絶版文庫書誌集成

旺文社文庫・日本の著作
【み】


三浦 朱門 (みうらしもん)
「中年前後」 (ちゅうねんぜんご)

*228頁 / 発行 1982年

*目録文
「『中年』になるということ」「浮気心と現実とのギャップ」など、中年男性に贈るさわやかエッセイ。



三浦 朱門 (みうらしもん)
「妻をめとらば 朱門の女性五十章」
 (つまをめとらば)

*222頁 / 発行 1981年

*目録文
“女として”の成熟……その機微にふれ、ときに辛辣に、異性からみた女性の魅力を説くエッセイ。



三浦 哲郎 (みうらてつろう)
「スペインの酒袋」 (すぺいんのさかぶくろ)


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*217頁 / 発行 1982年
*カバー画・山本典子

*目録文
食べ物をきっかけとして広がる日常雑話、思い出のかずかず……芥川賞作家の綴る味覚エッセイ。

*目次
ゆで卵を食べる日のこと / 鰯たちよ / 舌を練る / 二月の味 / 田舎言葉 / 炒り豆を噛みながら / サクランボを食べながら / いか刺し丼 / せんべの耳 / 汁粉に酔うの記 / うちの柿の木 / 耳たぶの秋 / 歳末は鯨を買いに / 煙草の肴 / 酒中日記 / スペインの酒袋 / 美女を飲むの記 / 西伊豆のカニと猪鍋 / 備前秋色 / 能登の太鼓 / カンガルー通信 / 災難 / 影 / あとがき


三浦 哲郎 (みうらてつろう)
「ふるさと紀行」 (ふるさときこう)


*カバー画 澤田正太郎
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*261頁 / 発行 1983年

*カバー文
土地土地の食べ物や人情などを綴った旅のエッセイ。ふるさとのかおりをただよわせた二十篇。

旅先にはなるべく都市や観光地を避けて、私たち都会生活者の郷愁をそそる人里ばかりを選んだつもりであったが、実際に出かけてみると、予想通りで心のなごむ旅もあれば、失望して重い足を引きずりながら帰る旅もあった。その当時ですら、すでに僻地という名の観光地が随所にあったのだから、いまは推して知るべしである。もはや、この本自体が郷愁をそそるものであるかもしれない。(あとがき)より

*目次
 I
詩人と昔話の町 / 草津湯もみ唄 / 信州冬土産 / 四国路の春 / 南紀逍遥 / 南国有情 / 石見の湯の里 / 安良里ぶらり / 灯の海・海底の道 / 雨の渡海船

 U
甦える地続きの孤島 / 天領銀山夢のあと / 異邦人をみつめる眼 / 流氷が啼いている / 石彫りと梅の香の郷 / 荒海に響く大漁の唄 / 玄界灘壱州八日市 / 栗花の香漂う平家の谷 / 荒削りの自然の明暗 / 東京の奥の細道 / あとがき


三國 一朗著・テレビ東京編 (みくにいちろう・てれびとうきょう)
「証言・私の昭和史」全6巻 (しょうげんわたしのしょうわし)


*各巻500頁前後 / 発行 1984〜1985年

*各巻内容
1 昭和初期」
 激動の昭和史を体験者の証言で綴るドキュメント。浜口首相狙撃、満州事変、天国に結ぶ恋等三十編。

2 戦争への道と日中戦争
 激動の昭和史を体験者の証言で綴るドキュメント。二・二六事件、濾溝橋事件、麦と兵隊等二十九編。

3 太平洋戦争前期
 激動の昭和史を体験者の証言で綴るドキュメント。ゾルゲ事件回想・ニイタカヤマノボレ等二八編。

4 太平洋戦争後期
 激動の昭和史を体験者の証言で綴るドキュメント。アッツ島玉砕・涙の早慶戦・横浜事件等二九編。

5 終戦前後
 激動の昭和史を体験者の証言で綴るドキュメント。沖縄戦・ヒロシマ・ソ連ついに参戦す等二七編。

6 混乱から成長へ
 激動の昭和史を体験者の証言で綴るドキュメント。マッカーサー進駐・フジヤマのトビウオ等二八編。




水上 勉 (みなかみつとむ)
「枯野の人」
(かれののひと)


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*290頁
*発行 1978年

*目録文
辛苦と屈辱の半生をつづりながら、メルヘンのような美しい世界をつむぎ出す、水上文学の原点。

*目次
枯野の人 / 雁の話 / 母 / じじばばの記 / アメリカの雲水さん / ああ京の五番町 / その人の涙 / 冬日の道 / 水上勉年譜


水上 勉 (みずかみつとむ)
「棺 他九編」 
(ひつぎ)

*269頁 / 発行 1978年

*目録文
名も知れぬ花のように、可憐に咲いた少女たちの愛と死の物語。胸打つ水上フォークロアの世界。


水上勉・文 日び貞夫・写真 (みずかみつとむ・ひびさだお)
「若狭の道」
(わかさのみち)


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*187頁
*発行 1983年

*目録文
水上勉の流麗な文章と日び貞夫の詩情溢れる写真で“海のある奈良”若狭を多角的に描く。カラー版

*日び貞夫の「び」は立に廾


みなみらんぼう
「ぼくの人生は33 1/3回転 ウィスキー・ブレイクに奏でるLP盤オムニバス・エッセイ」
(ぼくのじんせいさんじゅうさんさんぶんのいちかいてん)


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*213頁
*発行 1983年

*目録文
故郷の話。シルクロードの思い出、詩人A・ランボーとの出会いなど……らんぼう青春記。


宮城 道雄 (みやぎみちお)
「随筆集 春の海」 (ずいひつしゅうはるのうみ)


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*281頁
*発行 1980年
*カバー画・佐多芳郎

*カバー文
「水の変態」「春の海」など、多くの名曲をのこした琴曲家宮城道雄は、芸の上ばかりでなく随筆にもすぐれた才能を示した。芸の話、百鬼園先生との愉快な交流、また折々に感ずる四季の移ろいなど、ここに語られる身辺雑記の数々は、「目明きにはちょっと想像出来ない」盲人独得の鋭い感覚でつらぬかれ、その独自の世界は、多くの文人にも激賞された。処女作『雨の念仏』から『あすの別れ』に至る全随筆のなかから、五十編を収録。

*解説頁・長部日出雄


宮地 佐一郎 (みやじさいちろう)
「海援隊誕生記」 (かいえんたいたんじょうき)



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*277頁 / 発行 1985年

*カバー文
幕末動乱の元治元年、土佐藩士坂本龍馬は諸藩浪士ニ十数名とともに、"日本で最初の株式会社"海援隊を組織した。龍馬は薩長両藩のため武器・船舶購入の周旋にあたり、ついに薩長同盟締結に成功したが、慶応三年京都寺田屋で暗殺された。――坂本龍馬研究の第一人者・宮地佐一郎が幕末の青春群像をいきいきと描いた傑作時代小説集。

*目次
海援隊誕生記
龍馬と乙女
ユニオン号奇譚
蹇々の人
後れざりしと母に知らせよ
 あとがきに代えて
 解説――尾崎秀樹
 本文挿画 野口昂明


宮地 佐一郎 (みやじさいちろう)
「随想 坂本龍馬」 
(ずいそうさかもとりょうま)

*301頁 / 発行 1986年

*目録文
幕末の風雲児坂本龍馬に魅せられた著者が、龍馬をめぐる女性たちや新資料探索について語る。

*目次
第一章 龍馬の手紙
第二章 龍馬と女性
第三章 龍馬の旅
第四章 幕末雑感
第五章 龍馬終焉



宮地 佐一郎 (みやじさいちろう)
「龍馬の手紙・坂本龍馬全書簡集(付)関係文書・詠草
 (りょうまのてがみ)


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*482頁
*発行 1984年

*目録文
幕末勤王の志士・坂本龍馬青春の軌跡を、その書簡の中にさぐる力作。新発見重要書簡収録。


宮本 百合子 (みやもとゆりこ)
「伸子」
 (のぶこ)

*目録文
恋愛、結婚、そして破局。ひとりの女性伸子のめざめと成長、自立を描き、わが国民文学の記念碑となった傑作。