絶版文庫書誌集成

春陽文庫 【こ】

甲賀 三郎 (こうがさぶろう)
「妖魔の哄笑」
探偵小説傑作選 (ようまのこうしょう)


*装画記名無し
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*418頁
*発行 1995年

*カバー文
 戦前の探偵小説界の人気作家はだれかといえば、だれしも江戸川乱歩の名を挙げることに躊躇しないだろう。では、その次はとなると意見は異なるだろうが、まず甲賀三郎(一八九三〜一九四五)の名を思い浮かべるという人が多いのではなかろうか。
 デビュー作の「真珠塔の秘密」は奇しくも乱歩の「二銭銅貨」と同じ大正十二年の発表で、昭和三年一月に作家専業になってからは新聞・週刊誌・婦人雑誌にと活発な創作活動に入る。まさに乱歩の好敵手というか、乱歩に比肩した男といってよい活躍を示すことになるのだ。
  ― この「妖魔の哄笑」は新聞連載小説で、トリックよりもプロットに重点を置いたおもしろいストーリー展開で、今日のトラベル・ミステリーの趣のあるサスペンスに満ちている。

*前説・講説 山前譲


後藤 比奈夫 (ごとうひなお)
「後藤比奈夫 自選三百句」
(ごとうひなおじせんさんびゃくく)
俳句文庫



*カバー装画・佐藤廣喜「フクジュソウ」
 装幀・相葉和子

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*205頁 / 発行 平成5年

*目次
対談 わが俳句を語る 後藤比奈夫 / 村上譲
T 物の章 ―― 句集『初心』の時代
 初心
U 心の章 ―― 句集『金泥』の時代
 金泥
V 色の章 ―― 句集『祇園守』の時代
 祇園守
W 匂の章 ―― 句集『花匂ひ』の時代
 花匂ひ
X 音の章 ―― 句集『花びら柚子』以後の時代
 花びら柚子 紅加茂
わが師、わが結社 廣瀬ひろし
句集・著作一覧
後藤比奈夫略年譜
初句索引