絶版文庫書誌集成
未分類絶版文庫 【く】
草野 心平著・粟津 則雄編 (くさのしんぺい・あわづのりお)
「草野心平詩集」 (くさのしんぺいししゅう)
芸林21世紀文庫(芸林書房)
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*128頁 / 発行 2002年
*表紙装画・新井深
*目次
第百階級 / 明日は天気だ / 母岩 / 定本 蛙 / 絶景 / 大白道 / 日本沙漠 / 牡丹圏 / 天 / 富士山 / マンモスの牙 / 凸凹 / 全天 / 植物も動物 / 乾坤 / 未来 / 玄天 / 幻景 / 自問他問 / 草野心平 粟津則雄
串田 孫一 (くしだまごいち)
「若き日の山」 (わかきひのやま)
集英社文庫
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*210頁
*発行 1988年
*カバー・串田孫一
*カバー文
著者が若い日に登った穂高、吾妻山、後立山連峰、西鎌尾根、富士山等々、山と自然の豊かな生命を、独特の柔軟な感性で綴った、自然との対話集。山の本の名著。
*解説頁・田中清光
九條 武子著 野ばら社編集部企画編集 (くじょうたけこ)
「九條武子 歌集と無憂華」 (くじょうたけこかしゅうとむゆうげ)
野ばら社
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*390頁 / 文庫判 / 発行 1968年
*目次
面影・筆蹟
金鈴
薫染
白孔雀
幻の柱 / 夕波 / 炎の歓呼 / 蔓草 / 歌日記から / 囁き
無憂華
帰命 / ちぎれ雲 / 洛北の秋
書簡
年譜
久世 光彦 (くぜみつひこ)
「百關謳カ 月を踏む」 (ひゃっけんせんせいつきをふむ)
朝日文庫
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*248頁
*発行 2009年
*カバー装幀・鈴木成一デザイン室
*カバー文
私ハ、イツ死ヌノダロウ。<ちごいねるわいぜん>ヲ聴キナガラ、ソレバカリ考エル。 ― 久世光彦晩年の執筆活動の中でも、もっとも愛情と時間を注いで書かれた長編小説。著者急逝のため未完となった、内田百閧ヨのオマージュにあるれる最愛の傑作。
*解説頁
単行本解説 坪内祐三
上海の羽根布団 久世朋子
工藤 美代子 (くどうみよこ)
「哀しい目つきの漂流者」 (かなしいめつきのひょうりゅうしゃ)
集英社文庫
国木田 独歩 (くにきだどっぽ)
「欺かざるの記 上下巻」 (あざむかざるのき)
潮文庫
邦光 史郎 (くにみつしろう)
「由比正雪」 (ゆいしょうせつ)
徳間文庫
窪田 空穂 (くぼたうつぼ)
「歌集 土を眺めて」 (かしゅうつちをながめて)
短歌新聞社文庫
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*150頁
*発行 平成5年
*土を眺めて五首
人呼ぶと妻が名呼べり幾度をかかる過ちするらむ我れは
其子等に捕へられむと母が魂螢と成りて夜を来たるらし
母が上云はむとして怖ぢし眼に我れ見て止めぬ兄の童はも
我が瞳直に身入りつ其瞳やがて眩げに閉ぢし人はも
事となき幼き笑ひ朝にけに起る聞きては行きて見つ我れも
*解説頁・三浦槙子
久保田 淳校注 (くぼたじゅん)
「千載和歌集」 (せんざいわかしゅう)
岩波文庫
久保田 万太郎 (くぼたまんたろう)
「末枯・続末枯・露芝」 (うらがれ ぞくうらがれ つゆしば)
岩波文庫
熊井 明子 (くまいあきこ)
「猫の文学散歩」 (ねこのぶんがくさんぽ)
朝日文庫
熊谷 守一・中川 一政・東郷 青児・棟方 志功 (くまがいもりかず・なかがわかずまさ・とうごうせいじ・むなかたしこう)
「私の履歴書 ── 孤高の画人」 (わたしのりれきしょ ここうのがじん)
日経ビジネス人文庫(日本経済新聞出版社)
熊代 正英・綾目 広治 (くましろまさひで・あやめひろはる)
「柴田錬三郎の世界」 (しばたれんざぶろうのせかい)
岡山文庫(日本文教出版)
倉橋 由美子 (くらはしゆみこ)
「あたりまえのこと」
朝日文庫
グラハム ハンコック・ロバート ボーヴァル著・大地 舜訳 (Graham Hancock ・Robert Bauval・だいちしゅん)
「創世の守護神」 (そうせいのしゅごしん)
小学館文庫
K島 傅治 (くろしまでんじ)
「渦卷ける烏の群 他三篇」 (うずまけるからすのむれ)
岩波文庫
黒田 えみ編 (くろだえみ)
「松村緑の世界」 (むらまつみどりのせかい)
岡山文庫(日本文教出版)
*表紙・村松緑 写真提供:東京女子大学
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*156頁 / 発行 2014年
*「はじめに」より
岡山出身の村松緑は、二つの大きな仕事を成し遂げた偉大な女性である。
一つは、近代文学の研究者として、特に詩人研究では、他の追従を許さない足跡を残した。
村松緑が研究の対象とした詩人は、村松緑の心をとらえた一篇の詩、一行の詩句から始まっている。詩人の名前を記憶に刻み、生涯かけて、その詩人を研究し続け、後世に残る高名な研究となった。
(中略)
伝説の詩人、石上露子を探し出し、作品集を発行したのは大きな功績であり、薄田泣菫の研究は、他に追従を許さないものとなった。
もう一つは、東京女子大学の教授として、学生たちに慕われた教育者だった。直接、教えを受けた学生だけでなく、ひろく、伝説となって語り継がれている。
*目次
はじめに
1 松村緑の生い立ち
2 横瀬夜雨の詩との出会い
3 松岡国男(柳田国男)の抒情詩を発掘
4 熊田精華の詩の紹介とソネットの歴史研究
5 石上露子の研究
T 石上露子との出会い / U 『石上露子集』の出版
6 蒲原有明の研究
7 薄田泣菫の研究
T 詩「公孫樹下にたちて」の考察 / U 詩集『白羊宮』の研究 / V 生涯にわたる泣菫研究
村松緑の略歴 / 参考文献 / あとがき
*サイト内での関連書 石上露子 村松緑編 「石上露子集」 中公文庫
胡桃沢 耕史 (くりみざわこうし)
「カスバの女」 (かすばのおんな)
光文社文庫
胡桃沢 耕史 (くりみざわこうし)
「夕日よ止まれ」 (ゆうひよとまれ)
徳間文庫
呉 智英 (くれともふさ / ごちえい)
「現代マンガの全体像」 (げんだいまんがのぜんたいぞう)
双葉文庫
*カバー絵・ブリューゲル「二人の阿呆」
(ブリュッセル ベルギー王立図書館)
(C)Bibliotheque Royale Albert ler,Cabinet des Estampes,Bruxelles
マークデザイン・唐仁原教久
装幀・日下潤一+大野リサ+川島弘世
カバー写植印字・前田成明(表紙・帯・扉も)
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*309頁 / 発行 1997年
*カバー文
「マンガこそが日本の世界に誇る最高の文化である」と著者は言い切る。だからこそ、本格的なマンガ論の出現が待たれていたのだ。洪水のように出版され続けるマンガ出版物について、俗論ばかりが語られてきたが、本書の刊行を画期としてマンガ評論の流れは明らかに変わった。海外にも知られた、論争的にして威風堂々の現代日本マンガ論。
*目次
はじめに
第一部 現代マンガの理論
T マンガ評論はどのようになされてきたか
1 正統視されてきた啓蒙主義的マンガ論
2 大衆文化論としてのマンガ論
3 思い入れ過剰なマンガ論
U マンガ評論の現状
1 日共の御用評論家・石子順批判
2 小学館の御用評論家・副田義也批判
3 粗雑な民衆文化論者・津村喬批判
4 思い入れ過剰な“文学青年”梶井純批判
5 マンガ評論の認知と衒学化への危惧
V 現代マンガのための理論
1 表現内容のための理論
2 表現構造のための理論
第二部 現代マンガ概史
1 時代区分論
2 前史 (〜45 / 戯画・諷刺画を揺籃として)
3 第一期 (45〜48 / 月刊誌の時代)
4 第二期 (59〜65 / 貸本、週刊誌、「漫画讀本」)
5 第三期 (66〜73 / 週刊誌、「ガロ」「COM」、実験作)
6 第四期 (74〜78 / ギャグ、少女マンガ、エロ漫画)
7 第五期 (79〜88 / ヤング誌、四コママンガ、沈滞)
8 第六期 (86〜 / 情報マンガ、文学への影響)
第三部
手塚治虫 ―― 知性のある職人
山上たつひこ ―― 分水嶺を越えた笑い
楳図かずお ―― 心の奥にひそむもの
白土三平 ―― 歴史の中の人間
水木しげる ―― 明るいニヒリズム
藤子不二雄 ―― 少年マンガを自らの遺産として
谷岡ヤスジ ―― 徹底することによって飛躍する
ちばてつや ―― 人間なるものを信じて
中沢啓治 ―― 還元できない怨念を
花輪和一 ―― もう一つのヒューマニズムへの変態
ひさうちみちお ―― 良識と不条理
蛭子能収 ―― 無意味という意味
近藤ようこ ―― 自意識と物語と
小林よしのり ―― 爛熟社会を撃つ異常天才たち
諸星大二郎 ―― 怪異なるものの世界
はるき悦巳 ―― 声高に語りたがらぬ庶民たち
いしかわじゅん ―― 抒情と知性
大友克洋 ―― 挑戦的なまでに冷めた感覚
いがらしみきお ―― 拝啓バカヤロ様
畑中純 ―― 土着する桃源郷
あとがき
増補版へのあとがき
文庫版へのあとがき
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