絶版文庫書誌集成

河出文庫 【す】

末廣 恭雄 (すえひろやすお)
「とっておきの魚の話」
(とっておきのさかなのはなし)


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*214頁
*発行 1985年

*目録文
魚はなぜ群れるのか、魚の通り道は? ── お魚博士が魚通、釣好きに贈る“ためになる”魚のお話


杉森 久英 (すぎもりひさひで)
「近衛文麿」〈上〉
 (このえふみまろ)


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*351頁
*発行 1990年
*カバーデザイン・田村義也

*カバー文
藤原鎌足にさかのぼる飛鳥朝以来の名家、五摂家筆頭の公爵近衛家の嫡男として、文麿が生まれたのは明治24年(一八九一)であった ― 富国強尾策を掲げ、躍進と膨張を続ける大日本帝国。一方、文麿は早くに両親を失い、文学や哲学を愛する憂鬱なるインテリ青年として成長する。しかし時代は激動の昭和を迎え、文麿を否応なく政治の中枢に引き入れて行った……。宿命の貴公子の青春を描く第一部。


杉森 久英 (すぎもりひさひで)
「参謀・辻政信」 (さんぼうつじまさのぶ)


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*248頁
*発行 1982年

*カバー文
第二次大戦のさなかに”作戦の神様“と謳われ、旧満州・中国・フィリピンなどアジアの戦野を疾駆した参謀・辻政信。その生い立ち、士官学校・青年将校時代、武勲の数々、そして敗戦後六年間の”潜行三千里“から代議士としての再登場、ラオスでの謎の失踪にいたる生涯…… 伝説的な同時代人の虚像と実像を探り、昭和史の悲劇の本質を帝国軍人の典型像を通して浮彫りにする伝記文学の傑作!


杉森 久英 (すぎもりひさひで)
「小説 坂口安吾」 (しょうせつさかぐちあんご)


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*298頁
*発行 昭和59年
*カバーデザイン・巌谷純介 / カバー写真・谷地豊子

*カバー文
町々に闇市が生まれ、庶民のエネルギーが逞ましく甦った敗戦後の混乱期、一条の光芒を放って焼跡を疾駆した坂口安吾 ―― ヒロポン、アドルムにむしばまれ、太宰治と共に無頼の文士と呼ばれながら不滅の名著「堕落論」を著わし、戦後の新生日本の魂の旗手となった安吾の四十九年の短い生涯を、同時代作家の活きた証言をもとに詳細に辿り、その栄光と悲惨をいまに甦らせた評伝文学の傑作!


杉森 久英 (すぎもりひさひで)
「天才と狂人の間 島田清次郎の生涯」
(てんさいときょうじんのあいだ しまだ せいじろうのしょうがい)


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*232頁
*発行 1994年
*カバー装画・巖谷純介


*カバー文
少年時代から自分を天才と信じた島田清次郎が、弱冠20歳で世に問うた長編小説『地上』は記録破りの売行きを示し、彼は天才作家ともてはやされ、いちやく文壇の流行児となった。しかし、身を処する道を誤まり、またたく間に人気を失い、没落した。本書は、島田清次郎の狂気にも似た足跡を克明にたどり、没落のよってきたるところを究めようとした、直木賞受賞の傑作伝記小説。

*解説頁・川村湊

角川文庫版(サイト内リンク)


杉森 久英 (すぎもりひさひで)
「夕陽将軍 ― 小説・石原莞爾」 (ゆうひしょうぐん しょうせついしはらかんじ)


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*449頁
*発行 昭和56年
*カバー・巌谷純介

*カバー文
帝国陸軍きっての秀才・石原莞爾ほど、謎と魅力に満ちた軍人は少ない。五族協和、アジア民族の夢を託した満州国 ― しかし現実は彼の理想とは正反対に進行する。関東軍を罵り東条英機に敵対する石原は陸軍から追放されるが、東亜連盟への情熱は枯れることを知らない……
夢見る将軍・石原莞爾の伝説的生涯を通して太平洋戦争と帝国陸軍、そして日本の悲劇を描破した絶賛の長篇評伝小説!


杉森 久英 (すぎもりひさひで)
「浪人の王者 頭山満」
 (ろうにんのおうじゃ とおやまみつる)


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*270頁
*発行 昭和59年
*カバーデザイン・巌谷純介

*カバー文
頭山満(トオヤマミツル)、安政二年(一八五五)九州・福岡に生まれる。十四歳で明治維新を経験す。西郷隆盛を敬愛し、西南戦争後その志を継いで、超国家主義運動の源流となった玄洋社を創立。西欧列強の侵略と、藩閥専制政治に抗して、明治・大正・昭和の三代にわたり、アジア・民族主義運動に君臨する――本書は、この伝説的巨人の天衣無縫な生涯を、波瀾に富んだ近代史を背景に、生き生きと描いた快著である。