絶版文庫書誌集成

中公文庫 【ち】


中公文庫編集部編 (ちゅうこうぶんこへんしゅうぶ)
「中央公論文芸欄の大正」
(ちゅうおうこうろんぶんげいらんのたいしょう)


*カバー・中央公論新社デザイン室
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*532頁 / 発行 2006年

*カバー文
志賀直哉から芥川龍之介まで。名編集者・滝田樗陰が発掘し、大正期の文壇を彩った新鋭や女流 ── 。多彩な才能が競演した『中央公論』掲載作品から一一篇を精選する。

*目次
志賀直哉 大津順吉
里見ク 晩い初恋
近松秋江 津の国屋
久保田万太郎 今戸橋
佐藤春夫 お絹とその兄弟
野上弥生子 テレジヤのかなしみ
宇野千代 墓を発く
宇野浩二 山恋い(抄)
室生犀星 性に眼覚める頃
菊池寛 無名作家の日記
芥川龍之介 大導寺信輔の半生 ── 或精神的風景画
滝田樗陰とその時代 近藤信行


中公文庫編集部編 (ちゅうこうぶんこへんしゅうぶ)
「中公文庫解説総目録 1973〜2006」
(ちゅうこうぶんこかいせつそうもくろく)


*カバー写真・印伝紙(紙の博物館蔵)
 カバー・中央公論新社デザイン室
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*726頁 / 発行 2006年

*カバー文
一九七三年六月の創刊から二〇〇六年十月までに刊行された、中公文庫のすべての書目を内容紹介つきで一覧できる完全版目録。中公文庫の手引きとしての座談会・コラムを巻頭に収録。書名索引・著訳編者名索引・コード変更一覧を付す。

*目次
座談会 中公文庫会読
 池内紀×奥本大三郎×川本三郎 司会・岡崎武志
 中公文庫の伝記ラインナップ (紀田順一郎)
 なつかしの江戸・東京本 (海野弘)
 中公文庫の女性もの (近代ナリコ)
 古本屋殺し (出久根達郎)
 時代小説の温故知新 (縄田一男)
 日本論の深みへ (松岡正剛)
中公文庫ものがたり 岡崎武志
日本の作品
海外の作品
シリーズ・全集
中公文庫BIBLIO
中公文庫ビジュアル版
中公文庫コミック版
てのひら絵本
コード変更一覧 / 著訳者編者名索引 / 書名索引


中条 省平 (ちゅうじょうしょうへい)
「反=近代文学史」
(はんきんだいぶんがくし)


*カバーデザイン・柴田淳デザイン室
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*349頁 / 発行 2007年

*カバー文
漱石の『こころ』は日本近代文学の最高到達点か? 否。こころ=人間の内面の貧しさを露わにする記念碑にほかならぬ。一方、人間の内面という狭小世界には目もくれず独自の小宇宙を作りだした鏡花、谷崎、乱歩、足穂、久作、三島、澁澤……。「反近代」という視点で「近代文学」の読み直しを迫り、既存の「文学史」にアンチテーゼを掲げる骨太文芸評論。

*目次
第一章 夏目漱石 ―― 敗北する内面
第二章 泉鏡花 ―― 内面を拒む神秘神学
第三章 谷崎潤一郎 ―― 思想なきからくり芝居
第四章 江戸川乱歩 ―― 人外境への郷愁
第五章 稲垣足穂 ―― 人間的時間からの脱却
第六章 夢野久作 ―― 自我なき迷宮の構造
第七章 三島由紀夫 ―― “外”をめざす肉体
第八章 澁澤龍彦 ―― 観念から物質へ
第九章 山田風太郎 ―― 歴史の遠近法の破砕
第十章 村上龍 ―― 反=人間の想像的経験
第十一章 筒井康隆 ―― 消滅する人間、消滅する言葉
あとがき


陳奮館主人 (ちんぷんかんしゅじん)
「江戸の芸者」 (えどのげいしゃ)


*カバー・歌麿えがく仁和嘉女芸者着物
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*232頁 / 発行 1989年

*カバー文
江戸の流行風俗の先端を切り、意気と情けで妍を競った江戸芸者―。その起り・変遷・風俗を明らかにするとともに、周辺の衣裳・化粧・結髪・歌舞音曲、料理などにも論及する。小股の切れ上った江戸文化論。

*目次
 序 吉田機司
第一篇 江戸の女踊子
第二篇 吉原廓芸者
第三篇 深川芸者について
第四篇 安永・天明の頃の芸者
第五篇 江戸の芸者風俗いろいろ
第六篇 寛政の頃の江戸芸者
第七篇 頽廃期の江戸芸者と世相
第八篇 天保以後の江戸芸者
第九篇 江戸芸者雑記
 解説 喜多勝二