*カバーデザイン・間村俊一
撮影・林朋彦
資料提供 『明暗』(大正9年刊)
(林哲夫氏蔵)
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*253頁 / 発行 2006年
*カバー文
本を読むこと、書物を愉しむことにも、きちんとしたやり方がある。それを考えることが書物との関係を決定的なものにし、結果として、人は甘美で幸福な時間を手に入れることができるようになるのだ。では、人生に不可欠な部分としての読書とは、どのようなものなのだろうか。『作家の値うち』や『悪の読書術』などで話題を呼んだ著者が、最高の文章だと考えるものを厳選し、その味わい方を丁寧に紹介する。
*目次
はじめに
T 幸福な時間 ── ヘミングウェイ『移動祝祭日』
「サン・ミシェル広場の良いカフェ」 / 「飢えは良い修業だった」 / 「セーヌの人びと」
/ 「エズラ・パウンドとそのベル・エスプリ」 / 「ミス・スタインの教示」
U 近代小説の空間 ── 夏目漱石『明暗』
夏目漱石『明暗』 / 正岡子規『仰臥漫録』 / 中江兆民『一年有半』 / 夏目漱石『思い出す事など』
V 旅行のための本選び ── ゲーテ『イタリア紀行』
ゲーテ『イタリア紀行』 / ダンテ『神曲』
W 読みたくなる古典 ── 咲き合う美の連鎖
『古事記』 / 『万葉集』 / 『伊勢物語』 / 松尾芭蕉『笈の小文』
X 甘美な場所で ── ほろ酔い本
イーヴリン・ウォー『ブライヅヘッドふたたび』 / 西村康彦『龍あらわる 中華怪有篇』
/ 森銃三『傳記文學 初雁』 / ルイ・ジュヴァリエ『歓楽と犯罪のモンマルトル』
/ 樋口修吉『銀座ラブソディ』
むすびに
文庫版あとがき / この本の作品リスト / この本の人名リスト
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