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*229頁
*発行 1978年 *カバー装画・水戸成幸
*カバー文
おれは秋野太郎 ― 勉強よりケンカの方が得意だったが、高校をどうにか卆業、しかも西北大学夜間部に合格した。西北といえば私学では一流中の一流だ。夜間部を選んだのは、恋人の相庭小夜子(あいばさよこ)が定時制高校に通っていたことも理由の一つだが、九州で両親を亡くして東京の叔父のところに居候しているおれとしては、なんとか自立したい気持ちからであった。
そして、母の情事のショックから家を出たいという小夜子と、周囲の強い反対を押し切っておれは同棲した。それは貧しいながらも、おれなりに充実した青春の恋の日々であったのだが、そのしあわせも短く、おれたちの前に悲しい運命が待ちうけていたのだ!
― 幼くして両親に死別した孤独な秋野太郎の青春と愛の軌跡! 『燃ゆる頬』完結編!
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