絶版文庫書誌集成

旺文社文庫・日本の著作
【き】


菊村 到 (きくむらいたる)
「雨の夜、死神が走る ― サニー・ウイドウ事件メモ」
 (あめのよるしにがみがはしる)

*264頁 / 発行 1984年

*目録文
未亡人サニーが事件に迫る!お色気とアクションを盛りこんだサスペンス小説。連作八編を収録。



菊村 到 (きくむらいたる)
「影を追う女」 (かげをおうおんな)


(画像はクリックで拡大します)

*315頁 / 発行 1985年
*カバー装丁・澤田弘

*カバー文
美容師・吉沢千加は、交通事故で妻を亡くした永田強と結ばれる。弟が永田の先妻の死に関係しているのではないか? ふと不安がかすめるほかは、優しい夫の愛に包まれ幸せな日々を過す千加であった。が、ある事件をきっかけに、夫に不信感を抱いた彼女の前に、岩床美香江と名乗る妖艶な女が現われて……。
異色長編サスペンス。


菊村 到 (きくむらいたる)
「殺意の川こちら社会部」
 (さついのかわ)

*306頁 / 発行 1984年

*目録文
事件記者だった著者が、豊富な経験をまとめた異色犯罪小説。「死のタンゴ」「殺意の川」等22編。



菊村 到 (きくむらいたる)
「灰色花壇」 (はいいろかだん)

*264頁 / 発行 1985年

*目録文
妹の死に不審を抱いた異母兄弟宝部が突きとめたものは? 国際産業スパイの内幕をつく推理小説。



菊村 到 (きくむらいたる)
「白骨の家こちら社会部」 (はっこつのいえ)

*310頁 / 発行 1984年

*目録文
「殺意の川」の姉妹編。人生の裏街道のさまざまなドラマを描いた連作22編。「死を運ぶ男」ほか。



菊村 到 (きくむらいたる)
「闇に匂う女」 (やみににおうおんな)

*257頁 / 発行 1986年

*目録文
大町は妻を殺し裏庭に埋めた。が、その時刻に佐渡の遊覧船の中に妻がいて……。長篇サスペンス。



北川 幸比古 (きたがわ さちひこ)
「すばらしい超能力時代」
 (すばらしいちょうのうりょくじだい)

*237頁 / 発行 1984年

*目録文
一日が五日分に使え、念ずるだけで目的地に瞬時で行ける。そんな超能力をキミも持てたら……。



紀田 順一郎 (きだじゅんいちろう)
「近代百年カレンダー暮しと文化の雑学百科」
 (きんだいひゃくねんかれんだー)

*275頁 / 発行 1985年

*目録文
明治・大正・昭和と百年にわたる事物風俗文化史。美容、結婚、温泉など百三十二の事物の起源と推移。



紀田 順一郎 (きだじゅんいちろう)
「にっぽん快人物烈伝」 
(にっぽんかいじんぶつれつでん)


(画像はクリックで拡大します)

*262頁
*発行 1985年

*紹介文
本書にあげた近代日本の七十七人は、それぞれ「生きた、突出した、居直った」ともいうべき人々である。日本的な美徳というものはあまりもちあわせないが、スケールの大きな個性と、振幅に富んだ生涯を送ったという点で、いま管理社会のもとで息がつまりそうになっている私たちにとっては、一服の清涼剤になるだろう。 (「あとがき」より)
明治・大正・昭和の「にっぽん」に生きた個性あふれる人物の「知られざるエピソード」満載。


紀田 順一郎 (きだじゅんいちろう)
「明治事件簿 風雪時代のエピソード」
 (めいじじけんぼ)

*263頁 / 発行 1986年

*紹介文
西郷隆盛伝説、明治剣客列伝、天狗たばこ一代記など、明治時代に精力的に働いた人物の逸話満載。

*目次
1 西郷伝説―国民的英雄とその信徒
2 明治刺客列伝―理性なき国民の創生
3 憂国の奇僧―鎖国日本最後の戦士
4 幻の群島占拠―明治日本図南の夢
5 湖南の嵐―〈聖代〉の不祥事
6 赤い山、死の濁流―最後の義人
7 天狗一代―悲劇の“愛国商人”
8 最暗黒の東京―下層の噴火線



紀田 順一郎 (きだじゅんいちろう)
「落書日本史 戦乱と泰平のパロディ」
 (らくしょにほんし)


(画像はクリックで拡大します)

*298頁 / 発行 1986年

*目録文
権力に対する痛烈な攻撃を笑いで包んだ゛落書"の数々を時代を追って紹介したユニークな読物。

*目次
1 落書の興隆―天に口ナシ
2 江戸落書選―寸鉄人ヲ刺す
3 幕末落書篇―玉ヲ争ウ
4 落書の終焉―民権自由ノ世ノ中ニ


北原 武夫 (きたはらたけお)
「告白的女性論」
 (こくはくてきじょせいろん)


(画像はクリックで拡大します)

*216頁 / 発行 1980年
*カバー画・小林ドンゲ / カバー構成・池田拓

*カバー文
男と女の違いに視点をすえて、男の眼から辛辣にかつ羨望をこめて論じた、女性論の最高傑作。

永遠の男性という理念が何故女性にはないか
女性が本能的にもっている奇怪な思わせぶり
悪女のもつ魅惑力の源泉は何処にあるのか
女性が最も心を許す場所は男性のどんな所か
男性と女性の未練がましさは何処が違うのか
嫉妬の表現についての女性の恐るべき才能
  

真の愛の姿を求め続けた著者が、自らの経験に即して、女性の本質を把え、真摯に語る女性論。

*解説頁・坂上弘


北原 武夫 (きたはらたけお)
「告白的男性論」 
(こくはくてきだんせいろん)

*295頁 / 発行 1981年

*紹介文
男性心理の表と裏を率直に、かつ具体的に語る。特に若い女性へ贈る"教訓的"男性論である。 


北村 透谷著 (きたむらとうこく) 桶谷 秀昭編注 (おけたにひであき)
「人生に相渉るとは何の謂ぞ」
(じんせいにあいわたるとわなんのいいぞ)


(画像はクリックで拡大します)

*470頁
*発行 1979年

*カバー文
明治元年、日本近代の夜明けとともに生まれ、自由民権運動の最高潮期に変革への志を燃やし、平和主義運動・浪漫主義文学運動の先駆者として封建遺訓とたたかい、25歳で自裁した透谷北村門太郎の詩・小説・批評・感想・書簡を集成した。編者桶谷秀昭による詳細な脚注と「小伝」126枚を付し、真の知識人たらんとする青年学徒諸賢に供する。


木山 捷平 (きやましょうへい)
「大陸の細道」
(たいりくのほそみち)


(画像はクリックで拡大します)

*256頁
*発行 1977年
*カバー・柚木沙弥郎

*目録文
昭和十九年暮、中国大陸に渡った男の奇妙な難民生活を独得のユーモアと庶民精神で描いた傑作。


木山 捷平 (きやましょうへい)
「長春五馬路」
(ちょうしゅんうーまろ)


(画像はクリックで拡大します)

*241頁
*発行 1978年

*目録文
敗戦直後の旧満州長春での四苦八苦の難民生活を絶妙のユーモアで描く。『大陸の細道』の続編。


木山捷平 (きやましょうへい)
「耳学問・尋三の春 他十一編」
 (みみがくもん・じんさんのはる)


(画像はクリックで拡大します)

*278頁 / 発行 1977年

*目録文
稚恋にまつわる故郷の思い出や文学一筋に生きた多感な青春の日々を描き、無類の詩心とユーモアをにじませた珠玉小説集。

*収録作品
「うけとり」「子におくる手紙」「一昔」「出石城崎」「尋三の春」「抑制の日」「山ぐみ」「氏神さま」「幸福」「春雨」「玉川上水」「耳学問」「竹の花筒」