絶版文庫書誌集成
旺文社文庫・日本の著作 【お】


おおば 比呂司 (おおばひろし)
「味のある旅 ― 味覚道中記」 (あじのあるたび)


*カバー画・おおば比呂司
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*239頁 / 発行 1983年

*カバー文
ラーメンのメッカ〈札幌〉、毛ガニのある駅〈長万部〉、板前気質〈東京〉、磨かれる牛〈松阪〉、フグ小話〈下関〉……旅行マニアで有名な著者が、日本全国を走りまわって味をメモした味覚道中記。テッテイ的に献立をスケッチした垂涎のイラストを多数収録。

*目次
1 北海道
サハリンの見える町 / さい果ての駅弁は / “別名”ゴショいも / 旭川と六浦さん / 大雪国道を走ると / 北見かいわい / 湖畔のそば屋(阿寒湖) / 帯広 / カーキ色物語 / 十勝川の鮭 / 狩勝峠を越えて(新得) / 岩見沢 / ラーメンのメッカ(札幌) / 八木さんのシベリア物語 / 中山峠を行くと(喜茂別) / 毛ガニのある駅(長万部) / 駒ガ岳といかめしの町 / 日本のテキサス(森) / かじかの味噌汁
2 東北
終着駅(青森) / 残党の湯(薬研温泉) / 乙女とキリタンポ(秋田) / 瀬見側の鮎(新庄) / 日本一とゴマ塩(仙台) / 米沢で / 小野小町の湯につかり(小野川温泉) / 岳温泉 / 岩木山のある町(五所川原) / 猪苗代湖畔の茶店 / 郡山 / 白河の関
3 関東
熊と入浴する(宝川温泉) / 温泉日本 / 那須のラーメン / 落武者の里の湯(湯西川) / 駅弁発祥の駅(大宮) / 新江戸っ子 / 板前気質(東京) / どぜう / 赤坂で / 竹薮のあるそば屋 / 練馬にゆくと / スッポンの店
4 中部
越中の氷見うどん / 富山 / 山中で食うサカナ(宇奈月) / 飛騨川をのぼると……(高山) / ゴルフ場の食堂(飛騨小坂) / 佐久の鯉 / 長野の駅弁は / 競輪選手の昼めし(伊豆) / 修善寺 / 熱海は今 / 静岡のカツ弁 / 富士山頂の水(静岡) / 新幹線でうなぎ弁当 / とろろ汁の茶屋(鞠子) / 菜めし弁当(名古屋) / 尾張名古屋は味噌炊きうどん / 黄門松のある湯の里(粟津) / 北陸の温泉 / 丸い豆腐 / 三国の港
5 関西
磨かれる牛(松阪) / 鈴の屋 / 食欲列車(紀勢線) / 奈良 / 南紀白浜 / 紀州公と雀ずし(和歌山) / すきうどんと私 / フランス料理拝食(大阪) / 食いだおれの町 / 甲子園で / 神戸
6 九州・沖縄
踊りぐいの記(福岡) / 頼山陽の……(広島) / 音戸の流れと鯛料理 / フグ小話(下関) / 二番目にうまい店 / 人吉の町 / 宇和島ではナシ / 飯塚 / 和鶏めし(九州) / 阪本龍馬の刀傷(長崎) / 清正公と焼酎と / 阿蘇で / 天草 / のぼる屋サン / 日南 / 宮崎 / 加治木には / 阿久根という町 / 峠のそば屋 / 吹上浜 / 守礼の国には
あとがき / 解説 近藤弘


おおば 比呂司 (おおばひろし)
「運河の色も七色八色 和蘭生活ノート」 
(うんがのいろもなないろやいろ)

*191頁 / 発行 1985年

*目録文
ゴッホの故郷から食べものアラカルトまで、軽妙な文と達意のスケッチで描くオランダ生活百科。


おおば 比呂司 (おおばひろし)
「和蘭からの色エンピツ」 
(おらんだからのいろえんぴつ)


*カバー画・おおば比呂司
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*191頁 / 発行 1984年

*目録文
アムステルダム在住の著者が、日々の印象を達意のイラストと軽妙な文で描く最新版オランダ事情。

*目次
口絵(15頁・カラー画8枚)
木靴のきしみ
 悪戦苦闘の新生活スタート / お台所事情はいま…… / 月の人、年の人そして埋める人 / 晦日そば代わりの揚げパン / 風車も凍りつく日は…… / 一方通行情報のとまどい / マメに歩けば美味いものにあたる / お隣さん、今日は…… / 木靴の靴ズレ / 滞在一年の慣れとショック / バカンス感覚のズレ / 頭のお洒落は日本人まかせ
おらんだサンデー通信
 西洋行き引っ越し事情 / さて、住むとなると / ご町内事情承り / 買い物カゴぶらさげて…… / 運河の清掃 / シャンソン・ド・アムス / 魚屋にゆくと / 古城の曲 / トルコVS飾り窓 / 野原を船が走る / 詣で? のあとの夢は…… / 台所見物の記 / 卵の数のお城 / 堂々“市民の足” / 森のカジ屋の唄 / 煮込み食べ平和を誓う / オランダ版“なまはげ” / 木枯し吹くと…… / この国は色とりどり…… / 年越しはパン菓子で / 犬フン風? / ハートの調べ / やってみようオランダの味 / 駅舎は断固、街の勲章 / 流れにそった町 / 借地料金百円也 / テレビは推理で見る / かば焼きのあとは国土に / ごんごん走る犬の頭 / 沖合い見つめる猟師の像 / ロスチャイルド家の別荘 / オーバーフローする私のバッテリー / 古着のシンデレラ物語 / こちらの旗日は…… / まずは水すましのように / 展覧会の画家のよう / 古い航海日誌を見るような…… / チーズの市で一石二鳥 / これぞマニアの…… / 海も畑だが…… / まぶしい夏 / 日本文化はなによりも / 海陽丸の誕生地を歩くと / 川風に聞いても…… / お話もメニューの内 / 卒業の目印に国旗と古カバン…… / 大河喜太郎の下宿先 / 名月や教会にかかるは異国なり / 会場は日蘭レストラン…… / オランダの象徴も…… / あとがき


おおば 比呂司 (おおばひろし)
「割りばしの旅」 (わりばしのたび)

*263頁 / 発行 1983年

*目録文
国境のラーメン屋(根室)、焼ガニの煙(越前海岸)などますます冴える全国うまいもの記。


岡田 鯱彦 (おかだしゃちひこ)
「源氏物語殺人事件」 
(げんじものがたりさつじんじけん)

*232頁 / 発行 1980年

*目録文
雅やかな王朝で起きた血生臭い事件。紫式部が謎を追う。「源氏物語」を舞台にした異色推理小説。 



小門 勝二 (おかどかつじ)
「荷風パリ地図」
 (かふうぱりちず)

*259頁 / 発行 1984年

*目録文
『ふらんす物語』で知られる永井荷風が遊んだパリの足跡を、エロチシズムあふれる筆致で綴る。



岡部 清子 (おかべきよこ)
「トルコ、遥かな国・私のアンカラ日記」 
(とるこはるかなくにわたしのあんからにっき)

*255頁 / 発行 1985年

*目録文
「トルコ料理さまざま」「トロイ戦争の地を訪ねて」など、知られざる遥かな国の暮らしと歴史を語る。



岡部 冬彦 (おかべふゆひこ)
「岡部冬彦の見る聞く話す」
 (おかべふゆひこのみるきくはなす)


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*257頁
*発行 1984年

*目録文
ヤジウマ気質のおもむくままに、いろんな所でいろんなエンジニアに会って綴ったルポ風エッセイ。


岡本 一平 (おかもといっぺい)
「紙上世界漫画漫遊」
 (しじょうせかいまんがまんゆう)


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*286頁
*発行 1985年

*目録文
大正十年に岡本太郎の父一平が世界を一周した時の紀行文。ユニークなさし絵いっぱいの珍本。


岡本 一平 (おかもといっぺい)
「へぼ胡瓜・どじょう地獄
かの子と一平の"愛と青春"」 (へぼきゅうりどじょうじごく)


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*451頁
*発行 1983年
*カバー装画・さし絵 岡本一平

*カバー文
岡本一平が大貫かの子をいかにして「岡本」かの子にし得たのかの顛末を子細に書き綴った自伝的恋愛ユーモア小説……しかし単なるユーモア小説でないことは、全編に一貫した「高さ」が通っていることである。この「高さ」こそ一平、かの子、太郎に通じる「生命・いのち」の哲学から生れた芸術である。  ――杉浦幸雄〈解説〉より


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「綺堂芝居ばなし」 (きどうしばいばなし)


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*246頁
*発行 1979年

*目録文
名戯曲作家の綺堂が、自ら見聞きした明治の劇壇を数々のエピソードをまじえて語る好随筆集。


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「綺堂むかし語り」 (きどうむかしがたり)


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*262頁 / 発行 1978年
*カバー地図=市街線入東京最新全図(明治卅八年) カバー・デザイン=池田拓

*カバー文
蟹が遊び狐が出蜻蛉が飛んだ、時の彼方はるか昔の麹町、遠くなつかしい幼い日々。明治の息吹を受けて急速に変りゆく町東京は我が青春の町。旧幕臣の子として芝高輪に生まれ麹町に育った綺堂が語る東京の話、旅の話、身辺の話。ゆったりと時の流れた時代の世態、人情をいきいきと伝えて、ほのぼのとした思いを誘う“無用の楽しさ”に満ちた随筆集。

*目次
1 思い出草
 思い出草 / 島原の夢 / 三崎町の原 / 御堀端三題 / 銀座 / 旧東京の歳晩 / 夏季雑題 / ゆず湯 / 昔の小学生より / 雷雨 / 鳶
2 旅つれづれ
 仙台五色筆 / 秋の修善寺 / 春の修善寺 / 妙義の山霧 / 磯部の若葉 / 旅すずり / 温泉雑記
3 身辺雑記
 人形の趣味 / 震災の記 / 十番雑記 / 風呂を買うまで / 郊外生活の一年 / 薬前薬後 / 私の机 / 読書雑感 / 我が家の園芸
 解題 岡本経一


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「魚妖・置いてけ堀
 岡本綺堂巷談集」 (ぎょよう・おいてけぼり)


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*281頁
*発行 1976年
*カバー・三井永一

*カバー文
鰻の怪を描いた「魚妖」、釣の獲物をさげて帰ろうとすると、水の中から「置いてけえ」の声が聞えてくるという、本所七不思議の一つ、置いてけ堀にまつわる不思議を描いた「置いてけ堀」等全十八編。江戸を青春とした老人が明治の青年に語る、江戸の噂話の数々。簡潔で流れるような語り口は、今になお、江戸の、明治の昔を、生き生きと伝えてくる。

*解説頁・岡本経一 〈おかもときょういち〉


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「修禅寺物語 他四編」 (しゅぜんじものがたり)


(画像拡大不可)

*199頁
*発行 1967年

*カバー文
夜叉王は頼家から面〈おもて〉を依頼されたが、いくら作っても面に死 相があらわれるので苦しんでいる。だが、頼家の死を知ると……。物語は名人かたぎの人物夜叉王を中心にみごとな展開をみせる。綺堂の代表的戯曲。他に新歌舞伎の傑作『佐々木高綱』『小栗栖〈おぐるす〉の長兵衛』『俳諧師』『新宿夜話』を収録。

*巻末頁
 解説 戸板康二 人と文学/作品解説/作品鑑賞
 『修善寺物語』あれこれ 坂東三津五郎
 岡本綺堂先生の思い出 円地文子
 代表作品解題 ・参考文献 ・年表
 舞台写真 早稲田大学演劇博物館提供


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「中国怪奇小説集」 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう)


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*336頁 / 発行 昭和53年
*カバー・佐多芳郎

*カバー文
因縁因果がからんでこの世に怨んで出る日本の幽霊とは異なって、中国の幽霊は何の縁もない人のところにひょっこりと現われ出る。一見多愛もないが、のちのち考えるとぞっとするほど恐ろしい。日本の怪談とは趣きを異にする中国の怪談譚を、岡本綺堂が六朝から清に至る各時代から二百二十種抄出して、彼一流の名文で綴る、中国志怪の書 ―― 怪奇小説 ―― の世界。

*目次
開会の辞 / 捜神記(六朝) / 捜神後記(六朝) / 酉陽雑俎(唐) / 宣室志(唐) / 白猿伝・其他(唐) / 録異記(五代) / 稽神録(宋) / 夷堅志(宋) / 異聞総録・其他(宋) / 続夷堅志・其他(金・元) / 輟耕録(明) / 剪燈新話(明) / 池北偶談(清) / 子不語(清) / 閲微草堂筆記(清) / 解説 岡本経一 / 解説 立間祥介


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「半七捕物帳〈二〉」 (はんしちとりものちょう)


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*371頁 / 発行 昭和52年
*カバー・川田清實

*カバー文
半七老人は旧東京を語りながら一転して江戸の捕物話に移ってゆく。簡潔でメリハリある口調で語られる老人の話は、謎解きの興味にもまして、江戸の風俗・人情・季節感を見事に映し出して、捕物話を一層味わい深いものとしている。“半七捕物帳”は綺堂の「江戸名所図会」の世界である。「鷹のゆくえ」「向島の寮」「蝶合戦」等十三編収録。

*目次
鷹のゆくえ / 津の国屋 / 三河万歳 / 槍突き / お照の父 / 向島の寮 / 蝶合戦 / 筆屋の娘 / 鬼娘 / 小女郎狐 / 狐と僧 / 女行者 / 化け銀杏 / 解説 岡本経一


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「半七捕物帳」(五) (はんしちとりものちょう)


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*372頁 / 発行 1977年
*カバー・川田清實

*カバー文
大正六年に第一作「お文の魂」を公にして以来、綺堂と半七老人の付合いは二十年の長きに渡る。作者に「こんなものに苦労するのは馬鹿らしいようにも思われる」などと呟やかせながら、当時の愛読者の熱狂的な支持が六十八篇の捕物話を生んだと言える。国民文学の名に価するものとして、「半七捕物帳」こそ第一に指を折られるべき作品であろう。「唐人飴」「菊人形の昔」「蟹のお角」等十編収録

*目次
新カチカチ山 / 唐人飴 / かむろ蛇 / 河豚太鼓 / 幽霊の観世物 / 菊人形の昔 / 蟹のお角 / 青山の仇討 / 吉良の脇指 / 歩兵の髪切り / 解説 その五 半七老人・綺堂老人 岡本 経一(おかもときょういち)


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「半七捕物帳〈六〉」 (はんしちとりものちょう)


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*342頁 / 発行 1977年
*カバー・川田清實

*カバー文
作品に即して半七の捕物記録を時代順に並べてみると、みごととしか言いようのない整然たる年表ができ上がる(本巻解説334頁以下)。この事実は、作者の驚くべき博識と考証の確かさもさることながら、半七老人が生きた江戸という時代に対して、綺堂がいかに堅牢な小説風景を定着させていたかを物語るものである。外篇の長篇「白蝶怪」を加えて七篇収録。全六巻完結。

*目次
川越次郎兵衛 / 廻り燈籠 / 夜叉神堂 / 地蔵は踊る / 薄雲の碁盤 / 二人女房 / 白蝶怪 / 解説 岡本経一


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「箕輪の心中 ― 岡本綺堂情話集」 (みのわのしんじゅう)


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*330頁
*発行 昭和53年
*カバー・三井永一

*カバー文
愛する女を我が手で殺め自らもまた獄門の露と消えた狂乱の恋「籠釣瓶(かごつるべ)」、旗本と吉原の花魁の真実の恋「箕輪の心中」、過ぎゆく季節の情趣に人の情のはかなさを映して、蛇使いの女の哀切な恋の行方を描いた「両国の秋」。いずれも恋の果て、無常哀愁の情がしみじみと漂う綺堂情話の世界。他に「不孝者」を収録。

*解説頁・岡本経一


岡本 綺堂 (おかもときどう)
「明治劇談 ランプの下にて」 (めいじげきだん らんぷのもとにて)


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*294頁 / 明治演劇年表付
*発行 1980年

*目録文
名戯曲作家の綺堂が、自ら見聞きした明治の劇壇を、数々のエピソードをまじえて語る好随筆集。


小川 和佑 (おがわかずすけ)
「立原道造 忘れがたみ」 
(たちはらみちぞうわすれがたみ)


*カバー写真・佐藤英世
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*267頁 / 発行 1983年

*カバー文
立原道造にとって、昭和13年の春からその死までの1年は、最後の燃えあがる炎のような時間であった。晩夏の信濃追分から、秋深い盛岡へ、そして初冬の長崎へと、北から南へさすらう死の旅路。ひたすら光を求め、愛と文学に青春を賭けた忘れえぬ詩人の肖像。
立原道造最後の恋人・水戸部アサイに宛てた15通の愛の手紙も収録。

*目次
PROLOGUE ― 美しい明日は……
1 風立ちぬ 昭和13年5月 ― 9月・信濃追分
  間奏曲 オルフェへのソネット 昭和13年9月
2 林檎実る頃 昭和13年9月 ― 10月・盛岡
  間奏曲 風信子(ヒヤシンス) 昭和13年10月 ― 11月
3 昨日よりも美しく…… 昭和13年11月 ― 12月・長崎
EPILOGUE ― 忘れがたみ
 年譜
 解説 ― 文庫版の読者のために


小川 和佑 (おがわかずすけ)
「堀辰雄 その愛と死」 
(ほりたつおそのあいとし)


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*282頁
*発行 昭和60年

*目録文
「風立ちぬ」「聖家族」などの作品で知られる堀辰雄の生涯を、ルポをまじえて描く゛書下ろし"評伝。


小川 未明 (おがわみめい)
「小川未明童話集」 
(おがわみめいどうようしゅう)

*286頁 / 発行 1974年

*目録文
子供に対する深い愛情から生み出された数多くの未明童話の中から、「赤いろうそくと人魚」「野ばら」など三十編を収録。 山室静解説



興津 要 (おきつかなめ)
「江戸小咄女百態」 (えどこばなしおんなひゃくたい)

*269頁 / 発行 1986年

*目録文
町娘、新妻、嫁・姑、夜鷹、芸者、大名の御側室。江戸時代の女性の諸々相を小咄と川柳で活写する。

*目次
1. 娘たち / 2. 妻たち / 3. はたらく女たち / 4. 紅燈の巷の女たち / 5. 女あれこれ



興津 要 (おきつかなめ)
「江戸小咄散歩」 
(えどこばなしさんぽ)


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*294頁 / 発行 1985年

*紹介文
神田、品川、向島、浅草、吉原、入谷……。小咄と川柳で楽しく綴った"江戸の街並みご案内"

*目次

散歩・其の一
上野 / 上野山下 / 仏店 / 不忍の池 / 笠森稲荷 / 日暮里 / 湯島天神 / 大根畑 / 本郷 / 駒込吉祥寺 / 桜の馬場 / 聖堂 / 護国寺 / 本所割下水 / 回向院 / 吉良屋敷跡 / 吉田町 / 木場 / 富岡八幡宮 / 永代橋 / 亀戸天神 / 葛西
散歩・其の二 
神田明神 / 須田町 / 柳原 / お玉が池 / 駿河町 / 本町 / 通り町 / 日本橋 / 佃島 / 四日市町 / 杉の森稲荷 / 馬喰町 / 両国橋 / 薬研堀 / 芳町 / 目黒不動尊 / 泉岳寺 / 品川宿 / 品川神 / 海晏寺 / 王子稲荷 / 飛鳥山 / 雑司ヶ谷 / 新宿 / 堀の内
散歩・其の三
百花園 / 長命寺 / 三囲神社 / 秋葉神社 / 弘福寺 / 牛の御前 / 関屋の里・木母寺 / 浅草観音 / 浅草奥山 / 仁王門 / 二十軒茶屋 / 雷門 / 並木 / 駒形 / 猿若町 / 待乳山聖天宮 / 今戸 / 真崎稲荷 / 浄閑寺 / 柳橋 / 蔵前 / 首尾の松 / 鷲神社(大鳥神社) / 吉原


興津 要 (おきつかなめ)
「江戸小咄春夏秋冬」 
(えどこばなししゅんかしゅうとう)

*370頁 / 発行 1987年

*紹介文
江戸の一年を、新年・春・夏・秋・冬に分け、あらゆる事物を小咄と川柳で語る。語源に楽しさも満載。 

*目次
新年
 元日 / 若水 / 雑煮 / 福寿草 / 羽子板

 梅 / 鴬 / 猫の恋 / さざえ / 春の屑

 初鰹 / 五月雨 / 三社祭り / 涼み台 / 茄子

 朝顔 / 七夕 / 盂蘭盆 / 松茸

 顔見世 / 恵比須講 / 酉の市 / 木枯し / 雪見 / 年忘れ / 厄払い
ほか



興津 要 (おきつかなめ)
「江戸小咄商売往来」 (えどこばなししょうばいおうらい)

*281頁 / 発行 1986年

*目録文
「季節を売る」行商など、心豊かな江戸の商売・商法を、小咄・川柳とともに楽しく綴るエッセイ。



興津 要 (おきつかなめ)
「江戸食べもの誌」 (えどたべものし)

*248頁 / 発行 1985年

*カバー文
目も耳もただだが口は高くつき(初鰹)
川柳・江戸小咄を通し、江戸庶民の食生活を活き活きと描く。〈いまものこる江戸の味〉ねぎま、初鰹、河豚、鰻蒲焼、甘酒、寿司、天婦羅、蜆、桜餅、焼芋など……。〈いまはむかし江戸の味〉田楽、夜鷹蕎麦、淡雪豆腐、鯨汁、鯉、深川飯、女川菜飯、茶漬など……。〈江戸の味、余滴〉鴨葱、茄子、山芋、大根、辛子、茗荷など……。
御寵愛足の八本ないばかり(蛸)

*目次
其の1 いまものこる江戸の味
 ももんじ屋―薬食いと称した栄養食
 ねぎま―江戸の冬を暖めた代表的鍋料理
 初鰹―初物好きな江戸っ子垂涎の的 ほか
其の2 いまはむかし江戸の味
 夜鷹蕎麦―今、屋台ラーメン、昔、夜鷹蕎麦
 四方の味噌―四方に知られた赤味噌の名品
 田楽―お大尽は真崎、庶民は豊島屋 ほか
其の3 江戸の味・余滴
 鴨葱(諺)―おあつらえ向きとはこのことなり
 茄子(諺)―秋茄子は嫁に食わすなとは?
 山芋(諺)―山芋が鰻に化ける精進料理 ほか


興津 要 (おきつかなめ)
「恋しき落語家たち」
(こいしきらくごかたち)


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*257頁 / 発行 1985年
*カバー寄席文字・橘右楽 / カバー構成・SALT


*紹介文
歌笑、三平、文楽、志ん生、馬生、馬の助、円遊、文治、馬風ら、明治・大正・昭和の落語家の素顔。

*目次
近い世の人々(昭和)
 二代目三遊亭歌笑 / 林家彦六 / 三遊亭圓生 / 先代鈴々舎馬風 / 金原亭馬生 / 林家三平 / 古今亭志ん生 / 四代目三遊亭円遊 / 九代目桂文治 / 金原亭馬の助 / 都家かつ江 / 桂文楽
遠き世の人々(明治・大正)
 四代目可楽をめぐる縁 / 近代落語の祖 ステテコの円遊 / 釜 掘りの談志 / ヘラヘラの万橘 / 佳き時代の薄幸の落語家 初代小せん / 夏目漱石と落語
 資料〈明治の落語論〉 / あとがき


興津 要 (おきつかなめ)
「落語家 ― 懐かしき人たち」 
(らくごか)


*カバー寄席文字 橘 右楽
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*266頁 / 発行 1986年

*紹介文
志ん生,金語楼,三平,金馬,三木助,文治…懐かしき落語家の素顔

*目次
1 昭和落語界を彩った人びと
 三代目桂三木助 / 林家三平 / 先代金原亭馬の助 / 古今亭志ん生 / 五代目柳家つばめ / 四代目柳家小さん / 九代目桂文治 / 柳家金語楼 / 三代目三遊亭金馬
2 〈青い眼の落語家〉快楽亭ブラックの世界
 『JAPANESE STORY TELLERS(ニッポンのハナシカ)』をめぐって / 快楽亭ブラック自伝 / 英国の落語(おとしばなし) / 日本のハナシカ
3 落語・講談速記本の誕生
あとがき


興津 要 (おきつかなめ)
「落語家 ― いま、むかし」
 (らくごかいまむかし)

*342頁 / 発行 1987年

*紹介文
落語家の遠い先祖の「お咄衆」から、昭和の人気者・歌笑、文楽、志ん生までの素顔と作品を収録。

*目次
第1章 落語家の先祖

第2章 辻咄の落語家たち
 「辻咄」の祖・露の五郎兵衛 / 米沢彦八の登場 / 鹿野武左衛門の悲劇

第3章 咄の会の流行
 上方の素人咄の会 / 江戸笑話本の流行 / 烏亭焉馬の活躍 / 江戸の咄の会 / セミプロ芸人・石井宗叔 / 半幇間的な桜川慈悲成

第4章 寄席創始期のひとたち
 三笑亭可楽 / 初代円生一門のひとたち / 可楽門下のひとたち / 〈色物〉の芸人たち

第5章 巨星三遊亭円朝

第6章 近代落語への出発
 ステテコの円遊

第7章 明治の上方落語界

第8章 〈古き佳き日〉のひとびと
 三羽烏売り出す / 弥太ッ平馬楽 / 初代柳家小せん / 上方落語に暗い影

第9章 大正時代を彩るひとたち
 3代目柳家小さん / 大いなる惑星春団治 / 2代目桂三木助 / 人気者三語楼

第10章 昭和落語の出発
 輝く新感覚派・金語楼 / 新作の担い手たち / 異彩を放つ2代目三遊亭歌笑

第11章 戦中から戦後へ
 暗い戦時色 / 落語復興 / 8代目桂文楽 / 5代目古今亭志ん生 / テレビ時代へ



荻 昌弘 (おぎまさひろ)
「快食会談 ― 味のふるさと」
 (かいしょくかいだん)


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*317頁
*発行 1982年

*目録文
フダンの食べ物のホントの味を求めて、各界名士とカンカンガックガクウンチク対談。オイシイ本。


尾崎 秀樹 (おざきほつき)
「英雄伝説 史実と虚説の谷間」
(えいゆうでんせつ)

*274頁 / 発行 1983年

*目録文
坂本龍馬・宮本武蔵など民衆の心に生きる英雄を史実から虚構へと展開した異色の歴史物語。


尾崎 秀樹 (おざきほつき)
「虚実の歳月 ― 歴史を歩く」
 (きょじつのさいげつ)


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*305頁
*発行 1984年

*目録文
史実から虚構へのプロセスを、歴史散歩や紀行に求めた異色歴史読物。「英雄伝説」に続く第二弾。


尾崎秀樹 (おざきほつき)
「殺しの美学チャンバラ剣豪伝」
 (ころしのびがく)

*268頁 / 発行 1985年

*目録文
丹下左膳、眠狂四郎、宮本武蔵、銭形平次、木枯紋次郎……。時代小説のヒーローの魅力を探る。


織田 作之助 (おださくのすけ)
「青春の逆説」 (せいしゅんのぎゃくせつ)


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*297頁
*発行 1977年
*カバー・村上豊

*カバー文
自意識過剰でチョッピリうぶな中学生毛利豹一の三高入学のてんまつと無頼の学生生活、そして中退後の新聞記者生活を恋愛失恋織りまぜながら痛快無比に描いた長編青春小説。豹一に負けず劣らずの珍奇な人物が出没しつつ、物語は急テンポで展開するが、その底には、青春の哀歓がみずみずしく流れている。

*解説頁・諸田和治 挿画・村上豊


織田 作之助 (おださくのすけ)
「猿飛佐助
他九編」 (さるとびさすけ)

*273頁 / 発行 1978年

*目録文
アバタ面の大男という珍妙なる猿飛佐助の登場する表題作の他、オダサクの短編名作九編を収録。


小田 実 (おだまこと)
「タダの人の思想から ― 小田実対談集」
(ただのひとのしそうから)


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*200頁
*発行 1978年

*目録文
市井のタダの人の視点から石原慎太郎、宇井純、野坂昭如の三人と熱論を交した小田実の対談集。


小野 啓子 (おのけいこ)
「アメリカン・ハイスクール・ライフ ― 17歳の留学体験記」



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*287頁
*発行 1984年

*目録文
高校交換留学生としてアメリカに暮らした著者がホットな体験から描く高校生のライフ・スタイル。