絶版文庫書誌集成

旺文社文庫・日本の著作 【た】


高井 有一 (たかいゆういち)
「少年たちの戦場」 (しょうねんたちのせんじょう)


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*229頁 / 発行 昭和51年
*カバー・桂ゆき

*カバー文
昭和二十年。空襲下の都会を逃れ、農村での集団疎開に赴いた学童たちは、肉親に離れて生きることの孤独さと、極度の飢えに苛まれる日々を送った。その過酷な生活誌を克明に描きとめつつ、引率教員の死に立ち合う二十二年後の今、あらためて《体験》することの思い意味をみつめなおした傑作長篇小説。

*巻末頁
解説 坂上弘
学童集団疎開について 上笙一郎
代表作解題 小坂部元秀
年譜


高木 実 (たかぎみのる)
「小さな地図への旅地図切手の世界」 (ちいさなちずへのたび)

*285頁 / 発行 1985年

*目録文
六五〇〇種の地図切手を蒐集した著者が、一枚一枚の切手に秘められたドラマ・エピイソードを綴る。



高島 忠夫 (たかしまただお)
「高島忠夫の洋食劇場」
 (たかしまただおのようしょくげきじょう)

*264頁 / 発行 1983年

*帯文
テレビ・ラジオで活躍中の著者の、映画・食べもの・スターのことなどおいしい話や楽しい話。



高田 敏子 (たかだとしこ)
「ひとりの午後 ― さびしさから生まれる」 (ひとりのごご)

*224頁 / 発行 1983年

*目録文
ひとり旅、手のひらだけの愛など、愛のやさしさを語る。現代女流詩人を代表する著者のエッセイ。


高橋 和巳 (たかはしかずみ)
「現代の青春 高橋和巳エッセイ集」 (げんだいのせいしゅん)



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*278頁 / 発行 1973年
*カバー・深尾庄介

*カバー文
混沌たる〈現代〉の思想状況を常に真正面に視すえ、若き知識人、学生に多大の影響を与えた夭逝の文学者高橋和己の全体像を、青春論・読書論・回想を中心とした四十一編のエッセイからさぐる。高橋文学の“生き生きとした観念”の燃焼の、その裡にひそむ心優しさが、これらエッセイのひとつひとつに光る。

*巻末頁
解説・桶谷秀明 / 代表作品解題・小坂部元秀 / 年譜

*イラスト・生悦住喜由


高橋 和巳 (たかはしかずみ)
「孤立無援の思想高橋和巳エッセイ集」 (こりつむえんのしそう)


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*293頁
*発行 1979年

*カバー文
混迷せる現代の思想的状況のなかにあって、きびしくその状況をみつめ、誠実に生き、そして逝った高橋和己。本書は、氏の思惟の原点ともいうべき代表的評論を収録し、一知識人としての清冽なる精神の軌跡をたずねる好エッセイ集である。ここに語られる夢と悲哀、そして痛みは、現代に生きる我々がひとしく共有するものであろう。

*解説頁・川西政明 / 年譜付


滝田 ゆう (たきだゆう)
「昭和ベエゴマ奇譚 字あまりエッセー」
(しょうわべえごまきたん)


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*235頁 / 発行 1982年
*本文さし絵・滝田ゆう

*目録文
玉の井に育ったキヨシの字あまり話ほか、絵入りで語る滝田ゆう会心の〈字あまりエッセー〉

*目次
昭和ベエゴマ奇譚
 キヨシの字あまり話
  その1 親父供養
  その2 きおくろく
  その3 雑巾バケツの頃
  その4 アクマシンケン
  その5 万古不易
  その6 かにかくに……
 育ちのせい
 「今年の牡丹はよい牡丹……」
 たしかなおぼろ
 バイトの頃
 わがヰタ・セクスアリス
 タバコ・ブルース おふくろ……
 ライター石売り
 ピースの赤箱
 やっぱり育ちのせい

うたかたの酒
 うたかたの……頃
 はじめに歌謡曲ありき
 ジワシワァ〜〜
 気分を出して
 男はなぜ酒を飲むのか
 不治の中毒
 アル中と歌中


論壇登場
 ささやかなしわよせ
 雨に思えば……
 「カアチャンたのむ……」
 モーロー主義
 可哀相なは……
 湯気の向こう
 問題以前
 気まぐれ無宿
 ヤケクソレジャー

桃子雑感・心象風景
 桃子雑感・心象風景
 真夏の夢
 いたいけによわい
 オトコの泣き場所
 愛しきものよ……
 乱れごよみ
 一匹と一人の
 男の泣き場所
 さみしさの遍歴

泥鰌庵朦朧日記
 ブルネの町
 府中怯え酒
 都電の夢
 テレビ日記
 ビフテキの味

あとがき


滝田 ゆう (たきだゆう)
「滝田ゆうの 昭和ながれ唄」
 (たきだゆうのしょうわながれうた)


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*175頁
*発行 1983年
*カバー装画・滝田ゆう

*目録文
忘れ得ぬ橋・やさしいおねえさんたち…思い出の風景を絵と文章で描く。新編・書きおろし・カラー版。


宅島 徳光 (たくしまのりみつ)
「くちなしの花 ある戦没学生の手記」 (くちなしのはな)

*230頁 / 発行 1974年

*目録文
若き時代、愛を断念し冷然と時代の情況を諦観し、死を選ぶに至った戦歿学生の遺稿。その真摯な生き方は多くの人々の共感を得るであろう。 安田宏解説



太宰 治 (だざいおさむ)
「お伽草紙 他一編」 
(おとぎぞうし)

*308頁 / 発行 1974年

*目録文
こぶ取り、浦島太郎、カチカチ山、舌切雀などに、人間心理の洞察家である著者が新解釈を与えた傑作。「新釈諸国噺」を併録。 大久保典夫解説



太宰 治 (だざいおさむ)
「正義と微笑 他一編」
 (せいぎとびしょう)


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*262頁
*発行 1976年

*目録文
俳優志望の十六歳の少年の夢と惑いに満ちた日々を、著者独特の“道化の精神”と“反俗精神”とで彩った日記体の青春小説


太宰 治 (だざいおさむ)
「人間失格」
(にんげんしっかく)


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*298頁
*発行 1973年

*目録文
人間らしく生きんと、真実への愛と信頼を求め続けた大庭葉蔵は、ついに人間失格者となる。


太宰 治 (だざいおさむ)
「走れメロス 必読名作シリーズ」 (はしれめろす)


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*280頁
*発行 1990年

*目録文
牧人メロスと石工セリヌンティウスの友情をみごとに謳い上げた「走れメロス」他の名短編集

*目次(収録内容)
走れメロス / 富岳百景 / 女生徒 / 新樹の言葉 / 八十八夜 / 駈込み訴え / 東京八景


太宰 治 (だざいおさむ)
「パンドラの匣」 (ぱんどらのはこ)


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*229頁
*発行 1972年

*目録文
『健康道場』と称する風変わりな療養所を舞台に、多彩な人物が織りなす明るい青春小説。


多田 鉄之助 (ただてつのすけ)
「郷土料理 西日本編」 (きょうどりょうりにしにほんへん)

*255頁 / 発行 1987年

*目録文
近畿・中国・四国・九州・沖縄までの郷土料理の特色、つくり方を軽妙なる筆致で描く。保存版!!

*目次
郷土の味が生まれるまで
日本の味・郷土料理―西日本編
 近畿地方の味
 中国地方の味
 四国地方の味
 九州地方の味



多田 鉄之助 (ただてつのすけ)
「郷土料理 東日本編」 (きょうどりょうりひがしにほんへん)

*237頁 / 発行 1986年

*目録文
日本全国、各都道府県別に特色ある料理の数々を紹介。北海道・東北・関東・中部地方を収録。

*目次
郷土の味が生まれるまで―風土と歴史
北海道地方の味
東北地方の味
 青森県 / 岩手県 / 宮城県 / 秋田県 / 山形県 / 福島県
関東地方の味
 茨城県 / 栃木県 / 群馬県 / 埼玉県 / 東京都 / 千葉県 / 神奈川県
中部地方の味
 新潟県 / 富山県 / 石川県 / 福井県 / 山梨県 / 長野県 / 岐阜県 / 静岡県 / 愛知県



多田 鉄之助 (ただてつのすけ)
「食通ものしり読本」 (しょくつうものしりどくほん)



*カバー装丁・鳥居敬一
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*247頁 / 発行 1986年

*カバー文
世界中、あちこち歩いてみたが、日本ほど世界の味が揃っている国はどこにもない。 現代日本人は居ながらにして世界の味を楽しんでいるのだが、それについて軽い解説的な話の一つでも知っていると、食卓はいっそう明るく楽しくなるだろう。 健康で明るい人生を持とうではないか。 それにはまず、食卓に、愉快な話題があった方がよかろう。 本書がそのお役に立つならば幸である。(「あとがき」より)

*目次
1 日本料理さまざま
   日本料理の内容 / 料理とな何か / 食味の基本 / 知っておきたいこと
2 西洋料理ものしり帖
   渡来はいつか / 西洋料理覚え書
3 中国料理ものしり帖
   古代の料理から / 中国料理・話の種 / 中国料理のいろいろ / 中国料理の献立 / 中国酒雑話 / 茶の雑話
 あとがき
 文庫本刊行に寄せて 竹中碩子


多田 鉄之助 (ただてつのすけ)
「そば通ものしり読本」 (そばつうものしりどくほん)



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*227頁
*発行 1986年
*カバー画・鳥居敬一

*カバー文
一読でそば通になる本。日本人の最も愛好するそばの起源、歴史、種類、つくり方、逸話を満載。

*目次
そばの歴史 / そばの雑学 / そばと文芸 / そば料理 / そば昔語り / そば漫筆 / 聞き書き ― 出前持ちS君見聞録 / そば談義 ― 並木「藪そば」主人との対談 / あとがき


田中 小実昌 (たなかこみまさ)
「ああ寝不足だ」 (ああねぶそくだ)


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*289頁
*発行 1985年

*目録文
ご存じコミさんの、虚と実の狭間に動くストリッパーたちの哀歓物語。表題作はじめ10編収録。


田中 小実昌 (たなかこみまさ)
「コミさんの二日酔いノート」
 (こみさんのふつかよいのーと)


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*255頁
*発行 1984年

*目録文
女性ばかりの家族のこと、B級映画のこと、翻訳のこと、花園交遊録のことなど身辺雑記風ノート。


田中 小実昌 (たなかこみまさ)
「猫は夜中に散歩する」 (ねこはよなかにさんぽする)

*286頁 / 発行 1985年

*目録文
毎度おなじみコミさんのふらりふらりおもしろ話。翻訳のこと、アメリカの酒場事情、映画……。



田中 小実昌 (たなかこみまさ)
「ベトナム王女」 (べとなむおうじょ)

*225頁 / 発行 1985年

*目録文
表題作ほか、「島子とオレ」「二段ベッドの楽屋」「パック爆弾」など七編。ストリッパーを心優しく描く。



田中 小実昌 (たなかこみまさ)
「また横道にそれますが」 (またよこみちにそれますが)


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*273頁
*発行 1984年

*目録文
ぼくにお賽銭、桜とバスと、犬の悪口などなど、ふらりふらふらコミさんのあれやこれやの面白話。


田中 小実昌 (たなかこみまさ)
「ワインの涙はそら涙」
 (わいんのなみだはそらなみだ)


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*256頁
*発行 1986年

*目録文
ことばのこと、映画のこと、お酒、ストリップ…ふらりふらふらコミさんの新編“身辺”エッセイ。


田辺 茂一 (たなべもいち)
「わが町・新宿」 (わがまちしんじゅく)


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*291頁
*発行 1981年

*カバー文
新宿に生れた著者は、昭和2年、生家の敷地の一部に間口3間の紀伊国屋書店を開業した。以来55年、同書店は常に新宿文化の中心となってきた。と同時に新宿の町も、日々新たな若者の町へと鮮やかな変貌をとげた。本書は、その新宿の移り変わりと、新宿に集い散っていった人々とを、独得の軽妙な筆にのせて活写した好随筆である。


谷内六郎 (たにうちろくろう)
「心のふるさと」 (こころのふるさと)

*187頁 / 発行 1985年

*目録文
「旅の絵本」「遠い日のうた」に続く谷内六郎のカラー版画文集。少年期の多感な世界を描く。



谷内 六郎 (たにうちろくろう)
「旅の絵本」 (たびのえほん)



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*199頁
*発行 1980年

*カバー文
私の絵も文もすべて記憶を幻燈のように うつし出して表現します、私はその方法をより徹して行くつもりです。 谷内六郎


谷内 六郎 (たにうちろくろう)
「遠い日のうた」 (とおいひのうた)


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*191頁
*発行 1985年

*目録文
谷内画伯の心あたたまる絵と清新なエッセイで綴るなつかしい日本の四季。カラー版画文集。


谷崎 旭寿 (たにざきてるひさ)
「秦帝国の興亡 ― 咸陽燃ゆ」 
(しんていこくのこうぼう・かんようもゆ)

*385頁 / 発行 1986年

*目録文
広大な中国を統一した秦帝国も、始皇帝死後わずか三年で滅亡する。その一代歴史ロマン全史。



谷崎 旭寿 (たにざきてるひさ)
「漢帝国の登場 ― 大風の歌」 (かんていこくのとうじょう)

*287頁 / 発行 1986年

*目録文
漢帝国の創業成る!しかし天子となった劉邦は、韓信、彭越等の創業の功臣をつぎつぎに粛正する。



谷崎 旭寿 (たにざきてるひさ)
「項羽と劉邦の決戦 ― 楚漢春秋」 (こううとりゅうほうのけっせん)

*289頁 / 発行 1986年

*目録文
戦闘に生きる男・項羽、遊民出身で器量の大きな劉邦。両雄の決戦は凱歌を血に染める。



田野辺 薫 (たのべかおる)
「ゴルフ面白ゼミルール」 
(ごるふおもしろぜみるーる)

*227頁 / 発行 1986年

*目録文
スタート時刻に遅れたら? 木の上にボールが乗った時? ゴルフルールのあれこれうんちく事典。



檀 一雄 (だんかずお)
「ユーモア・エッセイ 王様と召使い」
 (おうさまとめしつかい)


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*274頁
*発行 1983年

*目録文
オレは王様であり召使いだ…。料理の話。海外旅行記。青春記を含む豪快なエッセイ集。