姓は堀内、名は正和 / 怪人二十面相とモンゴル絵画 / ゲンバクに効く芸術 / スケベな絵 / 芸術家は神様です / ビュッフェ氏は忙しかった / タイトルで勝負 / 版画は二枚目だ / 写真の見方 / マチスはNOWい / ハッキリいって酒井抱一がキライだ / カーワイーイ / エッシャーなんて不思議じゃない / ケシキってなんだろう? / 青春なんてキライダ!? / 横尾忠則はマスをかく / あとがき


南 伸坊 (みなみしんぼう)
「笑う科学」 (わらうかがく)
ちくま文庫


*カバーデザイン・南伸坊
(画像はクリックで拡大します)

*252頁 / 発行 1991年

*カバー文
ロケットはなぜ飛ぶのだろうと少年の心をわくわくさせてくれた「科学」も、学校で教わるとむずかしくて退屈なガクモンに変わってしまった。でも、もういちどコドモの心に戻って色々な不思議を考えてみると、世の中やっぱり面白いことばかり。ロボット、ホログラフィ、超能力、死後の世界など、謎の真実を求めて笑う科学者シンボー・ミナミは今日もゆく。

*目次
まえがき / 超能力入門 / ロボット入門 / タイムマシン入門 / 死体入門 / スケール入門 / 死後入門 / さとり入門 / ホログラフィ入門 / 錯視入門 / ゲンゴ入門 / トリック入門 / オナニー入門 / 3D入門 / 脳ミソ入門 / フロイト入門 / 時間入門 / 妖怪入門 / 色入門 / 渦巻入門 / 歴史入門 / ご臨終入門 / ハゲ入門 / 仙薬入門 / 錬金術入門 / 人間入門 / 解説 伸坊アインシュタイン仮説 藤森照信


南 伸坊 (みなみしんぼう)
「笑う写真」 (わらうしゃしん)
ちくま文庫


*カバーデザイン・南伸坊
(画像はクリックで拡大します)

*343頁 / 発行 1993年

*カバー文
「写真とは真実を写すものである。」私たちはいつのまにかそう信じ込んでいる。だが、そこに写っているものは本当に真実なのだろうか。報道写真、心霊写真、ヌード写真、アイドル写真など、さまざまな写真のありかたをパロディでなぞり笑ってみることによって、写真というメディアの読み方、そのカラクリと可能性をさぐる。きわめてマジメで、とにかく笑える写真論。

*目次
A 笑う写真 / B 似てる似てる / C へ〜んな顔〜!! / D 髪型写真 / E 美人とブス / F 写真うつりの写真術 / G 時間術 / H 尻考 / I 超常現象は存在する / J FF考 / K 写真の術 / L 写真語の読解法 / N 写真の算数 / M 新・東京観光名所写真 / O AIDS / P 映像と言語 / Q 風景写真考 / R わかりやすい写真 / S 何がサービスか / T 謎と写真 / U 別人時代 / V 今日の真由美 / W おタク何人? / X ズサンな写真 / Y アイドル写真の撮り方 / Z 似せ顔写真

SHOW TIME
@ 時代劇ヒーロー名鑑 / A 世界は一家、人類はみな兄弟 / B 名前の写真

あとがき / 解説 複眼のちから 篠山紀信


南 伸坊 (みなみしんぼう)
「笑う茶碗」
(わらうちゃわん)
ちくま文庫


(画像はクリックで拡大します)

*285頁
*発行 2007年
*カバーデザイン・南文子

*カバー文
日常生活には、いろんな事がある。耳を澄ませばウグイスが鳴いているし、草笛をねっしんに吹く人もいる。カラスがマヨネーズのふたを開けられないし、鈴虫がケンカの仲裁をする。たまには梅の花や蓮の花の香りを聞いて、蛍や流れ星を見た夜もある。なんでもない、そんじょそこらの日常茶飯事が、しみじみ笑えるから面白い。

*解説頁・夏石鈴子



宮武 外骨 (みやたけがいこつ)
「面白半分」
 (おもしろはんぶん)
河出文庫



*カバーデザイン・作場知生
(画像はクリックで拡大します)

*250頁 / 発行 1996年

*帯文
物騒きわまる奇思妙想!
どうだ、ヘッポコども! 真面目にこの名案を実行してみる気はないか。

*カバー文
面白半分の記者は面白半分に筆を執り、面白半分の読者は面白半分に知識を得ねばならぬ。年じゅう苦虫を食いつぶしたような顔をして暮らす者は一生の不幸である。人間、何がためにこの世に生まるるぞや。「世の中は食うてハコして寝て起きて、さてその先は死ぬるばかりぞ」生きんがために生まれるなり。 ― 雑誌「面白半分」

*目次
 外骨は文章がおもしろい(まえがき) ― 吉野孝雄
緒言
馬鹿とはいかん
むしろ悪を勧めよ
生理学上の難問題
遊女と色気
古今奇譚と語源の怪
日本風俗罵倒録
新聞と広告の内幕話
アメリカ様
 解説 ノンキな筆まかせはナルホドさすがに 何かしらトテモよろしいと思ふ ― 砂古口早苗


宮武 外骨 (みやたけがいこつ)
「刑罰・賭博奇談」
 (けいばつとばくきだん)
河出文庫



(画像はクリックで拡大します)

*253頁 / 発行 1998年
*カバー装幀・作場知生

*カバー文
窃盗、暴行、浮気……社会の規則に違反した者たちが、いかに処罰され刑を受けてきたかを、興味深い奇妙奇天烈な実例を紹介しながら編纂した、特異な歴史資料『私刑類纂』。
日本のギャンブル史を体系的にまとめ、文化史、民俗史的にも驚天動地の豊穣な世界を垣間見せてくれる『賭博史』。
正史の裏側を大胆に開陳した比類のない貴重な二篇の名作。

*解説頁 「刑罰と賭博の文化人類学」山口昌男


宮武 外骨 (みやたけがいこつ)
「明治奇聞」
(めいじきぶん)
河出文庫



*カバー装幀・作場知生
(画像はクリックで拡大します)


*265頁 / 発行 1997年

*カバー文
明治の奇人として有名な宮武外骨が、同時代の新聞雑誌から収集した驚天動地の珍妙な記事を、テーマ別に紹介した「奇談集」。記憶術の出版ブーム、美容健康法やコックリさんの流行、世界終末論などをはじめとして、現代から見ても不思議なくらいに共通する要素を持った、明治人の精神とその愉快な一面を、今までにない新しい視点で堪能できる抱腹絶倒の一冊。

*目次
まえがき 「外骨の一撃」 ―― 吉野孝雄
自序
明治奇態流行事情
明治ことはじめ
明治名数集
明治新政府の怪問題
明治演説史
新聞雑誌の新想案
震災画報
 解説 時代のスタイルブック ―― 池内紀


宮本 治雄 (みやもとはるお)
「戦後ヒーロー・ヒロイン伝説」 (せんごひーろーひろいんでんせつ)
朝日文庫


(画像はクリックで拡大します)

*303頁
*発行 1996年
*カバー装幀・日下充典

*カバー文
長嶋茂雄、大鵬、山口百恵、寺山修司、薬師丸ひろ子…。スクリーンやスタジアムなど、華やかな舞台で戦後史をいろどった65のヒーロー・ヒロインは、多くの人たちを沸かせ、さまざまな思い出を残してきた。写真とともに、この65人について解説する、スターを通して見た戦後50年。


宮本 幹也 (みやもとみきや)
「すばらしい女」 
(すばらしいおんな)
春陽文庫



(画像はクリックで拡大します)

*329頁・上下二段組頁 / 発行 昭和42年

*春陽堂書店ホームページ「春陽文庫の作家たち」より
 本当の意味での大衆の喜ぶ純娯楽作品、広範囲の大衆読者が心から喜んで読んでくれる作品を書けるのは誰か? となると、これは仲々に容易ならぬ業であって、そうそうに沢山の作家がいるものではない。

 そうしたなかで、すぐ目につく老練な大衆作家のひとりに宮本幹也がある。戦前の新人登竜門であったサンデー毎日新人賞から出てずっと第一線で活躍しているベテランだ。「魚河岸の石松」「好色党奮迅録」などの快作ではその破天荒な面白さで一世を風靡した観があった。時代もの、現代ものを問わず、宮本幹也の作品は面白く読める。そうした確定した人気を永く保持しているところにベテラン大衆作家としての宮本幹也の新面目がある。

 養老院を舞台に、元野球選手の好青年を中心に、うずまく恋と人情の現代世相を描く長編「すばらしい女」でも、その巧みな大衆小説のツボを心得たベテランぶりが充分にうかがえる。
(1972年 武蔵野次郎 「春陽文庫の作家たち」新訂版2刷より)

*目次(長編小説)
花と石 / そよ風 / 青い果実 / 遁走譜 / 巷の顔 / 旅愁 / 暗鬼 / 白い筋肉 / 激怒 / 燃える / 海の歌


三好 徹他 (みよしとおる)
「東京銀座ミステリー傑作選」
(ぎんざみすてりーけっさくせん)
河出文庫



*カバー装幀・巌谷純介
(画像はクリックで拡大します)

*268頁 / 発行 昭和62年

*カバー文
♪むかし恋しい銀座の柳……文明開化のシンボル・鹿鳴館やガス灯の明治期から、カフェー花盛りの大正・昭和期を経て、焼跡から鮮やかに甦り世界のGINZAへ ―― 時代の移ろいを背景に、銀座に群れ集う老若男女の儚い夢と欲望の行方を、横溝正史・日影丈吉菊村到加納一朗黒岩重吾梶山季之赤川次郎三好徹大下宇陀児が解き明す華麗なミステリー絵巻。ミステリー紀行シリーズ東京篇!

*目次(アンソロジー)
銀座小景 或いは、貧しきクリスマス・プレゼント … 横溝正史
魅惑の街・銀座 … 三好徹
美人通り魔 … 日影丈吉
銀座綺譚 … 大下宇陀児
霧の中の女 … 横溝正史
ふしぎな紳士 … 菊村到
怪談銀座稲荷 … 加納一朗
青ざめた装飾 … 黒岩重吾
銀座祭り殺人事件 … 梶山季之
「通(つう)」 … 赤川次郎
銀座心中 … 三好徹
解説 山前譲


三好 一 (みよしはじめ)
「日本のラベル」
 (にほんのらべる)
京都書院アーツコレクション



(画像はクリックで拡大します)

*318頁 / 発行 1997年

*紹介文
上方文庫のコレクションを中心に、明治から昭和にかけて、酒、石けん、菓子、たばこ、薬、化粧品、缶詰などの容器を飾ったラベルをオールカラーで紹介。時代背景を反映した斬新な意匠を見る。

*目次
まえがき
 図版
伝統的木版貼札(ラベル)と袋 / 居留地商館ラベル / ビール / 葡萄酒 / ブランデー / ショータイム・サーカスのデザイン化 / 歯ミガキ / 石ケン / 薬 / レモネード・鉱泉・サイダー / 日本酒 / 煙草 / 茶箱 / 菓子 / 果実 / 海産物 / 寿し / 漬物 / 缶詰 / 調味料 / 素麺 / 足袋 / 絹糸・衣服・染織品 / 化粧品 / 雑品 / セロファン印刷ポスター標語ラベル / 封緘ラベル(昭和) / 大正二年ラベル印刷見本帳より / ラベル用原画(大正)


三好 一 (みよしはじめ)
「明治 大正 昭和 日本のポスター」
 (めいじたいしょうしょうわにほんのぽすたー)
京都書院アーツコレクション



(画像はクリックで拡大します)

*255頁 / 発行 1997年

*カバー文
 ポスターと言う外来語は、今では説明を必要としない衆知の言葉となっている。もともとポスターは民衆に告知する内容を掲示するポストに貼られるもの、即ちポスターを指す言葉であった。
 我国ではポスターに該当するものは江戸時代から商業に使われていたビラである。
 私は旅先の海や山中の旅館、バス停などの壁に忘れられたようにそのまま残された仁丹やオロナミン、アリナミンなどの色あせたポスターや絵看板を見つけたとき、何かふと安堵に近い心のやすらぎを感じる。これはポスターのような広告物が私の生活に溶け込んでいるあかしなのかも知れない。

*目次
まえがき
和製ポスター、ビラ / 煙草 / ビールとサイダー / 日本酒 / 洋酒、ワイン / 食料品 / 娯楽、観光 / 旅 / 展覧会、祭、博覧会 / 大売出し / 薬 / 化粧品、歯磨、口腔剤 / 染、洗剤 / 国策宣伝 / 衣服 / 金融 / 満鉄 / 時計 / 電気、機械、洋品 / 雑誌、新聞 / 雑貨 / 印刷見本 / 原画 / 日本のポスター小史
主要参考文献