絶版文庫書誌集成

新潮文庫 【ABC】

A.J.クローニン著・中村 能三訳 (A.J.Cronin・なかむらよしみ)
「城砦(上下)」
(じょうさい)


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*上316頁 / 下302頁
*発行 1955年
*カバー画像・平成6年刊「新潮文庫の復刊」版上巻カバー

*カバー文
アンドルウ・マンスンは、南ウェールズの炭鉱町で、貧しくとも希望に燃えた医師としての人生を歩み出した。地位と肩書を要求する社会の醜悪さに苦しみながらも、彼は、苛烈な求道精神と妻の愛情に支えられ、理想を求めて切り進んでゆく。医師としての経験に基づく感動の自伝的長編。


E・T・A・ホフマン著 石丸 静雄訳 (E・T・A・Hoffmann いしまるしずお)
「ホフマン物語」
(ほふまんものがたり)


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*159頁 / 旧仮名旧字体 / 発行 昭和27年
*カバー画像・平成6年刊「新潮文庫の復刊」版カバー

*カバー文
オッフェンバックの有名な歌劇「ホフマン物語」の題材となった三編の小説を収録した作品集。苦悩と絶望に耐えながら、わずかな救いを「笑い」の中に求めようとする作中人物の姿は、父母から受け継いだ相反する二重の自我 ―― 情熱と理性の間で生涯葛藤し続けた著者そのものである。

*目次
砂鬼
映像を賣った男
顧問官クレスペル
 解説


D・H・ロレンス著 吉田 健一訳 (よしだけんいち)
「息子と恋人」(上中下巻)
 (むすことこいびと)


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*上巻261頁・中巻263頁・下巻282頁
*発行 昭和27年
*カバー画像・平成6年刊「新潮文庫の復刊」版上巻カバー

*上巻カバー文
中産階級の出身で教養のあるガアトルウドは、性的に魅力のある炭鉱夫モレルと結婚した。いつしか夫への愛もさめたモレル夫人にとって美しい息子たちが彼女の恋人的存在となっていた。長男ウィリアムの突然の死に打ちのめされた母親を慰めるのは、絵の上手な16歳の次男ポオルだった。


W・サマセット・モーム著 (William Somerset Maugham) 中村 能三訳 (なかまむらよしみ)
「要約すると」
(THE SUMMING UP・ようやくすると)


*平成6年刊の「新潮文庫の復刊」版カバー
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*314頁
*発行 1968年

*カバー文
『人間の絆』『月と六ペンス』の成功により大衆的作家としての位置を確立したモームは、六十歳代のはじめに自伝的な回想記である本書を発表した。いかにして作品を書いたか、批評をどう受けとめるかなど、文学、芸術、宗教等の観点からモームのすべてを理解することができる一冊。

*巻末頁
 あとがき 中村 能三
 固有名詞索引